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ホテイカズラ

学名:Philodendron martianum
別名:キャニフォリウム
科・属名:サトイモ科・フィロデンドロン属
原産地:ブラジル
分類:常緑多年草
寒さ:弱い(5度以上)
暑さ:強い
日照:明るい日陰
耐陰性:あり

ホテイカズラ ホテイカズラ
着生して登るホテイカズラ
着生して登るホテイカズラ
ホテイカズラの花序
花序
ホテイカズラは沢山あるフィロデンドロンの仲間の一つです。ブラジルの熱帯雨林に自生ている半着生植物で、茎から気根を伸ばして樹木などに引っ着いて登ってゆきます。主に観葉植物として育てられ、葉の基部がふっくらと丸く膨らみ、それが七福神の布袋様のお腹のように見えるのでホテイカズラと呼ばれるようです。自然ではかなり大きくなり、白くて大きな花も咲かせます。以前はキャニフォリウム(P.cannifolium)という名前で流通していましたが、誤った名前という事分かり正式の学名はマルティアヌム(P.martianum)です。耐陰性があり日陰向きで、耐寒性も比較的ある方なので育てやすいです。
作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
場所 室内の日向(5度以上) 半日陰 明るい所 半日蔭 室内の日向(5度以上)
植え替え 植え替え
挿し木 挿し木
肥料 肥料
水やり 控えめ 表面が乾けば与える 控えめ

ホテイカズラの育て方

置き場所

森林の中に自生しているので、木漏れ日が当たるぐらいの明るい日陰を好みます。夏以外はレースカーテン越しの日光から明るい日陰に置くとよいです。耐陰性はありますがあまり暗いと生育が悪くなるので、できるだけ明るい部屋が良いです。強い日差しは葉が焼けやすいので、夏の直射日光には当てないようにします。冬の寒さには弱いので、もし戸外に置いている場合は、秋の最低気温が15度を下回ってきたら室内へ入れます。冬は最低温度5度以上ある日当たりの良い所から明るい所で越冬させます。その他は観葉植物の置き場所をご覧下さい。
5月から10月上旬 室内または戸外の半日蔭〜明るい所(夏の強い日差しを避ける)
10月中旬から4月 室内の日向〜明るい所、冬は最低温度5度以上で管理

水やり

春から秋の生育期は表面が乾いたらたっぷりと与えます。乾燥には比較的強いので、水切れの心配はあまりないです。秋の最低気温が20度を下回ってくると徐々に水を吸わなくなるので、水やりの間隔も徐々にあいてゆきます。冬はあまり水を吸わず土の乾きが遅いので、鉢土の表面が白く乾いて、さらに3、4日してから与えるぐらいと控えめにします。冬は土がいつも湿った状態になると、根腐れする事があるので注意してください。その他は観葉植物の水やりを参考にしてください。

高湿度を好む

熱帯雨林に自生しているので、湿度の高い所を好みます。年間を通じて霧吹きで葉水を与えるとよいです。冬は暖房の効いた時間や昼間の暖かい時間帯に、人肌ほどに温めて与えます。エアコンや暖房の風は空気が乾燥しているので、直接葉に当たると傷むので当てないようにします。

肥料

春から秋まで緩効性の化成肥料を置き肥したり、定期的に液体肥料を与えればよいです。冬は生育が止まるので与えないようにします。その他は観葉植物の肥料を参考にしてください。

2年に1回を目安に植え替え

根が張りやすい観葉植物で、根が詰まって底から根が出てきたら植え替えます。大体2年に1回を目安に植え替えたらよいと思います。植え替えの時期は春の5月から6月頃が理想的ですが、8月頃まで行う事ができます。鉢から根鉢を抜いたら周りの土を軽く3分の1ぐらい取り除いて、一回りから二回りぐらい大きな鉢に植え替えます。用土は観葉植物専用の土を利用するのがよいと思いますが、自分好みの標準的な配合でよいです。例えば赤玉土(小粒)6、腐葉土4などです。植え替えについて、その他は観葉植物の植え替えのページを参考にしてください。

植え替え前

根鉢の周りを崩した

植え替え終了

葉が横に広がりやすい


横に広がって邪魔な葉
葉が横に広がって邪魔に感じる事があります。植え替える際は深めに植えて、葉が伸びても鉢の縁に当たって上向きになるよう工夫して植えてもよいです。

挿し木、取り木で増やせる

伸びた茎から気根が伸びるので、その部分を残して切り挿し穂にできます。定植用の鉢植えと土を使い、気根が埋まるように植えればよいです。時期は5月から8月頃まで行う事ができます。何年も育て続けると植物が大きくなり、鉢が大きくなり過ぎたように感じたら、挿し木から作り直してもよいです。また気根の部分に湿らせたミズゴケを巻いて、ビニールで完全に覆って根が出たら、その部分を切って鉢に植える取り木もできます。

伸びた気根

挿し穂

植え付け

冬の管理方法

寒さが苦手なので冬は生育が止まってしまいます。室内の暖かく日当たりの良い所から明るい所に置きます。水やりは土の表面が完全に白く乾いてから、さらに3、4日して与えるぐらい控えめに、土が湿った状態が長く続くと根が腐れてしまう事があるので注意してください。肥料は生育しないので与えないようにします。冬は空気が乾燥して葉が傷みやすいので、暖かい時間帯に霧吹きで葉水を与えるとよいです。その他は観葉植物の冬の管理をご覧下さい。
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