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ハイビスカス

学名:Hibiscus
科・属名:アオイ科・フヨウ属
原産地:ハワイ諸島、マスカレン諸島
分類:常緑中低木
寒さ:弱い(5度以上)
暑さ:強い
日照:日向
耐陰性:なし
花径:5cm〜15cm
樹高:〜5m
用途:鉢植え
花言葉:繊細な美、新しい恋、常に新しい美
通販:楽天市場にあり



ハイビスカス
ハイビスカス
ハイビスカス(黄色) ハイビスカス
斑入りハイビスカス
斑入りハイビスカス
丸い葉のハイビスカス
丸い葉のハイビスカス

ハイビスカスの紹介


大分県四浦半島に咲くハイビスカス
ハイビスカスの魅力はなんと言っても南国らしい大きくて美しい花です。沖縄の庭木に植えられている事で知られていますが、大分県の海辺の暖かい地域でも植えられて花を咲かせています。花の色も多く、花がなくなっても葉が深い緑色をして観葉植物としても楽しめます。比較的育てやすい植物なので昔から人気もあります。
作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花時期 開花
場所 室内の日向(5度以上) 日向(夏の西日は避ける) 室内の日向
植え替え 植え替え
挿し木 挿し木
剪定 剪定 剪定
肥料 肥料
鉢の水やり 控えめ 鉢土の表面が乾いたら与える 控えめ

3系統あるハイビスカス

在来系

昔からあるので在来系、オールドタイプとも呼ばれています。花の大きさは小輪から中輪で、お店でよく見かける真っ赤のレッドスターは5cmぐらいの小輪です。3系統の中では一番丈夫で育てやすいです。
ハイビスカス(レッドスター)
レッドスター
ハイビスカス(銀河)
銀河

ハワイアン系

大輪の花を咲かせます。 種類が豊富で花数は少ないですがカラフルなものが多いです。ハイビスカスらしい真っ赤で大きな花を咲かせるタイプもあります。在来系と比べれると生育はゆっくりで、暑さにやや弱いので真夏は開花が鈍ります。
ハイビスカス(ムーンライズ)
ムーンライズ

コーラル系

ハイビスカスとフウリンブッソウゲを交配させたタイプで、花はやや下向きに咲きます。やや寒さに弱いですが、暑さには強いので夏でもよく花が咲いています。
ハイビスカス(ピンクバタフライ)
ピンクバタフライ
ハイビスカス(ホワイトハイビスカス)
ホワイトハイビスカス
フウリンブッソウゲ
フウリンブッソウゲ

ハイビスカスの育て方

置き場所

日当たりを好みますので、年間を通じて日当たりのよい所に置きます。しかし真夏は日差しが強すぎて開花が鈍る事があるので、開花が鈍る場合は西日が当たらない所に移動させるとよいです。9月になって涼しくなると、暑さであまり花が咲かなくなったものも再び花を咲かせ始めます。寒さには弱いので、10月下旬頃になったら室内へ入れ、冬は最低温度5度以上の暖かいで所で越させます。その他は置き場所を参考にしてください。
4月中旬から10月下旬 戸外の日当たりのよい所。(真夏に開花が鈍る場合は西日を避ける)
11月から4月上旬 室内の日向から出来るだけ明るい所。最低温度は5度以上で管理

水やり

生育期の春から秋は、鉢土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。ハイビスカスは初夏から初秋はとてもよく水を吸い上げるので、朝と夕方の二回の水やりになる事もあります。夏の日差しの下で水切れさせると葉が焼けやすいので注意してください。秋の気温低下とともに土の乾きも遅くなるので、徐々に水やりの回数も減ってゆきます。冬になると完全に生育を止めて水をあまり必要としなるので、表面が完全に白くなって更に2,3日してからの水やりと控えめにします。冬に水を与え過ぎると根腐れする事があるので注意してください。冬は空気の乾燥と寒さで葉を落としやすいので、暖房の効いた暖かい時間帯に霧吹きで葉水を与えながら育てるとよいです。その他は、水やりのページを参考にしてください。

植え替え

毎年植え替えをします。ハイビスカスはとても根のスピードが速く、すぐに根詰まりをするので注意してください。根詰まりすると花つきが極端に悪くなります。時期は4月中旬頃から5月頃に植え替えるのが理想的です。用土は赤玉土(小粒6)、腐葉土4ぐらいでよいです。肥料切れすると良い花が咲かないので、元肥としてマグァンプK(中粒)などの緩効性の化成肥料を混ぜて植え替えるとよいです。根鉢の古い土を3分の1ぐらいくずして、一回りから二回りぐらい大きな鉢に植え替えます。その他は植え替えを参考にしてください。

植え替え前

根鉢を3分の1壊した

植え替え後

根詰まりによる鉢増し

ハイビスカスの鉢増し
夏の水切れで水やりが大変になる事があります。一回りぐらい大きな鉢に、根鉢の周りを壊さずに鉢増して植えなおすとよいです。また購入した苗は根が詰まっている事が多いので、すぐに鉢増しておくと乾きが遅くなります。

伸び過ぎた枝の剪定

矮化剤について

売られているハイビスカスを見ると節々の間隔が狭く、葉が密に茂ってよい姿をしています。これは生産している人が矮化剤というのを散布してコンパクトに育てられているからです。矮化剤が散布されると生育がゆっくりとなるので、節々の間隔が狭くなった引き締まった姿になります。翌年には効果がなくなるので、生育のスピードが早くなって節々の間隔もあいて大きく育ちます。

時期と方法

購入したばかりの頃は矮化剤(わいかざい)が効いてさほど大きく育ちませんが、効果が切れると枝がよく伸びて大きくなります。大きくなり過ぎた場合は1年に1回ぐらい全体の3分の1から2分の1ぐらい短くなるよう剪定するとよいです。不要な枝は元から切りとり、伸び過ぎた枝は切り戻すろ、切った下の脇芽が伸びて枝数も増えて花数が多くなります。時期は花後に室内へ入れる前の10月中旬頃か春の4月頃にも行う事が出来ます。充実した枝の先端に蕾がつくので、5月以降に切ると脇芽が充実した枝に育って開花するまで少し時間がかります。
ハイビスカスの剪定
4月の剪定後
ハイビスカスの開花
7月の開花

増やし方(挿し木)

挿し木で増やす事が出来ます。気温が高ければいつでも行えますが、5月から7月上旬頃に行うと秋までに根が増えてよい苗ができます。挿し穂は矮化剤が効いていると着きにくいので、できるだけ効果の薄れた節々の間隔があいた枝を利用するとよいです。枝に2,3節分ある挿し穂を用意して、用土に埋めるために一番下の節の葉を取っておきます。葉の面積が大きいと萎れやすいので、半部ぐらいの面積になるようにハサミで切っておくとよいです。用土は赤玉土(小粒)8割と、ピートモスを2割ぐらい混ぜたものでよく、ポットに1,2本を挿したり平鉢に複数を挿してもよいです。一ヶ月もすれば発根するので小鉢に鉢上げします。高さが15cmぐらいになったら先端を摘心して枝の数を増やすようにします。その他は挿し木のページを参考にしてください。
ハイビスカスの挿し穂
挿し穂
ハイビスカスの挿し木
挿し木

肥料

春から秋まで花用の緩効性の化成肥料や骨粉入りの固形油かすなどを置き肥して、生育を見ながら液体肥料も定期的に与えます。肥料切れすると花つきが悪くなるので、植え替えの際に元肥としてマグァンプK(中粒)などを利用するとよいです。冬は生育を止めるので与えなくてよいです。その他は、花の肥料を参考にしてください。

冬の管理方法

熱帯の植物で寒さには強くないので、冬は室内の日当たりが良く、最低温度5度以上の暖かい所で冬を越させます。水は控えめに、鉢土の表面が完全に白く乾いて2,3日ぐらいして与えます。冬に水が多いと根腐れしてしまう事があるので注意します。冬は空気の乾燥と寒さで葉を落とす事が多いので、暖房の効いた暖かい時間帯に霧吹きで葉水を与えながら冬を越させるとよいです。

冬を越えた春のハイビスカス

冬を越えたハイビスカスは葉が黄ばんだり、葉が少なくなっているものです。春の桜が散る頃を過ぎたら植え替えをします。植え替えを怠ると、花つきが悪くなります。

庭植えについて

沖縄などの暖かい地域や暖地の霜が降りない海岸などは、庭に植えたままで越冬します。その他の地域では冬に霜と寒さで枯れてしまいますが、春から初夏頃に日当たりのよい所に植えて秋まで花を楽しみ、10月初旬ぐらいになったら掘り上げて越冬させるという方法があります。掘り上げる時期が遅くなると冬までに根が張らず越冬しにくいので、できるだけ早く済ませた方がよいです。根が減っているので鉢に植えたら枝を半分ぐらい切り詰めておくとよいです。うちは霜の降りる暖地で、もしかしたら越冬できるのではないかと思い植えたままにしてみましたが、結果はみごとに枯れてしまいました。植えたものは3年ぐらい経った矮化剤の切れたものなので、秋には1mぐらいと大きくなりましたが、購入したものは矮化剤が効いているので、ここまで大きくならずに掘り上げられると思います。少し日当たりの悪い所だったので花は少なめでした。
ハイビスカスを庭へ植え付け
4月中頃の植え付け
庭植えのハイビスカス
10月

病気や害虫など

葉が落ちる

冬の2月を過ぎると急に落葉してしまう事があります。原因は根詰まりか、水の与え過ぎが原因の可能性があります。ハイビスカスは葉が落ちても、通常は根が生きている事がほとんどで、春に植え替えを行えば、夏頃までには葉が茂って回復してきます。

花つきが悪い

根詰まりすると花つきが悪くなります。もし、植え替えを行なっていても花つきが悪い場合は肥料不足か日照不足の可能性があります。

アブラムシ、ハダニ

新芽や蕾にアブラムシが発生したり、葉の裏にハダニが発生する事があります。見つけたらスミチオンや殺ダニ剤などを散布して駆除します。オルトラン粒剤を散布しておくと予防が可能ですが、室内では臭うので戸外での散布になります。その他は害虫のページを参考にしてください。
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