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キルタンサス

別名:ファイアー・リリー
科・属名:ヒガンバナ科・ヒガンバナ属/原産地:南アフリカ/学名:Cyrtanthus

分類: 球根植物


寒さ: やや弱い
暑さ: 強い
花期: 冬咲き(12月〜3月頃)
春咲き(4月〜5月頃)
初夏・夏咲き(5月〜8月頃)
草丈: 30cm〜40cm
花径: 約 1cm〜1、5cm、大輪(3cm〜4cm)
花色: 橙色、ピンク、黄色、白
場所: 日当たりを好む
増やし方: 分球
用途: 鉢植え、花壇、切り花
花言葉: 恥ずかしがり屋、屈折した魅力
キルタンサスは南アフリカが原産の球根植物です。50種類ぐらいがあって草原、海岸、岩場などに自生し、大きく分けると冬咲きと初夏・夏咲きがあります。中には春に咲かせる種類や雑種もあって習性や育て方に違いがあります。花は長い茎の先にトランペットのような形をしたタイプが多いですが、普通の花のように開いて咲くタイプもあります。ファイアー・リリー という別名がありますが、これは緋色の花を咲かせる(C.ventricosus)という種類が夏の山火事後わずか2週間の間に、焼けた地面から花茎を伸ばして咲かせる事から名付けられました。とても多くの種類がありますが、日本ではマッケニー(C.mackenii)という冬咲きをよく見かけ、写真はパルビフロルス(C.parviflorus)という春咲きです。園芸の草花としてだけではなく、切り花にも人気があります。
作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花時期 冬咲き 春咲き 初夏・夏咲き 冬咲き
場所 日向(霜よけ) 日向 日向(霜よけ)
植え付け 植え付け 植え付け
植え替え 植え替え 植え替え
肥料 肥料 肥料
キルタンサス キルタンサス

キルタンサスの育て方

春か秋が球根の植え付け時期になります。南アフリカ原産で寒さに弱い種類が多いので、冬は霜に当てず凍らせないよう、鉢植えにして育てた方がよいと思います。しかし、冬咲きのマッケニーは寒さに比較的強く、暖地では庭植えにして育てる事ができます。

鉢植え

植え付け

普通の種類なら5号鉢に6球ぐらい、球根が大きめの種類なら5cmぐらいの間隔に、球根が土に全て埋まらないよう首を出して植えます。用土は水はけの良い赤玉土(小粒)6、腐葉土3、パーライト1などを使って植えるとよいです。花の培養土にパーライトを2割ぐらい混ぜてもよいと思います。
パルビフロルス(春咲き)
キルタンサス・パルビフロルスの球根
球根
キルタンサス・パルビフロルスの植え付け
植え付け(3月上旬)
キルタンサス・パルビフロルスの開花
開花(5月上旬)

春から秋の管理

日当たりのよい所で育てます。種類によって多湿を嫌うので、梅雨時期の長雨には当てないよう軒下などに置くとよいです。冬咲きと春咲きは夏に生育が衰えるので強い日差しを避けた半日蔭に置くとよいです。水やりは過湿にならないよう、鉢土の表面が乾いてから与えます。肥料は多く必要ないので、春と秋に緩効性の化成肥料などを置き肥するとよいです。

冬の管理

耐寒性が種類によってやや異なります。霜に当たると葉が枯れる種類が多いので、日当たりがよく霜の当たらない軒下などに置いて育て、凍りそうな日は室内に入れるとよいです。マッケニーの耐寒温度は氷点下3度ぐらいあり、10度程度の低温に当たって花芽が出来るので、暖かい室内には置かない方が良いです。肥料は冬咲きは緩効性の化成肥料を控えめに、春咲きや夏咲きは生育しないので与えないようにします。冬の水やりは控えめに、鉢土の表面が乾いてから与えます。

植え替え

植え替えをするとそのシーズンは花が少なくなります。毎年植え替えずに、数年して株が増え過ぎて根詰まりしたら植え替えます。時期は秋の10月頃か春の3月頃に行うとよいです。

マッケニーの庭植え

寒さにあまり強くありませんが、暖地では庭植えする事ができます。日当たりの良い所から夏は明るい日蔭になる落葉樹の下でもよいです。植えつけ場所の水はけが悪いようなら腐葉土を、元肥に牛糞などを混ぜて、株間は5cmぐらい、球根が全部埋まらないよう首が出るように植えます。

年間の管理

植えっぱなしで特に手間は必要ないです。水やりは植えつけ後しばらくは乾かし過ぎないように注意しますが、その後は通常必要ないです。肥料は春と秋に緩効性の化成肥料などを蒔いておくとよいです。植え替えや株分けは5年間はせずに放置した方がよく花が咲き、植え替えをするとそのシーズンは花が少なくなります。

花茎切り

キルタンサスの実
咲き終わった花は残しておくと、実が成って養分を奪われるので切り取ってしまいます。種を採りたい場合は茶色く熟すまで残しておきます。

増やし方

多くの種類は分球で増やす事ができます。株の塊を分けるようにして行います。時期は植え替えと一緒に行います。分球できない種類もあって、種まきから増やされています。
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