トップイチゴ 花と観葉植物(葉っぱの岬)管理人の育てる環境

イチゴ (苺)

別名:オランダイチゴ(オランダ苺)
科・属名:バラ科・イチゴ属/原産地:園芸品種/学名:Fragaria ananassa

分類: 耐寒性多年草


開花時期: 3月〜4月
収穫時期: 4月〜6月
草丈: 15cm〜20cm
花径: 約 3cm
花色:
植え付け: 秋(9月中旬〜10月)
増やし方: ランナーの挿し芽(6月〜)
場所: 日当たりを好む
用途: 鉢植え、花壇、果物
花言葉: 尊重と愛情、誘惑、甘い香り
栽培されているのは野イチゴのバージニアイチゴとチリイチゴの交配で作られた品種です。18世紀半ばにヨーロッパで生まれ、香り、味、形がパイナップルに似ている事から「Fragaria ananassa」という名前が付いています。バージニアイチゴは小さな実で、北米の湿った草原、森林地帯の縁、空き地などに分布しています。チリイチゴは実が大きく北米からメキシコの太平洋沿岸に分布しています。自然では4月から6月頃に実が成りますが、温室で栽培されると冬から収穫され売られています。いろいろな品種があり、中には手の平に一つしか乗らない大きな苺も売られています。秋になると毎年恒例のように苗が売られていて、庭だけではなく鉢植えにして楽しまれています。育てるのは病気の発生が多く、実をナメクジが食べたりするので、ある程度の手入れが必要です。
作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花時期 自然
収穫時期 自然
場所 日向
植え付け 植え付け
株分け(ランナー) 株分け
肥料 肥料 液体肥料 肥料

イチゴの花

イチゴの実

イチゴを鉢で育てる

苗の植え付け

秋が植え付けに適した時期なので、この頃になると苗が売られています。6号から7号鉢に一株、プランターは間隔を20cmぐらいあけて植えます。鉢が小さいと根にストレスが掛かり病気になりやすいので、適度な大きさがあった方が良いです。土は赤玉土(小粒)6、腐葉土4など標準的でよいですし、園芸店にはイチゴ用の培養土が売られている事があります。葉茎が出ている元のクラウンと呼ばれる所が深く埋まらないよう植えます。

苗のクラウン

苗の植え付け

肥料と水やり

野菜の中では薄めの肥料で育ちます。苗を植えたら元肥に緩効性の化成肥料を与え、その後は1月下旬から2月上旬頃に緩効性の化成肥料を追肥し、花が咲いてきたら定期的に薄めの液体肥料を与えるとよいです。水やりは乾かし過ぎないように与えればよいです。

病気の発生を抑える


うどん粉病
比較的病気の多い果物です。特にうどん粉病、灰色カビ病がよく発生します。できるだけ実が成る前に対応した殺菌剤を散布して予防し、枯れた葉は病気の発生源になるので取り除きます。もし発生した場合は病気になった所を取り除いて、広がらないように殺菌剤を散布しておきます。できるだけ日当たりと風通しのよい所に置いて発生を抑えます。

害虫のナメクジなど

ナメクジに食べられたイチゴ
せっかく赤く熟したイチゴをナメクジから食べられる事がよくあります。ナメクジ駆除剤というのが売られているので、周辺に散布しておくと予防する効果があります。ナメクジ以外にもアブラムシなどが発生する事があります。

花が咲いたら人工授粉します

イチゴの花
ミツバチがいれば自然と受粉されますが、最近は数が少ないで人工的に行うと確実です。花の中央には雌しべ、その周りに雄しべがあるので、筆などを使って雄しべと雌しべを軽く撫でるようにすれば受粉できます。晴れた日の午前中に行った方が結実しやすいです。

実が土に触れないように

実が土に触れると病気になりやすくなります。鉢の外に実を下げたり、無理な場合は藁や不織布などを敷いて触れないようにするとよいです。
プランターに下がったイチゴ 庭のイチゴと藁

異常な花や実を除去する

奇形イチゴ
茶色くなった花や小さい花はよい実にならないので取り除きます。またうまく受粉が行われなかったりすると奇形した実になるので除去します。

甘いイチゴ

イチゴは寒さに当たると、自らが凍らないように糖度が増して甘くなります。気温が低いと生育がゆるやかで糖度が蓄積し、根から水の吸い上げも鈍り更に糖度が増すそうです。また空気が乾燥する方が実から水分が蒸散するので更に甘くなるそうです。早春の成り始めの頃は甘く、気温が高くなると徐々に酸っぱくなるのはこのような事が関係しているようです。

発生したランナー

実が成る頃にはランナーが沢山伸びて子株を作ろうとします。そのまま放置すると実が成る養分を奪われるので切り取ります。

子株で苗が作れる

実が成り終わったらランナーを切らずに放置すれば子株が発生するので、それをポットに植えると苗が作れます。一つのランナーから複数の子株が発生しますが、親に近い最初の子株は病気を継いでいるかもしれないので避けます。ポットに植える時は洗濯バサミで挟んでおくと子株が外れ難くなります。ポットに根が回ったらランナーを切り取り、肥料を与えて苗を大きく育てます。病気の予防に炭疽病、蛇の目病に対応したジマンダイセンなどの殺菌剤を散布しておくとよいです。病気は他にも色々あるので、もし病気になった苗があれば他のに移らないよう処分した方が良いです。

発生したランナーと子株

子株をポットに
関連リンク