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アルストロメリア

別名:ユリズイセン(百合水仙)
科・属名:アルストロメリア科・アルストロメリア属/原産地:南米/学名:Alstroemeria

分類: 球根植物


寒さ: やや弱い(葉が枯れる)
暑さ: やや弱い(種類によって葉が枯れる)
草丈: 50cm〜100cm、矮性は30cm〜40cm)
花径: 4cm〜7cm
花色: 桃色、赤、白、黄色、紫など
種まき: 秋まき(9月中旬〜10月)
発芽温度(15度〜20度)
箱まき、ポットまき
増やし方: 株分け
場所: 日当たりを好む。(休眠期は日陰)
用途: 花壇、鉢植え、切り花
花言葉: 持続、エキゾチック、援助
通販店: 楽天市場にあり
アルストロメリアは南米原産の球根植物です。花色は豊富で美しく、5月から6月頃に花を咲かせます。切り花として一年中花が咲くように作られた園芸品種で、花瓶に生けると2週間ぐらい長持ちします。花茎の長さは50cmから100cmぐらいある高性、40cmぐらいと低い矮性品種もあります。南米のブラジルからペルーの広い範囲、高地や海岸地域に60種ぐらいの原種が分布しています。
作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花時期 開花
場所 日向(霜よけ) 日向 日陰(葉が枯れたら) 日向 日向(霜よけ)
種まき 種まき
苗の植え付け 植え付け 植え付け
植え替え 植え替え
株分け 株分け
肥料 肥料 肥料
鉢の水やり 鉢土の表面が乾けば与える 控えめ 鉢土の表面が乾けば与える
アルストロメリア(赤) アルストロメリア(淡い桃色)
アルストロメリア(桃色) アルストロメリア(黄色)

切り花用に作られた園芸品種

主に南米のペルーとブラジル、他にチリなど広い範囲に60種ぐらいが分布しています。生育する範囲が広く原種は大まかに冬に生育するタイプと夏に生育するタイプがあり、これらが交配されて1年中切り花の栽培ができるこの園芸品種が作られたようです。家庭では自然に5月から6月頃に花が咲きますが、切り花の栽培では地温や室温などをコントロールして好きな時期に花を咲かせています。交配で190種類ぐらいがあり、よく見ると花びらの模様や形が異るのがあります。園芸植物として見ると、寒さにやや弱いですが、暖地では庭植えできる種類が多く、夏の高温多湿を嫌います。

点線状の縞模様

線状の縞模様

縞模様がほとんどない

アルストロメリアの育て方

生育サイクル

冬は寒さで葉が枯れて休眠しますが、春になって暖かくなると芽が出てきて、5月から6月頃には葉が茂って花を咲かせます。高温を嫌うので気温が高くなると花は咲き終わり、夏になると葉が完全に枯れて休眠するタイプと葉が残るタイプがあります。秋になって涼しくなると再び葉が伸びてきて、品種によっては秋に返り咲きするのもあります。寒さに弱いので冬になると葉が枯れて休眠します。

葉が枯れてくる(1月上旬)

新芽が伸びてくる(3月中旬)

品種によって7月に咲く事も

植え付け

秋頃からポット苗や裸の球根が売られています。裸の球根の植え付けは秋の涼しくなった9月下旬頃から10月頃に、ポット苗は春にも植えられます。

球根の植え方

長い根が下になるよう植えます。土を被せる覆土は鉢植えで深さ3cmぐらい、花壇で5cmぐらいです。

鉢植え

5号から6号鉢に1つを目安に、根が下へ長く伸びるので深めの鉢を利用します。用土は夏の高温多湿を嫌うので、花の培養土にパーライトを1割から2割ぐらい混ぜて水はけをよくしたり、自分で作る場合は赤玉土(小粒)6、腐葉土3、パーライトを1ぐらいです。

花壇

日当たりのよい所に植え付けの1週間ぐらい前、酸性土壌を嫌うので苦土石灰、完熟牛糞などの堆肥、水はけが悪いようなら腐葉土などを混ぜ込んでおきます。かなり根が深く張るので50cmぐらい深く耕しておきます。株間は草丈が低い矮性品種で20cm〜30cmぐらい、高性は40cmから50cmぐらいです。

秋から春までの管理

鉢植え

鉢植えのアルストロメリア
日当たりがよく、冬は霜が当たらない軒下など置きます。水やりは鉢土の表面が乾けば与えます。肥料は秋と春の間に緩効性の化成肥料を置き肥したり、2週間に1回ぐらい液体肥料を与えます。
低温に当たって花が咲く
凍らない程度の低温に当たってから、暖かくなると花が咲く習性があります。寒さにやや弱いので、地域によっては室内で越冬させないといけませんが、暖かい所に置くのは避けた方が良いです。

花壇

花壇のアルストロメリア
真冬になると葉が枯れます。冬の寒さにはあまり強くないので、極端な寒さに当たると球根が凍って傷むので霜よけしておくと安心です。水やりは植え付け時しばらく乾かし過ぎないように注意すれば、その後は雨が降らない日が続き乾きすぐるようなら与えるぐらいでよいです。肥料は秋に葉が出た頃、春の3月頃に緩効性の化成肥料などを蒔いておくとよいです。

支柱立て

高性の種類は花茎が高くなって傾く事があるので、支柱で支えておくとよいです。

花がら摘み

咲き終わった花を残しておくと、実が成って次の花の咲く養分が奪われてしまうので摘み取ります。

夏の管理

高温多湿を嫌うので、夏はできるだけ涼しい所で、過湿にならないようにする事が大切です。夏に葉が完全に枯れて休眠するタイプと葉が残るタイプがあります。

鉢植え

涼しく明るい日蔭に置いて、水やりは控えめにします。この時期は土がいつも湿った状態にすると根が腐れる事があるので注意してください。葉が枯れて休眠した場合はかなり控えめにします。

花壇

土が高温になる夏に絶えてしまう事があるので、出来れば地温抑制効果のある籾殻や藁などを敷いておくと安心です。

秋の植え替え、株分け

鉢植えでは2年に1回を目安に、一回から二回り大きな鉢に植え替えたり、同じ大きさの鉢で植え替える場合は株分けして植え替えます。時期は秋の涼しくなった9月下旬頃から10月頃がよいと思います。花壇でも3年ぐらいすると球根が増えるので、株分けを兼ねて植え替えるとよいです。球根から伸びている芽を折らないように気をつけます。

株分け

株分けして増やす事ができます。横に伸びた地下茎の下に長い根が下がっているので、地下茎を残すように分けます。植え替えの時に一緒に行います。

株分け前

株分け後

種まき

増やすのは株分けが容易ですが、種が入手できれば行う事ができます。方法は箱まき(平鉢)ポットまきで行うとよいと思います。低温処理すると早く発芽するようで、一度2、3週間20℃ぐらいに保ち、その後2、3週間5℃ぐらいの低温に当て、その後また20℃ぐらいに戻すと発芽率がよくなるそうです。箱まきでは本葉が出てきてから9cmポットに仮植えします。根が回ったら鉢に定植し、花壇への定植は球根が大きくなってからの方がよいと思います。

交配は難しい

異なった品種の花を一緒に植えて種を採り蒔いてみると、雑種が出来る事があります。アルストロメリアは異なった品種の交配は難しくて、花の品種を作る会社では企業秘密にするほどです。
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