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ホオズキ (鬼灯)

科・属名:ナス科・ホオズキ属/原産地:東アジア/学名:Physalis alkekengi var. franchetii

分類: 宿根多年草


寒さ: 強い
暑さ: 強い
草丈: 60cm〜80cm
花径: 約 2cm
花色:
種まき: 春まき
発芽温度(20℃〜25℃)
箱まき、ポットまきなど
増やし方: 株分け
場所: 日当たりを好む
用途: 花壇、鉢植え、切花
花言葉: 半信半疑、いつわり
通販店: 楽天市場にあり
ホオズキの仲間は100種類近くあります。その中で日本のお盆の飾りに使われるのは、赤い実を成らせるヨウシュホオズキになります。冬になると寒さで葉が枯れ、根だけで冬を超える宿根性の多年草です。お盆になると切り花がお墓や仏壇にお供え物としてよく飾られるのは、赤い実が明かりを灯した提灯のように見えるからと言われています。実は花の萼が袋のようになって、中の実を守るように覆いかぶさっています。昔は丸い実の中を全て取り除いて皮だけにして、口の中で音と鳴らして遊ばれていました。実には弱い毒があるので食べない方がよいですが、同じ仲間に似た実を成らせて食べられる種類もあります。育てるのは害虫がついて生育が悪くなる事がありますが、それを除けば育てやすく、特に地植えにすると増えすぎて困るぐらいよく繁殖します。
作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花時期 開花
実期
場所 日向
種まき 種まき
植え付け 苗の植え付け
植え替え 植え替え
株分け 株分け
肥料 肥料
鉢の水やり 表面が乾けば 鉢土の表面が乾いてきたら 表面が乾けば
ホオズキ ホオズキの花
ホオズキ まだ青いホオズキ

主なホオズキの分類

ヨウシュホオズキ

ホオズキ
単にホオズキと言えばこちらになります。丹波ホオズキという実が大きいものと三寸ホオズキという小型の鉢植え向きがあります。

センナリホオズキ

学名’P.pubescens’(以前はangulata)という実が赤くならない観賞用の一年草があります。あまりポピュラーではありませんが、売られている事もあります。実が沢山成るのでこのような名前になっているようです。

食用ホオズキ

南米原産の一年草で学名は’P.pruinosa’です。実の色は黄色に近いオレンジ色で糖度がります。生で食べたりジャムなどにして食べられるそうです。フルーツホオズキ、ストロベリートマトなど色々な名前で売られています。その他にも以下の2種類が食用としてあります。

シマホオズキ

南米原産で学名は’P.peruviana’、本来は多年草ですが寒さに弱いので一年草扱いされています。殻にシマがあるのでこの名前になっています。ドライフルーツに加工されてインカーベリー、ゴールデンベリーなどの名前でよく売られています。低カロリーで栄養が高く美容によい成分が豊富なので女性に人気があります。

トマティーヨ

メキシコ原産の多年草で学名’P.ixocarpa’です。実はトマトに似た緑色で5cmぐらいと大きく酸味があります。料理に使われ酢漬けやピクルス、サルサベルデのソースなどに使われています。

ホオズキの育て方

植え付け

春から苗が売られている事があります。鉢植えでは根がよく張るので大きめの鉢に、用土は花の培養土でよいし、自分で作る場合は赤玉土(小粒)6、腐葉土3、保湿性がよくなるようピートモスを1割ぐらい混ぜた土を利用するとよいです。庭では日当たりがよく水はけによい所に完熟牛糞などの堆肥、苦土石灰を混ぜて植えるとよいです。

場所


春の新芽
日当たりを好みます。鉢植えは年間を通じて日当たりのよい所に置いておきます。寒さには強く冬は地上部の葉が枯れて根だけで越冬します。春になって暖かくなると新芽が出て、それが伸びて花を咲かせ実が成ります。

水やりと肥料

鉢植えでは鉢土の表面が乾いてきたら与えます。夏の日差しの下ではよく乾くので毎日の水やりになります。冬は地上部の葉が枯れて休眠するので、鉢土の表面が乾けば与えればよいです。庭では植えつけ後しばらく乾かし過ぎないよう注意すれば、その後は夏に雨が降らずに乾き過ぎるようなら与えるぐらいでよいです。肥料は鉢植えでは4月から6月頃、庭では4月頃に緩効性の化成肥料を与えるぐらいです。

植え替え

時期は3月から4月頃、鉢植えは根がとてもよく張るので、毎年株分けを兼ねて行った方がよいです。用土は植え付けの項目と同じです。庭ではよく繁殖するので、増え過ぎたら大きなスコップなどで切って間引くとよいです。もし増えすぎて困る場合は畦ガードで根が広がらないようし切ってもよいです。

鉢増し

もし春の植え替えを忘れたり、鉢が小さく根詰まりして夏に水切れしてしまう場合は、一回り大きな鉢に根鉢の周りの土を壊さずに鉢増しするとよいです。

一回り大きな鉢へ鉢増し

やや根詰まり気味

鉢増し後の水やり

増やし方

株分け

直径3mmから5mmぐらいある太い根を3、4節ぐらい残して切り分け、一鉢に3、4芽ぐらい、4cmぐらいの間隔をあけて植えるとよいです。浅い所にある根の方が若くて新芽が出やすいです。時期は植え替えと一緒に行います。

種まき

赤く熟した実の中から種を取りだし、洗って乾かし封筒などに入れて保存して翌年の春にまけます。種を洗う時は茶こしを利用するとやりやすいです。翌年の5月頃になったら箱に蒔いたり、ポットまきしてもよいです。箱まきでは本葉が2,3枚になったらポットに仮植えして、根が回ってきたら定植します。実が成るまでに2年ぐらいかかり手間もかかるので、株分けして増やす方が簡単です。

ホオズキの実

茶こしで種を洗った

支柱

草丈が高くなると倒れる事があるので、支柱で支えておくとよいです。鉢植えはアンドン仕立てにしてもよいです。

害虫


実に発生したコナカイガラムシ
6月から9月頃にカメムシが発生する事があります。新芽が縮れて成長が衰えてしまうので、見つけたら殺虫剤で駆除します。他にアブラムシやハダニの発生もあるようなので、定期的に園芸用の殺虫剤を散布して予防しておくと安心です。一度だけ購入した実の中にコナカイガラムシが発生していた事があります。見つけたら他のに移らないよう実を取り除いた方がよいです。
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