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ナンテン (南天)

科・属名:メギ科・ナンテン属/原産地:日本、中国/学名:Nandina domestica

分類: 常緑低木


寒さ: 強い
暑さ: 強い
樹高: 〜2m(種類による)
花径: 約 5mm
花色:
増やし方: 挿し木、種まき
場所: 日向〜半日蔭
用途: 庭木、生垣、鉢植え
花言葉: 機知に富む、良き家庭
通販店: 楽天市場にあり
ナンテンは「難を転ずる」という解釈から縁起がよく、魔除け、厄除けとしても植えられる常緑の樹木です。中国名の南天竹が省略されてこの名前で呼ばれています。赤と白の実が成るナンテンは、日本では中部以南の山林などに自生しています。比較的温暖な地域に分布していますが、極寒冷地を除けばどこでも育てられます。晩秋には実が成りお正月の切り枝に人気があります。実は南天実(なんてんじつ)と呼ばれ、咳止めに効果があり乾燥して煎じたもが服用されます。葉には殺菌効果があって赤飯に乗せられたり、乾燥したものを擦り傷につけると効果があるそうです。また生の葉を噛むと酔い止めに効果があると言われています。庭木としての管理は容易で育てやすいです。
作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花時期 開花
実の観賞
場所 日向〜半日蔭(夏の西日は避ける)
種まき 種まき
植え付け 植え付け 植え付け
植え替え 植え替え
挿し木 挿し木
剪定 剪定
肥料 肥料
鉢の水やり 鉢土の表面が乾けば与える
ナンテン ナンテンの実

主な種類

基本種

実が沢山着き昔からよく植えられています。木の高さは1mから2mぐらいになり、赤実ナンテンと白実ナンテンがあります。梅雨頃に円錐型の花序をした白い小花が沢山咲きます。
ナンテンの基本種
ナンテンの基本種
赤実ナンテン
赤実ナンテン
花(ナンテンの基本種))

ヒメナンテン

葉が垂れずに締まった樹形をしています。紅葉と緑葉が美しいので、生け花の切り枝などに利用されます。実は余り成らず落ちやすいです。

オタフクナンテン

秋から冬の紅葉と春の新緑が美しいです。樹高は50cmから60cmぐらいと低いので、庭の縁などに植えられます。小型なので鉢植えにも向いています。
オタフクナンテンの庭植え
庭植え
オタフクナンテンの鉢植え
鉢植え

その他

笹に似た葉で葉柄が短い高さ1mぐらいのササバナンテン、小型で鉢植えに向いたキンシ(綿糸、琴糸)ナンテン、葉が折り鶴のように見える園芸品種の折鶴ナンテンなどもあります。

ナンテンの育て方

管理が楽な庭木です

西日を避けた日当たりの良い所に植えるとよく実が成り紅葉します。肥料や水やりなどの管理は楽で、剪定は増え過ぎたら間引き剪定するぐらいです。

庭への植え付け

植え場所

西日が当らない日当たりのよい所から午前中の日光が当たる半日蔭で育ちます。明るい日陰でも育ちますが、日陰だと実着きが悪くなり、オタフクナンテンなど紅葉の美しいは種類は色づきが悪くなります。

方法

苗の植え付けは3月から4月、9月下旬から10月頃が適期になります。根周りの大きさの2、3倍ぐらいの穴を掘って、堆肥と腐葉土を混ぜ込んで水をたっぷりと与えて植え付けます。麻で覆われた根巻き苗は、はがずにそのまま植えれば1ヶ月ぐらいで腐ってなくなります。強風で倒れないよう根付くまで支柱で支えておくとよいです。しばらくは乾かし過ぎないように水やりします。

庭の年間管理

肥料と水やり

肥料は少な目でも実が成ります。2月から3月頃に緩効性の化成肥料や骨粉入り固形油粕などを蒔いておけばよいです。水やりは植え付け後しばらく乾かし過ぎないように与えますが、根付けば自然の雨だけで大丈夫です。

剪定

茎が増えて樹形が悪くなったら、伸びすぎた古い茎や不要な茎を株元から切って間引くだけなので楽です。茎の途中を切っても、新しい茎が伸びてきます。木が固いので太い枝を切るハサミを使ったり、細めのノコギリで切ってもよいです。
剪定前
剪定前
剪定後
剪定後
(株元の切りあと)ナンテン
株元の切りあと

実の保護

6月頃に白い小花が沢山咲いて、11月から12月頃にかけて色づいた実が成ります。お正月飾りにしようと思っても、鳥が食べて無くなってしまう事があります。熟した実を袋などで被せてお正月まで保護しておくとよいです。

実があまりならない

日当たりの悪さなど原因は一つだけではありませんが、花が梅雨頃に咲くので雨で受精がうまくいかず実着きが悪くなると言われています。雨除けしたり、晴れた日に人工授粉すると効果があります。

移植、株分け

他の所へ移植したい場合は、3月から4月頃に行うのがよい思います。株分けは一般的ではありませんが可能です。木が固いのでノコギリで切り分ければよいです。移植や株分けを行うと樹勢がよくなり過ぎて、1、2年は実着きが悪くなりすいですが、3年もするとまた着くようになります。
ナンテンの株分け前
株分け前
ナンテンの株分け後
株分け後

増やし方

挿し木

時期は春の3月から6月頃に行えます。前年枝を長さ10cmずつ、葉はあっても無くてもよく、あるものは短く切ります。一日から二日ぐらい水に浸けて水揚げしたものを挿し穂にします。深さ5cm以上ある箱に挿し木用の培養土などを入れて挿します。10月になって発根したら鉢上げして苗を作ります。
挿し穂(ナンテン)
挿し穂
挿し木(ナンテン)
挿し木

種まき

種まきでも増やす事ができます。時期は採り蒔きするか、保存しておいて春の3月から4月頃に種まきします。その他は種まきのページを参考にしてください。
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