トップトックリラン

トックリラン

学名:Beaucarnea(=Nolina)
別名:ノリナ、ポニーテール
科・属名:キジカクシ科ボーカルネア属
原産地:メキシコ〜中央アメリカ
分類:常緑低木
寒さ:やや弱い(3度以上)
暑さ:強い
日照:日向
耐陰性:あり
花言葉:多くの才能
通販:楽天市場にあり



トックリラン トックリラン
基部がふっくらと膨らんだ姿からトックリランと呼ばれる人気のある観葉植物です。生息している所はメキシコから中央アメリカの半砂漠地帯で、水分が蓄えられるよう基部が丸く膨らんだ半多肉植物のような樹木です。いくつかの種類があって、基部がまん丸なのやあまり丸くならないもの、葉がカールするもや斑入りの品種もあります。ポニーテールという別名もあり、子馬のシッポのように見えるので、この名前がついたようです。育てやすい観葉植物で、乾燥には強く、寒さにも比較的強く室内で容易に越冬します。学名はノリナ属(Nolina)として分けられるのが一般的でしたが、最近はボーカルネア属(Beaucarnea)に分けられる事が多いです。
作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
場所 室内の日向 日向 室内の日向
植え替え 適期 可能
切り戻し 切り戻し
肥料 置き肥など
水やり 控えめ 鉢土の表面が白く乾いたら与える(過湿を嫌う) 控えめ

主な種類

昔からあるトックリラン

トックリラン
学名(B.recurvata)でトックリが丸く膨らんだ最も一般的な種類です。現地では大きくなると10mぐらいになり、メキシコには樹齢350年というのが自生しているそうです。種まきから育てられたミニ観葉植物が売られている事があり、花が咲くまでに数十年かかり、それまでトックリに養分を貯めます。沖縄にも地植えされて大きくなったものがあり、年によって花を咲かせています。

スマートなトックリラン

グアテマレンシス(トックリラン)
グアテマレンシス
グアテマレンシス(B.guatemalensis)やロンギフォリア(B.longifolia)などトックリの膨らみが緩やかでスマートな種類もあります。葉がカールしたものと、あまりしていないのがあります。

トックリランの育て方

育てやすい観葉植物です

日光が大好きな観葉植物なので日当たりの良い窓辺などに置けばよく、トックリに水分が蓄えるので、水切れの心配もあまり要らないです。冬の寒さにはやや弱いですが、室内の日当たりのよい所に置けば容易に越冬します。気温の高い初夏から秋にかけて葉がよく伸びて生育し、晩秋から初春は寒さで生育が止まり休眠したようになります。観葉植物としては丈夫で育てやすいです。

春から秋の管理

春の5月頃から秋の10月頃に掛けて葉が伸びて生育します。多少の日陰にも耐えますが、日に当てた方が光合成が盛んで、トックリに多くの養分を蓄えて大きくなります。室内では日の当たる窓辺などに、戸外では日当たりのよい所に置くとよいです。

肥料と水やり

肥料は多く必要ないです。緩効性の化成肥料を置き肥したり、定期的に液体肥料を控えめに与えるとよいです。水やりは過湿を嫌うので、土が完全に白く乾いてから与えればよいです。日当たりが悪い所で土が湿った状態が長く続くと、根が腐る事があるので注意してください。

植え替え

2年ぐらいすると根が張って詰まるので、2年に1度を目安に植え替えをします。時期は4月中旬から6月頃が理想的ですが、暑さに強いので8月頃まで行うことができます。用土は水はけのよい土を好むので、観葉植物専用の培養土にパーライトを2割〜3割ぐらい足したり、自分で作る場合は赤玉土(小粒)5、腐葉土3、パーライト2などを利用するとよいです。根鉢の周りを3分の1ぐらい壊して、2回りぐらい大きな鉢に植え替えます。大きなものはトックリの下に隙間が出来ないよう土をよく詰めます。写真は寄せ植えしたもので、同じ過湿を嫌う多肉植物類と一緒に植えるのがポイントです。その他は観葉植物の植え替えのページを参考にしてください。
植え替え(トックリラン)
植え替え
植え替えと寄せ植え(トックリラン)
植え替えと寄せ植え

切り戻し

茎が伸び過ぎたり、葉が伸び過ぎて樹形が乱れたら、先端を切り戻すとよいです。好みで写真のように太い幹を切ったり、伸びた細枝の先を切ってもよいです。新芽が出て葉がある程度伸びるまで3ヶ月以上かかるので、4月から5月頃のできるだけ早い時期に行った方がよいです。もし切った付近から新芽が伸びるのではなく、不要な所から伸びた場合は切り取るとよいです。写真は冬に水を与え過ぎて根腐れして葉が赤くなったものを切り戻しました。
切り戻し前(トックリラン)
切り戻し前
切り戻し後(トックリラン)
切り戻し後
切り戻して約3か月後(トックリラン)
切り戻して約3か月後

農薬の散布

害虫や病気には強いですが、他の観葉植物と同じようにハダニやカイガラムシなどが発生する可能性があります。見つけたら対応した農薬を散布します。

晩秋、冬、初春の管理

気温が下がると生育が止まります。低温と霜には弱いので、戸外へ置いているものは、10月下旬頃になったら室内へ入れます。室温が3度以上ある、日当たりの良い窓辺などで越冬させるとよいです。

肥料と水やり

生育しないので肥料は与えないようにします。水やりは晩秋になれば乾きが遅くなるので、生育している時期と比べるとかなり水やり回数が減ります。真冬の水やりはかなり控えめでよく、土の表面が白く乾いて更に3、4日ぐらい経ってからでよいです。土の乾燥には強く、逆に湿った状態が長く続くと根腐れしやすいので注意してください。

増やし方(種まき)

挿し木は難しく、ついても基部が膨らまないので、種まきから増やされています。鉢植えで育て花と実を成らせるのは無理があるので、入手した種を蒔くのが一般的です。水はけのよい赤玉土などに1cmほど覆土します。土が乾かないように水やりして、発芽したら鉢に移植して日光によく当てて育てます。日光に当てないと基部があまり膨らまないので注意してください。時期は5月から8月まで行えます。

根腐れの症状

根腐れが原因で葉が赤くなったり、酷くなるとトックリの所から栄養分を吸収して萎んでしまう事があります。適期に植え替えた方が良いです。土の過湿で根腐れする事があるので、水の与え過ぎには注意してください。
関連リンク