花と観葉植物(葉っぱの岬)

観葉植物の冬の管理

観葉植物の多くは熱帯の植物です。日本の冬は休眠していて、あまり水を吸い上げる事なく、成長もほとんどしていません。冬に観葉植物を枯らせてしまう多くの原因は、水の与え過ぎによる根腐れです。春から秋までの成長期の感覚で水を与えてしまうと、鉢の中は絶えず湿った状態が続き、やがて根は呼吸できずに枯れてしまいます。

*床暖房など、24時間いつも部屋が暖かい場合は除きます。

水やり

観葉植物の多くは熱帯の植物です。寒い冬はあまり水を吸い上げる事なく眠っています。根は呼吸をしていているので、絶えず土が湿っているようでは、呼吸できずに根腐れを起こしてしまいます。冬はあまり水を吸い上げずに、土がすぐに乾くことはないので、水の与え過ぎだけには注意します。水を与える時は暖かい午前中に温めた水を与えるようにします。冬の水やりは乾燥気味に管理することが、上手く冬を越える一つのコツです。

霧吹き

冬は暖房などで空気がよく乾燥します。空気が乾燥していると、葉の水分が奪われ、葉が痛んで落ちてしまったりします。ですので、葉に霧吹きをして湿度を上げるようにします。冬は水やりというよりは霧吹きで育てるように管理します。霧吹きの水は、少し暖めて与えた方がよいです。

置き場所

観葉植物の多くは熱帯の植物です。外の最低気温が15度以下になってきたら、室内に取り込みます。室内に取り入れたらできるだけ暖かく明るい、できれば南または東側の日が差す方向に置いてください。玄関は特に冷え込みますので避けた方が無難です。特に北側はよく冷えるので注意が必要です。暖房器具のある暖かい部屋では、空気がよく乾燥するので、葉に霧吹きで水を与えるようにします。また、暖房の温風が直接当たる所は、水分が多く奪われ葉が枯れてしまうので、近くに置かないようにします。
寒さで凍傷を起こした観葉植物

ドラセナ

月下美人

保温

真冬は暖房を切ると一気に冷え込んでいきます。特に窓際は放射冷却によって特別冷え込むので、必ずカーテンをするようにします。置き場所も少し窓から離した所へ置きます。また、寒さに弱い耐寒温度10度以上を必要とする観葉植物は、特別冷えそうな晩は暖房を切る寝る前にダンボールや発泡スチロールに入れると保温する効果があります。耐寒温度が12度以上を必要な観葉植物はバスタオルなどでしっかりくるんだ湯たんぽを一緒に入れると効果が更にあります。その際は、中が高温にならないよう注意してください。他に暖房の効いている部屋では寝る前に鉢植えをビニールシートで覆ってしまう方法もあります。また、お風呂場に置いておくと、余熱と湿度があり、ポトスなど暖かくて冬でも成長する事があります。

窓ガラス用の断熱シート

冬は窓ガラスから一番室内が冷えてゆきます。特に複層ガラスではないサッシの場合は特別です。そこで、ガラス用の断熱シートと言うものが売られていて、ガラスからの冷え込みにかなりの効果があります。うちではサンルームの窓に全て張っています。欠点としては外の景色がぼんやりとしか見えなくなる事です。しかし、逆に言えば外からの目隠しになります。張り方はガラスに霧吹きで水をつけて張るだけなので簡単です。丸いプチプチのタイプより横線状に空気が入ってるタイプの方が丈夫で長持ちしてよいです。ホームセンターなどにも売られています.が、通販では楽天市場 にも売られています。

窓に張った断熱シート

温室

ビニール温室、ガラス温室の栽培については温室栽培のページをご覧ください。

熱帯魚の水槽

使われていない大きめの熱帯魚の水槽があればそれを利用する方法もあります。かなり前に熱帯魚の水槽の中に熱帯魚用のサーモと湯たんぽの中にヒーターを入れて温室を作って利用していた事がありますが、真冬でもポトスやフィットニアなどがよく成長していました。しかし、この方法は安全面でお勧めできませんので、もし水槽を利用した温室を作りたいのであれば、サーモ付き保温電球セット が売られていますので、このようなものを利用する事をお勧めします。保温電球セットなどを利用しなくても、熱帯魚の水槽の蛍光灯をつけるだけでも、成長するまでの温度は保てないものの、冬を越す保温の効果は十分あると思います。水槽の周りに上にも書いているガラス用断熱シートを側面と背面に貼ると保温の効果が上がります。

その他

無理に暖房の効いた所じゃない方が

比較的寒さに強い観葉植物は、無理に暖房の当たる温度差の激しい場所に置くより、観葉植物の最低温度以上が維持できる部屋であれば、そこで育てた方が上手く冬を越えてくれる事があります。温度差の激しい場所で育てられた観葉植物は、暖房で葉が乾燥したり、水を与え過ぎて根が痛んだりと、いろいろな原因で葉が落ちやすくなってしまうようです。
写真は暖房の効いた部屋で育てたシェフレラが、2月下旬頃、急に葉がボロボロと落ちてしまいました。玄関の暖房の当たらない寒い所にもシェフレラを置いているのですが、それは毎年ほとんど葉が落ちる事はありません。(玄関は南向きにある玄関で、通常玄関は冷え込むので冬は置かない方がよいです。特に北側は注意してください。)この葉の落ちたシェフレラは春に植え替えを行って、また写真のように元気に回復しました。

2002/2月中旬

2002/10月下旬

暗い場所

観葉植物を明るい場所に置いて管理したくても、置き場所がない場合もあります。暗い場所では明るい場所に比べて土が乾くのが遅くなりますので、特に冬の水の与え過ぎには注意が必要です。観葉植物を枯らせる原因に、暗い場所にも関わらず、水を与え過ぎてしまい枯らせる人をよく見かけます。水やりの間隔は日数で決めてはいけません。置き場所や気温で乾き具合が変化しますので、土の状態を確認してから水を与えるようにします。

朝のサンルーム

うちに新しくサンルームを取り付けて観葉植物や洋蘭などを置いていたのですが、ある寒波の日に、多くが枯れたり痛んだりてしまいました。昼間日差しのある冬のサンルームはとても暖かく快適なのですが、夜になるととても冷え込む日があるので、厚めのカーテンを取りつけて、ガラス用断熱シートを窓に貼るとよいです。うちのように床からも冷えるサンルームは少しでも隙間を潰して、じゅうたんを敷くと結構違います。

冬を越えると

冬を越えてくると大体の観葉植物は、痛んで葉が黄ばんだり、葉が少なくなったりしています。冬はそれをいかに少なくするかに励みます。葉が黄ばんだ、葉が落ちたからといって、完全に枯れているわけではなく、多くは少し根が痛んでいるだけです。春になって必要ならば植え替えを行い、成長の早い観葉植物は、夏頃までに葉が茂って回復してきます。購入した観葉植物は温室育ちであまり耐寒性は強くありませんが、一度冬を越えると耐寒性が増している事が多いです。

スポンサーリンク

▲ページトップに戻る