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ジャーマンアイリス

別名:ドイツアヤメ(独逸菖蒲)
科・属名:アヤメ科・アヤメ属/原産地:地中海沿岸/学名:Iris germanica

分類: 球根植物
寒さ: 強い
暑さ: 強い
草丈: 30cm〜150cm(種類による)
花径: 約 10cm〜20cm(種類による)
花色: 青、紫、黄色、白など
場所: 日向を好む
増やし方: 分球
用途: 花壇、鉢植え、切り花
花言葉: 燃える思い、恋の便り、使者、よろしくお伝えください
通販店: 楽天市場にあり
ジャーマンアイリスは地中海沿岸のいくつかの野生種が交配された園芸品種です。花は5月頃に咲かせ芳香があり、辺りでは甘くてよい香りがします。200種類以上あるアイリス類の中で似た花が多いですが、花弁の根元にヒゲ状の毛のようなものが生えているので容易に見分ける事ができ、欧米では日本語にするとヒゲアヤメと呼ばれています。花の大きさは20cmぐらいと大きく、花色は青、紫、黄色などの単色や色の混じったものなど沢山あります。アイリス類は種類によって水辺の湿地に生息するものや普通の所に生息するものがありますが、ジャーマンアイリスは 乾燥した所に生息していて酸性土壌を嫌います。日本の梅雨が苦手ではありますが、水はけがよければ暖地の庭植えでも毎年花を咲かせます。寒さにはとても強く、大きな花を咲かせる割に痩せ地を好みます。親芽は花が咲くと枯れ、脇からでる小芽から翌年花を咲かせます。
作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花時期 開花
場所 日向
植え付け ポット苗 ポット苗
植え替え 花後 植え替え
株分け 株分け 株分け
肥料 肥料 肥料
鉢の水やり 鉢土の表面が白く乾いてから与える(過湿を嫌う)

ジャーマンアイリス
5月上旬、植物園

ジャーマンアイリス(青)
5月上旬、自宅のプランター

ジャーマンアイリスのヒゲ
4月下旬、植物園

ジャーマンアイリス(赤)
5月上旬、自宅の庭

ジャーマンアイリス(黄色)
5月中旬、植物園

ジャーマンアイリスの全体
5月上旬、自宅のプランター

ジャーマンアイリスの育て方

植え付け

球根のみ

秋に売られている事があるので、8月中旬から9月頃に行うとよいです。冬にほとんど成長しないので、遅くなってしまうと生育期間が短く開花しないで終わる事があるので、早めに行った方がよいと思います。

ポット苗

8月中旬から11月上旬頃に行うのが理想的ですが、売られていれば春の2月中旬から3月中旬頃にも行えます。

方法

球根は全て埋めずに、下半分を軽く埋めるぐらいに行います。原種が乾いた所に生息しているため、とても水はけのよい土地を好み、また酸性土壌を嫌います。鉢植えでは7号鉢に1球、9号鉢に2球を目安に、用土は赤玉土(小粒)6、腐葉土2、パーライト2などに植え付けます。花壇では日当たりのよい所に、苦土石灰を多めに入れ、腐葉土を混ぜて水はけをよくするとよいです。間隔は30cmから40cmぐらい、水が溜まらないようやや高くします。

場所

日当たりと水はけのよい所を好みますが、昼まで直射日光がよく当たる半日陰の所でも育てる事ができます。乾燥には強く多湿を嫌うので、梅雨の長雨には当てないよう、鉢植えでは軒下などに移動させるとよいです。冬の寒さには強いので、特に防寒しなくても大丈夫です。

水やり

アヤメの仲間で水を好む印象がありますが、原種は地中海沿岸という夏にあまり雨が降らない所に生息していたので、夏の過湿を嫌い乾燥には強いです。鉢植えでは鉢土の表面が白くなってから与えるようにて、梅雨の長雨などにも当てないよう、軒下などに移動させた方がよいです。庭植えでは乾燥に強いので特に与えなくても大丈夫です。

肥料

多肥を嫌います。3月、10月に一回ずつ、鉢植えでは緩効性の化成肥料を、花壇では速効性の化成肥料などをを与えるぐらいでかまいません。窒素分の多い肥料を与えると病気にかかりやすいので、鶏糞や油かすなどは与えないようにします。その他は肥料の使い方を参考にしてください。

支柱立てと花がらの処理

花茎が長く伸びると、蕾の重さで倒れてしまう事があります。倒れないよう支柱で支えておくとよいです。花茎の先には数輪の花を咲かせるので、咲き終わったら花がらは切り取って次の蕾にもよい花を咲かせるようにします。花茎全ての花が咲き終わったら、根本から切り取ります。花の蕾は首が折れやすいので、支柱立ての時などに折らないように注意してください。

植え替えと株分け

9月上旬

増える球根

株分け後
鉢植えでは2年に1回ぐらい、庭でも3年に1回ぐらい植え替えます。数年もすると球根が増えているので、株分けを兼ねてから行うとよいです。時期は8月中旬から9月頃、開花後すぐに行う事もできます。株分けの方法は、葉のある新しい球根を古くなった球根から一球ずつ手で分けます。分けたら葉からの蒸散を抑えるため、葉の面積を減らすよう、葉を三分の一ぐらい残して切ります。切ったらそのまま日陰で切り口をよく乾かします。連作を嫌い同じ土では生育が悪いので、庭では別の場所に植えるようにします。その他は苗の植え付けの項目と同じです。

軟腐病に注意

用土が過湿になって窒素分の多い肥料を与えると、軟腐病にかりやすいので注意してください。この病気になってしまうと、球根が腐って葉が枯れてしまいます。他の球根に伝染してしまうので、移らないよう掘りあげて焼却処分します。窒素分の多い肥料は与えないようにして、鉢植えでは梅雨の長雨などには当てないよう、軒下などに移動しておくとよいです。庭植えでも梅雨のシーズンに雨よけをすると、ある程度予防する事ができます。その他、病気や害虫については花の病気と害虫駆除を参考にしてください。
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