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アザレア

別名:セイヨウツツジ(西洋躑躅)
科・属名:ツツジ科・ツツジ属/原産地:園芸品種/学名:Rhododendron simsii

分類: 常緑低木


寒さ: やや弱い
暑さ: 強い
開花: 自然開花(4月〜5月)
樹高: 20cm〜200cm
花径: 4cm〜8cm
花色: ピンク、白、赤など
増やし方: 挿し木
場所: 日当たりを好む(夏は半日蔭)。冬は室内へ
花芽分化: 7月頃〜
用途: 鉢植え向き
花言葉: 愛の喜び、自制心、禁酒、あなたに愛される幸せ、愛の楽しみ
白(充足、満ち足りた心)
ピンク(青春の喜び)
赤(節制、節度の愛)
アザレアはツツジの仲間をヨーロッパで品種改良された花木です。主に中国南部が原産のタイワンヤマツツジを親に、日本などのツツジと交配されています。暖かい地域で育った親が元になっているので、寒さにはやや弱いので鉢花として冬は室内で育てられています。花の咲く時期は自然では4月から5月中旬頃ですが、花を咲かせる時期がコントロールできるので、お店では秋から春にかけて花の咲いたものが売られている事があります。花色は赤、ピンク、白などで、薔薇のような八重咲きで華やかです。
作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花時期 開花
場所 室内の日向(5度以上) 日向 半日蔭 日向 日向(霜よけ)
植え替え 花後
挿し木 挿し木
剪定 花後
肥料 肥料 肥料
鉢の水やり 鉢土の表面が乾いてきたら与える 表面が乾く前に与える 鉢土の表面が乾いてきたら与える
アザレア アザレア

英名でツツジはアザレア

温室栽培用として主にベルギーで育てられていたので、英語で’Belgian Indica Azalea’と呼ばれる事があります。日本には明治時代に伝わり、戦後から栽培が行われるようになったそうです。英名でツツジはアザレアと呼ばれ、日本で当初は西洋ツツジと呼ばれていましたが、今はこの名前で呼ばれる事が多いです。
アザレア アザレア

秋に売られている鉢花

アザレアは自然では7月下旬頃から花芽が作られ始め10月頃に小さな蕾が見えるようになります。そして秋が深まると花芽は休眠して、寒さに当たると目覚め、春になって暖かくなる花が咲き始めます。秋に売られている鉢花はこの性質を利用して、春に矮化剤が散布されて花芽を着かせ、夏に冷蔵庫で低温に当てられた後、暖かい所へ置いて秋に花が咲かせられています。冬に咲かせられているものは、花芽を着けさせる時期と、低温に当てられる時期を遅くして、花の咲く時期がコントロールされています。 品種によってはコントロールできないものもあります。

アザレアの育て方

開花株の管理

アザレア
秋から春にかけてお店に出回ります。秋の10月頃に購入したものは、できるだけ戸外の日当たりと風通しのよい所で育てますが、11月を過ぎて寒くなってきたら室内の日当たりのよい窓辺などに置きます。冬の寒い時期に購入したものは、室内の窓際の日当たりがよい所で、暖房の温風が直接当たらないような所に置きます。春に購入したものは戸外の日当たりと風通しの良い所で育てます。水やりは鉢土の表面が乾いてきたら、花に水がかからないようにたっぷりと与えます。肥料は開花中は必要ありません。花が萎れてきたら早めに摘み取ります。

春から秋の管理

置き場所

日当たりを好みますが、夏の強い日差しに当てると葉が焼けるので、強い日差しの当たらない半日蔭や木漏れ日が当たるような場所で育てます。ない場合は50%ぐらいの遮光ネットを利用してもよいです。

水やりと肥料

乾燥を嫌うので、水やりは鉢土の表面が乾いてきたらたっぷりと与えます。花が咲いている時期は花に水が掛かると、病気の元になるので、掛けないように気をつけます。夏は花芽ができ始める時期でよく乾くので、朝と夕方にも与えて水切れさせないようにします。 肥料は5月と7月、9月に1回ずつ骨粉入りの固形油粕などを与えます。

咲き終わった花がら

花が咲き終わった花がらは早めに摘み取っておきます。見かけが悪いだけではなく、残しておくとそこから病気が発生する事もあります。また、種が出来ると樹勢が悪くなってしまいます。

農薬の使用


ツツジグンバイの被害
初夏から秋にかけて葉の裏にツツジグンバイが発生して、葉の汁を吸われて表面が白いカスリ状になってしまう事があります。葉が汚くなるだけではなく、葉が黄色くなって落ちる事もあります。殺虫剤で駆除できますが、オルトラン粒剤を株元に撒くと予防する効果もあります。他にハダニが発生する事があるので、発生したら殺ダニ剤を散布して駆除します。その他は花の病気や害虫を参考にしてください。

植え替えと剪定

ツツジの仲間は酸性土壌を好みアザレアも同じです。使う用土は酸性土の鹿沼土や酸度無調整のピートモスを利用すると生育がよくなります。鉢に根が詰まると夏に水切れしやすいので、毎年を植え替えを行っておくと安心です。時期は花後の4月から5月頃、用土は鹿沼土7、PH無調整のピートモス3ぐらいです。根鉢を3分の1ぐらい崩して新しい用土で植え替えます。 植え替えと同時に、樹形を整えるように剪定します。剪定には強い方なので、必要なら半分ぐらい刈ってもよいです。

植え替え前

根鉢の周りを3分の1ぐらい壊しました

植え替えと剪定
購入した鉢花の矮化剤
お店で購入したものは矮化剤という薬が散布され、花の数が多く樹形がコンパクトになっています。もし、同じようにしたい場合は、剪定後に3cmぐらい枝が伸びた頃に散布すると同じようにする効果があります。

晩秋から初春の管理

晩秋の管理

夏からできた花芽は、晩秋に5度〜8度ぐらいの低温に40日ぐらい当たると花芽が動き出し、暖かくなると花を咲かせます。暖地では12月中頃までは日当たりが良く霜の当たらない軒下などに置いて、凍らせないような低温に当てます。凍るような寒さに当たると傷むので、冬は室内の日当たりのよい所に置きます。

冬の管理

室内の日当たりがよい所に置きます。暖房の風は葉が傷むので当てないようにします。水やりは鉢土が乾いたら、暖かい日の午前中にたっぷりと与えます。冬でも開花中は水切れさせないよう注意してください。冬に肥料は必要ないです。

増やし方

挿し木

容易に行えますが、花が多く咲くまで2年ぐらいかかります。挿し木の時期は5月中頃から梅雨頃に行うとよいです。長さ5cmから10cmぐらいの挿し穂を用意して、下にある葉を1、2節分取り除きます。水に30分ぐらい漬けて、あれば発根促進剤をつけて挿します。用土は酸性土の鹿沼土(小粒)などを利用して、2.5号ポットに2,3本ずつ挿します。明るい日陰に置いて、土が乾かないように水やりをします。2ヵ月ぐらいで発根するので、秋になったら日当たりのよい所に置いて肥料を与えます。冬は室内の日当たりのよい所で越冬させます。
仮植えとその後の剪定
翌年の春になったら4号〜5号鉢に定植して、一緒に摘心して枝数を増やします。肥料や水やりなどは親木と同じです。その他は挿し木のページを参考にしてください。
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