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マングローブ

学名:Rhizophora
科・属名:ヒルギ科など
原産地:熱帯、亜熱帯地方
分類:常緑高木
寒さ:弱い(12度以上)
暑さ:強い
日照:日向
耐陰性:なし
通販:楽天市場にあり

マングローブ(ヤエヤマヒルギ)
ヤエヤマヒルギ
マングローブ(ヤエヤマヒルギ)
ヤエヤマヒルギ
マングローブは、熱帯や亜熱帯の海と川が混ざる場所(汽水域)に生える植物の総称で、満潮時には水に浸かり、干潮時には地面に現れるという独特な環境で育ちます。根の形は種類によってさまざまで、タコの足のような形や、膝のように曲がった形、板のような形をしているものもあり、これらの根は波や流れから植物自体を守る役割も果たしています。また、複雑に絡み合った根は、魚やカニ、貝など多くの生き物たちの住みかや隠れ場としても重要な役割を担っています。日本南部には、ヒルギ科のオヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギなどの種類が生えており、これらは細長い種から育ちます。種子の長さは20〜30cmほどで、木の上で根を出し、熟すと地面に落ちて根付いたり、海流に流されて別の場所で成長したりします。観葉植物としてマングローブの種子が販売されることもありますが、寒さに弱く、適切な日光や水温の管理が必要なため、育成には工夫が求められます。また、マングローブは環境保護の面でも重要で、海岸の侵食を防いだり、二酸化炭素を吸収して地球温暖化を緩和する役割も持っています。そのため、マングローブの保護や植林活動は、世界中で注目されている取り組みの一つです。
作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
場所 室内の日向(12度以上) 日向 日向〜半日陰 室内の日向
種まき 種まき
植え替え 植え替え
肥料 薄め
鉢の水やり 湿った状態を保つ

ハイドロカルチャー(水栽培)の育て方

水栽培が容易

マングローブの種子が販売されている事があります。マングローブは常に水を必要とするため、水を貯めた環境での栽培が理想的です。そのため、ハイドロカルチャー(水栽培)を利用すると、管理がしやすく、より適した環境を作ることができます。

種子の植え付け

マングローブの種子は細長く、すでに根が出ていることもあります。そのため、「種まき」というよりは苗木を植えるような要領で扱い、植える際は小さな芽が出ている方を上にして、上下を間違えないことが重要です。上下が分からない場合は水に浮かべ、沈む方が根になる部分と判断できます。植え付けの際は、根が出る部分をハイドロボールなどの用土に約3分の1程度埋めます。適期は気温が安定し、成長が活発になる5月下旬から8月頃で、この時期は発芽率が高く、根や芽の成長も早いため成功しやすくなります。植えた後は、用土の表面が約1cm水に浸かるように管理し、発芽するまでは明るい日陰に置きます。根と芽が成長するにつれて、徐々に日光に慣らしていくことが大切です。
用意するもの
マングローブの種子、水栽培用の土(ハイドロボールなど)、容器、液体肥料(水耕栽培用もあり)、水(塩水でもよい)

置き場所

日当たりを好む植物ですが、季節ごとに細やかな管理が必要です。基本的には日当たりの良い窓辺での栽培が適しており、理想的な水温は20〜30℃です。夏場は透明な容器の水温が上がりやすいため、非透明の大きな容器に入れて透明な部分に日陰を作るか、半日陰の場所へ移動して温度上昇を防ぎます。ただし、光不足は生育不良の原因となるため、適度な日光を確保することが重要です。一方、マングローブは寒さに弱いため、秋に気温が15℃を下回り始めたら、12℃以上を維持できる室内の日当たりの良い場所に移動する必要があります。また、冬場の室内は乾燥しやすいので、加湿器を使ったり葉に霧吹きで水を与えたりして適度な湿度を保つことで、健康的な生育環境を整えることができます。
5月中旬から10月上旬 室内や戸外の日当たりのよい所。(夏は容器の高温に注意)
10月中旬から5月上旬 室内の日当たりのよい所。最低温度は12度以上で管理

水の管理

乾燥を嫌うので、水の量は1cmぐらい浸かるぐらい水を貯めます。水は定期的に交換し、清潔な状態を保つことで根腐れを防ぎ、健全な成長を促します。目安としては、1〜2週間に1回程度、容器の水を新しいものに交換しましょう。

肥料

マングローブの苗木は、種や根に養分を蓄えているため、成長初期の段階では肥料を与える必要はありません。ですが、成長が進み、大きくなってきたら、生育期である春から秋にかけて、栄養補給が必要になります。この時期は、月に1〜2回与えるとよいでしょう。水栽培用の肥料を使用したり、観葉植物の液体肥料を、規定量の半分〜3分の1程度に薄めて使用します。

植え替え

容器が汚れたり根詰まりが起こったときに行う程度で十分です。植え替えの際はできるだけ根鉢を崩さず、慎重に扱うことが大切です。一回りから二回り大きな容器を用意し、根を傷つけないように植え替えを行います。植え替えの適切な時期は、気温が安定して暖かくなる5月下旬から7月頃です。植え替え後は、直射日光を避け、明るい日陰で数日間休ませてから通常の管理に戻しましょう。
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