草花の分類
一年草
春まき一年草

ヒマワリ |
ヒマワリなど暖かい所に生息する熱帯性のものが多く、春から初夏の間に芽を出して、夏や秋に花を咲かせ、冬になると寒さで枯れてしまう種類が多いです。花後には種を残し、それがまた来年芽を出して花を咲かせます。
秋まき一年草

スイートピー |
スイートピーなど地中海の涼しい地域に生育している寒さに強い種類が多いです。秋に芽を出して、冬の寒さに耐えて春から夏に花を咲かせ、夏の暑さで枯れてしまいます。花後には種という子孫を残し来シーズンも花を咲かせます。
二年草
 カンパニュラ・メディウム |
カンパニュラ・メディウム(フウリンソウ)、ジギタリスなど、春から初夏頃に種を蒔くと、その年には花は咲かず、翌年の春から夏頃に花を咲かせます。もし秋に種を蒔いた場合は、翌年の開花には間に合わず、翌々年の開花になります。花後には種ができて子孫を残し、二年以内に枯れてしまうものを二年草といいます。
越年草
夏から秋に発芽して冬を超え、翌年中に種を実らせて枯れてしまいます。花の種まきでは秋まき一年草と呼ばれる事が多いですが、野草では越年草と呼ばれる事が多く、野菜では二年草と呼ばれる事が多いです。
多年草(宿根草)
 アスチルベ |
花が咲いた後に枯れる事はなく、翌年も花を咲かせます。常緑で翌年も花を咲かせるものと、アスチルベ、シャクヤクなど冬になると寒さで地上部の葉は枯れ、地中の根が生き残ってまた花を咲かせるものがあり、宿根草と呼ばれる事があります。
一年草または多年草って何
 プリムラ・ポリアンサ |
地域による気候の違いによって一年草だったり多年草だったりする事があります。プリムラの仲間など暑さに弱い植物は夏に枯れる一年草扱いされる事がありますが、涼しい寒地では夏を超えて多年草扱いされる植物もあります。またペチュニアなど寒さに弱く寒地では冬に枯れる一年草でも、暖地では越冬して多年草扱いされる植物もあります。
球根植物
種類によって夏の暑さ、冬の寒さ、乾燥で生育に適さない時期になると、球根に養分を蓄えた状態で葉を枯らせて休眠します。主に春植え球根と秋植え球根があります。
春植え球根
 ダリア |
ダリアなどの春植え球根は暑さに強く寒さに弱いです。春から初夏に植えつけられ、その後数ヶ月ぐらいで花を咲かせ、初冬ぐらいになると寒さで葉が枯れて球根だけで冬を休眠します。
秋植え球根
 チューリップ |
チューリップなどの秋植え球根は寒さに強く暑さには弱いです。秋に植えつけると翌年の春から初夏頃に花を咲かせ、夏には暑さで葉が枯れて球根だけで夏を休眠します。
植えっぱなしに強い種類
 スイセン |
通常は葉が枯れたら掘り上げて保存しておきますが、種類によっては毎年掘り上げなくてもよい種類もあります。例えばスイセン、オキザリス、モントブレチア、タマスダレ、ムスカリ、ハナニラ、スパラキシスなど毎年掘り上げなくてもよく花を咲かせます。これらは4年ぐらいを目安に植え直される事が多いです。
2、3年ぐらい植えっぱなしでよい種類
ダッチアイリス、スカシユリ、リアトリス、クロッカスなどがあります。
樹木の分類
常緑
 サザンカ |
サザンカやツバキなど常緑樹は、落葉樹のように冬に葉を落とすことなく、四季を通じて葉が茂っています。目隠しに植えられたり、生垣にも向いています。
落葉
 桜 |
モミジや桜など、日本に生息する樹木は落葉樹が多いです。落葉樹は冬になると全ての葉が落ちてしまい、この葉が落ちる前にモミジやハゼの木は葉が赤く紅葉して美しくなります。春になると新芽を伸ばし、この伸びたばかりの新緑も美しいです。夏の暑さを嫌う植物は落葉樹の下に好んで生息する事があります。
半落葉・半常緑
冬になると落葉樹のように全ての葉は落ちませんが、半分ぐらいの葉が落ちてしまうものを半落葉樹や半常緑樹と呼ばれています。主に暖かい所で生まれた植物が多く、日本の暖かい地域では半落葉、寒い市域に植えると全て落葉してしまう事もあります。植える地域の寒さによって、葉の落ち具合が異なります。
樹木の高さ
樹木の高さは樹高が低い順に小低木(1m以下)、低木(3m以下)、小高木(10m以下)、高木(10m以上)と呼ばれています。また低木と小高木にまたがる場合を中低木、小高木と高木にまたがる場合を中高木と呼ばれる事もあります。明確な決まりがないので、本によって高さの記載が異なりますが、庭や鉢に植えつける際、大体どれぐらい大きくなるかの目安にされます。もし落葉樹の場合なら落葉低木などと呼ばれています。
高木 |
高木(10m以上) |
中高木 |
|
小高木(10m以下) |
中低木 |
低木 |
低木(3m以下) |
小低木(1m以下) |
|
形態
蔓性
 朝顔 |
蔓性の植物は朝顔のように蔓が木などに巻いて伸びて登るもの、ブドウのように茎に巻き髭があり、木などに巻き付いて登ってゆくもの、蔓バラのようにトゲで引っかけて登ってゆくもの、ツタのように着根で登ってゆくものがあります。鉢植えではアンドン仕立てにしたり、庭ではフェンスにからめたり、着根のあるツタやヘデラが壁を登っているのを見かける事もあります。
半つる性
 ナスタチウム |
ナスタチウムなど蔓性のように長く伸びるのですが、自分で木に巻きつく事はできません。吊り鉢にされたり、支柱やフェンスに誘引されて育てられます。
匍匐性、這い性
 芝桜 |
枝や茎が地面を這うように横に広がって伸びる植物です。あまり草丈が高くならないので、花壇の縁に植えられたり、芝桜などグランドカバーとして利用されたりしています。
高性、矮性
同じ植物でも草丈が高い種類と低い種類が売られていることがあります。草丈が高い種類を高性種、草丈が低い種類を矮性種と呼ばれています。草丈が高いと鉢植えでは大きくなり過ぎて育てにくいので、品種改良によって小型の矮性種が作られて売られていることがあります。例えばキンギョソウやコスモスなどに高性種と矮性種があります。
 矮性のキバナコスモス |
 高性のキバナコスモス |
寒さの強さ
日本本土、ヨーロッパで生まれた植物は冬の寒さに強いのですが、南米やアフリカなどで育った熱帯の植物は、日本の寒さが苦手です。草花や樹木がどれぐらいの寒さに耐えられるかを知るために、「耐寒性」、「半耐寒性」、「非耐寒性」と大まかに呼び分けられています。「耐寒性」と記載されたものは日本やヨーロッパ原産で寒さに強いバラなど、非耐寒性は熱帯の植物で寒さに弱いハイビスカスなど、半耐寒性は九州や関東などの暖地なら寒さに耐えられるノウゼンカズラなどがあります。

バラ |
 ノウゼンカズラ |
耐暑性
暑さに強い植物と弱い植物があり、購入した苗のラベルに耐暑性という項目がある事があります。熱帯の植物は暑さに強く日本でも夏を超えてくれますが、ヨーロッパや高山に生息している植物は暑さを嫌い、夏を涼しい所で育てないと枯れてしまうものがあります。
▲ページトップへ