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スイレン (睡蓮)

別名:ウォーターリリー
科・属名:スイレン科・スイレン属/原産地:北半球の熱帯から温帯/学名:Nymphaea

分類: 浮葉植物(水草)
寒さ: 耐寒性種(強い)、熱帯性種(弱い)
暑さ: 強い
開花時期: 6月〜9月
花径: 5cm〜18cm
花色: ピンク、白、黄色、赤など
植え替え: 4月〜5月
増やし方: 株分け(植え替え時期)
場所: 日当たりを好む
用途: ビオトープ、睡蓮鉢など
花言葉: 心の純潔、清浄、甘美、清純な心
通販店: 楽天市場にあり
スイレンは世界各地に40種ほどの原種がある水生の浮葉植物です。比較的浅い所に生息していて、土の中の根茎から伸びた丸い葉が水面に浮き、花茎を伸ばして花を咲かせます。冬は寒さで葉が無くなくなりますが、暖かくなるとまた葉が伸びてきて、気温が上がると花を咲かせます。交配によって様々な品種があり、主に耐寒性種と非耐寒性種に大別さています。

耐寒性種

寒さには強く日本の池などで見かける事があり、温帯スイレンとも呼ばれています。フランス画家のモネが19世紀末から20世紀初期にかけて沢山描いてるのがこのタイプになります。葉の縁がきれいな曲線をしていて、根茎が横に長いのが特徴です。昼咲き性ですが午後から花を咲かせる姫スイレンやヒツジグサもあります。

熱帯性種

暑さに強く寒さには弱いタイプです。古代エジプトの壁画や彫刻に描かれている原種のカエルレアもこの仲間です。葉の縁が波打っていたりギザギザしているのが特徴で、根茎が球状になっています。昼咲き性が多いですが、夜開性で赤花を咲かせるレッドフレアーなどもあります。 写真は温泉熱を利用した温室や戸外の温泉池で育てられていました。

スイレン(熱帯性)
6月上旬、別府海地獄

スイレンの全体(熱帯性)
1月中旬、別府海地獄の温室

スイレン(耐寒性)
6月下旬、自宅の臼

真冬の温泉池(熱帯性)
1月中旬、別府海地獄

スイレンの育て方

場所

日当たりを好みます。日当たりが悪いと花が少なくなるので注意してください。冬には葉がなくなり根茎だけで越冬します。

耐寒性種

それほど暑さに強くないので、真夏は西日が当たらないような所で、水があまり高温にならないように注意します。冬の寒さには強いので、戸外で越冬できます。

熱帯性種

暑さには強いですが、寒さには弱いので冬は室内へ入れて10度以上で生育しないよう15度以下の所に置くようにします。日当たりは悪くてもかまいません。

水やり

水が減れば足せばよいです。冬も水に沈めておきます。

植え付け

ポット苗を購入したら根鉢を壊さずに植え付けます。用土は市販されている水生植物用の土を使用するとよいと思います。他に荒木田土や赤玉土(小粒)を代用してもかまいません。熱帯性種の鉢の大きさは5〜6号鉢ぐらい、耐寒性種は根が横に伸びるので7号鉢ぐらいの平鉢を利用するとよいです。植え付けの位置は芽が鉢の中心にくるように植え付けます。元肥は水生植物用の土に入っていれば要りませんが、入っていない用土の場合は緩効性の化成肥料を水中で効き過ぎないよう控えめに混ぜておくとよいです。水に沈める深さは株元から上が10cm〜30cm深くなるよう、葉が水面に出るようゆっくりと沈めます。姫スイレンは深さ10cmぐらいあれば大丈夫です。深過ぎる場合は底にレンガなどを敷いて高くすればよいです。
姫睡蓮の植え付け
用土は水生植物用の土+赤玉土(小粒)

植え付け中

植え付け後

池に沈めた

植え替え

2、3年に1回は植え替えます。耐寒性は横長い根茎、熱帯性は球状の根茎をして形が異なります。用土は植え付けの項目と同じです。

耐寒性種

時期は4月頃に行うとよいです。根が横に伸びるので7号鉢以上の平鉢を使用するとよいです。植え替えの際は株が増えている事が多いので、一回りか二回り大きな鉢に植え替えますが、鉢を大きくしたくない場合は株分けして同じ大きさの鉢に植え替えればよいです。裸苗が直射日光に当たって乾いてくると萎えてくるので、直射日光に当たらないような所で、乾かさないようにしながら行います。
耐寒性スイレンの植え替え(4月上旬)

植え替え前

株分け植え替え後

臼に沈めた

熱帯性種

時期は5月頃、鉢の大きさは6号鉢前後に植え替えるとよいです。

水を入れる容器


瓶と睡蓮とメダカ
スイレン鉢などの水を入れる容器の大きさは、植え込んだ鉢がすっぽり入る40cm以上の大きさで、植え込んだ鉢を沈めると株元から上が10cm〜30cm深くなるよう、葉が水面に出るようにゆっくりと沈めます。姫スイレンは深さ10cmぐらいあれば大丈夫です。あまり深すぎてもいけないので、深い場合は底にレンガなどを敷いて高くするとよいです。

メダカの飼育

夏にボウフラが発生するので、メダカを入れておくと食べてくれるのでよいです。2週間に1回ぐらいくみ置きしておいた水やカルキ抜きを入れた水で、3分の1程の水を入れ替えてあげるとよいです。それとエラ呼吸して生きているので、少し水草を入れてあげると酸欠の予防が出来てよいと思います。餌は市販されているものを与えればよいです。

増やし方

株分け

株分けで増やすことができます。耐寒性は棒状に長い根茎をしているので、長さ10cmぐらいと短くならないよう各芽をつけてハサミなどで切り分けます。熱帯性は球状の根茎をしていて、子が増えて大きくなったら手で分けられます。
耐寒性スイレンの株分け

長い根茎

各10cmぐらいに切り分け

肥料

植え替えの時にマグァンプK(中粒)など長く効く元肥を入れていれば追肥の必要はありませんが、入れていない場合は生育期の春から秋の間に、緩効性の化成肥料を控えめに用土に埋めます。水中に解けて効果が長持ちしないので、生育を見ながら早めに追肥するとよいです。耐寒性種は真夏になると生育が落ちるのでその時期は与えなくてよいです。
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