トップマサキ 花と観葉植物(葉っぱの岬)管理人の育てる環境

マサキ (柾)

科・属名:ニシキギ科・ニシキギ属/原産地:日本、朝鮮半島、中国/学名:Euonymus japonicus

分類: 常緑低木〜小高木
寒さ: 強い
暑さ: 強い
樹高: 5m〜8m
花色: 黄緑色
場所: 日向〜半日蔭
増やし方: 挿し木
用途: 庭木、生垣、切り花
通販店: 楽天市場にあり
マサキは、庭木や生垣として広く利用される常緑性の樹木です。日本中の海の近くに自然に生えていますが、育てるのが簡単なので、暖かい場所から寒い場所までいろいろなところに植えられます。潮風や乾燥、車の排気ガスにも強いので、街中や海辺でも元気に育ちます。この樹木にはいろいろな種類があり、緑色の葉を持つ一般的なものに加え、葉に黄色の斑が入る「キンマサキ」、新芽が鮮やかな黄色の「オウゴンマサキ」などの品種があります。初夏になると、小さくてあまり目立たない黄緑色の花が咲き、秋から冬にかけてオレンジ色の小さな実をつけます。この実は鳥が食べますが、中の種子には毒性があるため注意が必要です。マサキは庭や公園の生垣、目隠しとして植栽されるほか、防風林や土留めとしても役立ちます。また、管理が容易で剪定に強いことから、初心者にも扱いやすい樹木です。一方で、成長が早く繁殖力が高いため、環境によっては過剰に広がる可能性があり、定期的な剪定が推奨されます。
作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
花・実 開花
場所 日向〜半日蔭
植え付け 植え付け 植え付け
挿し木 挿し木
剪定 剪定 剪定 剪定
肥料 寒肥 肥料
オウゴンマサキ
オウゴンマサキ
キンマサキ
キンマサキ
オウゴンマサキ
オウゴンマサキ
キンマサキ
キンマサキ
マサキの花
マサキの実

マサキの育て方

植え付け

マサキの植え付けは、春の3月から4月、または秋の9月から10月が理想的な時期です。植える場所は、日当たりが良い場所や午前中に日光が当たる半日陰で、水はけの良い土壌が適しています。土壌には腐葉土を混ぜて水はけを改善し、元肥として堆肥を加えることで根付きが良くなります。

生垣

植え付け1年ぐらいの生垣(オウゴンマサキ)
植え付け1年ぐらいの生垣
生垣として植える場合、苗木の間隔は30〜40cm程度が適切ですが、苗木が小さい場合は間隔をやや狭くすると隙間が目立ちにくくなります。例えば、高さ1〜2mの苗木を40cm間隔で植えた場合、植え付け後の初めの1年ほどは間が少し空いて見えることがありますが、2〜3年経つと成長によって隙間が埋まり、しっかりとした生垣が形成されます。

場所

鉢植えのマサキは、日当たりの良い場所か、午前中に日光が当たる半日陰に置くのが適しています。耐陰性があるため、多少日当たりが悪い場所でも育ちますが、花や実を楽しみたい場合は、しっかり日に当てるようにしましょう。

水やり

鉢植えの場合、鉢土の表面が乾いたら水を与えます。日当たりの良い場所では、夏は強い日差しで乾きが早く、水やりが毎日必要になることもあります。一方、庭に植えた場合は、植え付け後しばらくの間は土が乾かないように水を与えますが、根がしっかり張れば特に水やりをする必要はありません。

肥料

庭では、2月と9月に固形油かすなどを与えると効果的です。鉢植えの場合は、春から秋の生育期に緩効性の化成肥料を置き肥するとよいでしょう。肥料については花の肥料を参考にしてください。

刈り込み

マサキの玉仕立て
玉仕立て
マサキの生育は非常に旺盛で、毎年の手入れが必要です。手入れを怠ると生垣が厚く広がりやすくなるため、注意が必要です。春にはしっかりと刈り込み、夏と秋には樹形を整える軽い刈り込みを行うと良いでしょう。マサキの新緑は春から初夏にかけて特に美しいため、春の刈り込みは新芽が出る前の3月頃に行うと、整った樹形の新緑が楽しめます。また、マサキは刈り込みに強く、初心者でも安心して手入れができます。

増やし方

挿し木

挿し木をすると約40日ぐらいで根が出ます。特に梅雨時期の6月頃が適しています。

手順
@長さ10〜15cmほどの枝を切り取り、挿し穂を準備します。
A下の方の節についている葉を数枚取り除きます。
B挿し穂を約20分間水につけて吸水させます。
C葉を取った節が土に埋まるようにして、ポットなどに挿します。

根が十分に張ったら、一回り大きな鉢やポットに植え替えます。苗が根付いたら緩効性の化成肥料を与えて大きくします。秋か翌年の春になったら定植すると良いです。また、用途に応じて摘心(先端を切る作業)を行えば、枝数を増やすことも簡単にできます。その他は挿し木のページを参考にしてください。
4月上旬 9月上旬

秋に挿したもの

ポットから抜いて分けた

ポットに仮植え

切り花の素材、カラーリーフ


生け花
生け花や切り花の素材にも向いています。1年中利用できますが、特に春の新緑の時期が美しいです。また挿し木で容易に増えるので、苗を作って寄せ植えの素材として利用する事もできます。

病気や害虫

蛾の幼虫


ミノウスバ(4月下旬)
マサキの葉を食害する害虫には、ミノウスバとユウマダラエダシャクがいます。ミノウスバは黄色に黒が混じった幼虫で、3月下旬から5月頃に発生します。一方、ユウマダラエダシャクは真っ黒な幼虫で、5月から9月頃にかけて1〜3回発生することがあります。これらの幼虫はマサキの葉を食べてしまうため、見つけたら早めに捕殺したり、殺虫剤で駆除する必要があります。予防策としては、害虫が発生する前に定期的に殺虫剤を散布しておくと効果的です。

うどんこ病


うどんこ病(5月上旬)
葉に白い粉状のカビが発生し、伝染して広がる病気です。特に4月から5月頃の新芽が出る時期に発生しやすく、通風が悪い環境でリスクが高まります。そのため、剪定を行って風通しを良くすることが予防につながります。発生してしまった場合、放置しても自然には治りにくいため、対応した殺菌剤を散布して早めに対処しましょう。
関連リンク