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セダム

学名:Sedum
科・属名:ベンケイソウ科・セダム属
原産地:北半球の温帯〜熱帯
分類:多肉植物
寒さ:種類によって異なる
暑さ:種類によって異なる
日照:日当たりを好む
耐陰性:なし
通販:楽天市場にあり




セダム マキノイ・バリエガータ

乙女心

オノマンネングサ

玉つづり
セダムは500種類以上ある多肉植物の仲間です。日本名は万年草と呼ばれ、日本にも35種類ほどが自生しています。多肉植物は乾燥した水気の少ない所に生息するので、葉や茎に水分を多く蓄えて生きています。水やりは1,2か月ぐらい与えるのを忘れても枯れる事がないぐらい乾燥に強いです。マット状に広がる寒さに強いタイプは、庭の石の隙間に植えたりグランドカバーにも利用されたり、葉が丸くて立つように育つタイプは小鉢で育てたり、寄せ植えされたりします。育てるのは夏の高温多湿で傷みやすいというのを覚えていれば、水やりや肥料の手間はあまり要らないです。
作業カレンダー
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
場所 日向(霜よけ・5度以上) 日向(雨よけ) 半日蔭(雨よけ) 日向 日向(霜よけ)
植え替え 植え替え 植え替え
挿し木 挿し木 挿し木
切り戻し 切り戻し 切り戻し
肥料 肥料 肥料
水やり 月に2回ぐらい 表面が白く乾いて2、3日後 月に2回ぐらい 表面が白く乾いて2、3日後 控えめ

セダムの育て方

多肉植物の中では春秋型

単に多肉植物と言っても世界中に分布しているので、育つ環境によって大きく3つのタイプに分けられています。初夏から秋に生育するのを夏型、秋から初春頃に生育するのを冬型、セダムは春と秋だけ生育する春秋型のタイプになります。春秋型は温暖な気候を好むので春と秋によく生育して、寒い冬と暑い夏は休眠して生育を止めます。

春と秋の管理

春の3月から6月、秋の9月下旬から11月頃は生育する時期なので、できるだけ直射日光に当てて育てます。日照が不足すると葉色が悪くなったり、節々の間隔が広くなって貧弱に育ちます。戸外で鉢植えを育てる場合は、雨続きで根が傷む事があるので、雨の当たらない軒下などに置くとよいです。秋に紅葉するタイプは、よく日が当たって気温が下がると色づきます。

肥料と水やり

濃い肥料はいけないので、月に1、2回、2000倍ぐらいに薄めた液体肥料などを与えればよいです。水やりは過湿を嫌うので控えめに、鉢土の表面が完全に白く乾いて更に3日ぐらいして与えるぐらいです。

夏の管理

高温多湿になると傷みやすいので、置き場所や水やりに注意したい時期です。7月から9月中頃までは、あまり生育をせずに休眠するので、強い日差しを避けた明るい所に置きます。室内のエアコンは風が乾燥しているので、直接当たると葉が傷みやすいので注意してください。戸外では雨の当たらない風通しのよい棚の上など、日が当たり過ぎる場所は遮光ネットを利用するとよいです。この時期は暑さで生育しないので、肥料を必要としません。水やりは完全に乾いてから、雨の当たらない所で月に2回ぐらい与えるだけでよいです。

冬の管理


寒さに強い雪を被っても平気な種類
寒さに強い種類は日当たりが良い軒下で越冬します。洋種セダムの中には寒さにあまり強くないのもあるので、不明な場合は室内の凍らな日当たりのよい所で越冬させます。この時期は寒さで生育しないので肥料はいらないです。水もあまり吸い上げないので、月に2回ぐらいでよいです。

整枝


初冬に傷んだ葉を整枝
匍匐性で冬に地上部の葉が枯れて根だけで越冬する育つタイプは、春になると株元から新芽が出てきます。冬に傷んだ葉や枯れた葉は見苦しいので切るとよいです。常緑で茎が立って伸びるタイプは、下葉が減って見苦しくなったら春の3月頃か秋の9月頃に切り戻すと、切った下の所から脇芽が伸びてきます。切った先は挿し木に利用できます。

植え替え

毎年植え替える必要はないので、2、3年に1回ぐらいを目安に植え替えればよいです。時期は春の3月から4月頃、秋の9月から10月頃にも行えます。荒地で育つセダムに花や野菜の培養土を利用すると根が傷みやすいので、売られている多肉植物の培養土を利用するとよいです。根鉢の周りの土をできるだけ落として、伸びすぎた根は切り取ります。葉が肉厚なタイプは葉が落ちやすいので注意してください。匍匐するタイプは、株分けをして増やす事ができます。

植え替え後の管理

すぐに水やりをすると根が腐る事がるので、3,4日ぐらいしてから与えます。それまでは土がカラカラですが全く大丈夫です。急に日に当てる事はせず、1週間ぐらいは明るい日陰に置き、少しずつ日に当てる長さを多くして慣らせます。通常の水やりは3週間ぐらいしてからでよいです。

増やし方

茎が伸びるタイプは挿し木、肉厚な葉があるものは葉挿し、マット状に広がるタイプは株分けができます。時期は春の3月から4月頃、秋の9月から10月頃にも行えます。 用土は多肉植物の培養土を利用するとよいです。

挿し木

伸びすぎて切り戻したものを利用するとよいです。長さ3cmから7cmぐらいの挿し穂を用意して、切り口を2、3日ぐらい日陰で乾かします。土に埋める1cmから2cmぐらい分の葉を取り除き、その部分が用土に埋まるように挿します。茎が細くて埋めにくいものは、置くだけでも根が出てきます。すぐに水やりをすると腐れやすいので、20日以上経って発根してから与えます。置く所は4、5日ぐらい直射日光の当たらない明るい日陰に、その後は徐々に日の当たる所に慣らせます。もし同じ春秋型の多肉植物を育てていれば、挿し穂を一緒に挿し木して寄せ植えにしても楽しめます。

虹の玉の挿し穂

挿し木

葉挿し

古くなった葉が自然と土の上に落ちるだけで新芽が伸びてくるものがあります。触って落ちたものや葉を手で取ったものを、多肉植物の培養土を入れた平鉢の上に置くと根が出て新芽が伸びてきます。水やりは葉に蓄えた水分だけで十分なので与えず、葉の元から根が出てきたら霧吹きで水を与えるだけでよいです。明るい日陰に置いて、新芽が大きくなったら日に当て、元の葉が萎んだら小鉢に植えつけます。

株分け

マット状に広がるタイプは株分けして増やす事ができます。根をつけるように好みの大きさに手で分けたりハサミで切り分けて植えればよいです。水やりは3、4日ぐらいしてから与えます。

寄せ植え

売られている小さな鉢をいくつか購入して一緒に植えたり、育てているいくつかの種類の挿し穂を一緒に挿して寄せ植えする事もできます。セダムは多肉植物の分野では春秋型として分けられているので、同じタイプのエケベリアなどと寄せ植えする事もできます。行う時期は3月から4月頃、秋の9月から10月頃に行うのが理想的です。

庭に植えられるセダム


庭に植えたオノマンネングサ
日本原産などの匍匐性でマット状に広がる寒さに強いタイプは、グランドカバーに利用できます。水はけが悪いと枯れやすいので、水はけをよくして植える事が大切です。また少しの土があれば育つので、庭の石の隙間に植えたり、石にある穴に土を入れて植える事もできます。庭で越冬するか分からないものは、挿し木や株分けで増やして試してみてもよいです。植え時期は春か秋の植え替え時期と同じです。庭での水やりは必要なく、自然の雨だけで十分です。
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