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キングサリ (金鎖)

別名:キバナフジ(黄花藤)、ゴールデン・チェーン
科・属名:マメ科・キングサリ属/原産地:ヨーロッパ中南部/学名:Laburnum anagyroides

分類: 落葉中低木


寒さ: 強い
暑さ: やや弱い
樹高: 4m〜6m
花径: 2cm〜3cm
花序: 20cm〜25cm
花色: 黄色
増やし方: 挿し木、種まき
場所: 日当たりを好む(夏は西日を避ける)
花芽分化: 8月頃〜
用途: 庭木、鉢植え、シンボルツリー
花言葉: 哀愁の美、哀調を持った美しさ
通販店: 楽天市場にあり
キングサリはヨーロッパ中南部が原産の落葉性の花木です。黄色い花序が金色の鎖のようなぶら下がって咲く事から、ゴールデン・チェーンとも呼ばれています。黄色い花が5月頃に咲き、花序は長いもので25cmぐらいになります。庭木として植えられるのが一般的で、寒さに強く暑さをやや嫌うので寒冷地に植えるのに向いています。ですが暖地でも植え付け場所の環境が良ければ栽培が可能です。樹木の寿命は短いと言われ、うちは大分市に植えて10年ぐらいなので、それ以上の寿命はあるようです。毒のある植物は珍しくありませんが、この樹木もその一つで特に種が強いそうです。同じ仲間で似た花を咲かせるラバーナム・アルピナム(laburnum alpinum)などもあり、キングサリと葉を見比べると濃くて光沢があります。
作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花時期 開花
場所 日向 夏の西日は避ける 日向
種まき 種まき
植え付け 苗の植え付け 苗の植え付け
植え替え 植え替え
挿し木 挿し木
剪定 花後
肥料 肥料
キングサリ キングサリの全体
キングサリ キングサリの花序

桃色と黄色が一緒に咲く品種

桃色と黄色の花が一緒に咲くラブルノキティスス ’アダミー’(+Laburnocytisus 'Adamii')」という園芸品種もあります。これは黄色い花を咲かせるキングサリ、桃色の花を咲かせるエニシダの仲間(Cytisus purpureus)が接ぎ木され、偶然にできた品種のようです。不思議な事に桃色の花だけではなく、黄色い花も混じって咲きます。これは樹木の皮が(C.purpureus)の細胞に、内部がキングサリの細胞になっているそうです。若い苗は桃色だけが咲きますが、年を重ねると皮が傷んだりして黄色が混じって咲くようになります。
ラブルノキティスス ’アダミー’
ラブルノキティスス ’アダミー’

キングサリの育て方

生育サイクル

落葉樹なので冬は葉を落として越冬します。春になると新芽が伸びて葉が茂り、5月頃に花を咲かせます。夏の暑さをやや嫌い、暖地では暑さで生育が止まり、葉が一部枯れてしまう事もあります。秋になって涼しくなるとまた生育し始め、冬になると葉を落として休眠します。

庭への植え付け

暖地では2月下旬から3月頃、11月から12月頃に行えます。日当たりが良く夏の西日を避けた、水はけと風通しの良い所を選びます。植える所に腐葉土と完熟牛糞などの堆肥を混ぜておきます。根を切られるのを嫌うので、苗の根鉢はできるだけ壊さないようにして植えます。根付いた後の移植は、根を傷めると部分的に枯れる事があるので、よく考えて植え場所を決めた方がよいです。その他は花木の植え付けのページを参考にしてください。
キングサリ(苗の植え付け)
苗の植え付け
キングサリ(苗の植え付け2年後の開花)
2年後の開花

植え付け後の管理

植え付けてから根付くまでは乾かし過ぎないように水やりしますが、根付いてしまえば自然の雨だけで大丈夫です。肥料は2月頃に骨粉入り固形油粕などを与えるぐらでよいです。マメ科の植物は空気中の窒素を肥料分に変える能力があるので少な目で育ち、肥料が多過ぎると花が減る事があるので注意してください。

鉢植えにする

植え付け

樹形に合った大きさの鉢に、できるだけ根を傷めないようにして植えます。用土は水はけのよい赤玉土(小粒)7、腐葉土3などを利用するとよいです。

置き場所

キングサリの鉢植え
日当たりを好みます。ですが強い日差しや暑さを嫌うので夏だけ強い日差しを避けた半日蔭に置くとよいです。冬の寒さには強く戸外で越冬し、寒さで葉を落とす落葉樹です。

水やりと肥料

水やりは鉢土の表面が乾いたら与えます。肥料は春の3月頃、秋の10月頃に緩効性の化成肥料を控えめに置き肥するとよいです。マメ科の植物は肥料が多いと葉が多く茂るばかりで花数が減るので与えすぎに注意してください。

植え替え

時期は3月頃、2年に1回を目安に、鉢底から根が出て根詰まりしているようなら毎年でも植え替えます。根を切られるのを嫌うので、古土を軽く取るぐらいにして一回りから二回り大きな鉢に植え替えます。 植え替えごとに鉢が大きくなってしまうので、これ以上大きくしたくない場合は、挿し木や種まきで苗を作る方法があります。、

剪定

自然の樹形でよいので、全体的に剪定する必要はないです。時期は花後すぐ、上や横に長く伸び過ぎた枝を短くしたり、不要な枝を元から切るぐらです。今年伸びた短い枝に8月頃から花芽ができるので、それ以降に枝を切ると花が減るので注意してください。不要な枝を元から切るのは、冬の落葉期にも行えます。樹木は有毒なので、枝の取り扱いには注意してください。

挿し木、種まきで増やせます

挿し木と種まきで増やすことができます。時期は春の3月頃に行うのがよいと思います。花後にはマメ科らしいサヤの実ができるので、秋になって茶色く熟したら春まで保存しておきます。種は有毒なので取り扱いには注意してください。方法はポットまきするとよいと思います。木の下にこぼれ種で発芽しているのを見かける事があります。
キングサリの青い実
まだ青い実(6月中旬)
キングサリのこぼれ種
こぼれ種(5月中旬)

農薬の散布

病気や害虫に強いので散布しなくても大丈夫です。
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