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ユリ(百合)

科・属名:ユリ科・ユリ属/耐寒性球根植物/原産地:北半球の亜熱帯〜亜寒帯/学名:Lilium

分類: 球根植物


寒さ: 強い
暑さ: 強い
草丈: 30cm〜150cm
花径: 10cm〜25cm
花色: 赤、黄色、白、桃色など
植え替え: 庭植えは3年に1度、鉢植えは毎年
増やし方: 分球、木子、鱗片ざし(植え替え時)
場所: 日向から半日陰(種類によって異なる)
用途: 花壇、鉢植え、切り花
花言葉: 威厳、高貴
純潔、無垢(白)
陽気、飾らぬ美(黄色)
通販店: 楽天市場にあり
秋植え球根の代表の一つで、初夏から夏頃に美しい花を咲かせます。切り花にもとても人気があって、お店や式場、花束などでもよく見かけます。世界に95種類ほどがあるそうで、そのうち日本に15種が自生しています。 交配によって色々な種類が作ら、とても多くの種類がお店に出回っています。下の写真の紹介ですが、黄色の品種の名前は分かりませんが、アジアティック・ハイブリット系のユリのようで、高さは1mぐらい、花の大きさは20cmぐらいです。ピンク色のはショートケーキリリーというアジアティック・ハイブリット系のユリで、草丈は30cm〜40cmぐらいと低く、花の大きさは15cmぐらいです。一番下の薄い黄色のユリは、オリエンタル・ハイブリット系のコンカドールです。カサブランカと同じように花が大きく、イエローカサブランカとも呼ばれています。
作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花時期 開花(種類によって異なる)
場所 日向 日向〜半日蔭(種類による) 日向
植え付け 植え付け
植え替え 植え替え
分球 株分け
鱗片ざし 鱗片ざし 鱗片ざし
肥料 追肥 お礼肥(花後) 元肥
鉢の水やり 表面が白く乾いたら 表面が乾いてきたら(葉の青い時期) 表面が白く乾いたら

日本固有種

日本に15種が自生して、その中の7種が日本固有種です。種類はサクユリ(伊豆諸島)、ウケユリ(奄美大島)、テッポウユリ(沖縄)、タモトユリ(鹿児島県)、オトメユリ(新潟、福島、山形県)、ササユリ(本州中部から九州)、ヤマユリ(近畿から東北)などがあります。数が減ってしまい絶滅危惧種に指定されている所も少なくないです。

ヤマユリ

カノコユリ

ユリの球根

仕組み

鱗茎という鱗片が集まったものが球根になっています。地上部の茎から鱗茎までの間に上根が出来て、それが主な養分の吸収源になるので、深めに植え付けるのが基本になります。

球根の状態

鱗茎

食用ユリ

ユリネとも言われ主に苦味の少ないオニユリ、コオニユリ、ヤマユリ、タツタユリなどが食用に適しています。球根の鱗片がバラバラになるので、それを煮物、和え物、天ぷらなどの料理に使われています

ユリの主な種類

オリエンタル・ハイブリッド系


コンカドール
ヤマユリとカノコユリなど、日本に自生しているユリが交配されて作られた種類です。大きな花を咲かせるカサブランカ、黄色い花を咲かせるコンカドールなどが知られています。

アジアティック・ハイブリット系


スカシユリ
オニユリ、イワユリ、エゾスカシユリなど、またこれらと交配されて作られた種類です。スカシユリがよく知られています。

ロンギフローラム・ハイブリッド系


テッポウユリ
テッポウユリ、タカサゴユリなど、これらが交配されて作られた種類です。

トランペット・ハイブリッド系

オーレリアンハイブリッドとも呼ばれ、中国原産のリーガルリリー、キガノコユリなどの交配種で、病気に強く庭に何年か植えっぱなしでも育ちます。筒状に花を咲かせるのが特徴です。

その他

アジアンティック・ハイブリッドとロンギフローラム・ハイブリッドが交配されて作られたLAハイブリッド、オリエンタル・ハイブリッドとトランペット・ハイブリッドが交配されて作られたOTハイブリッドなどもあります。

ユリの育て方

種類による好む場所

日当たりを好む種類、強い日差しを嫌い午前中の日光が当たるような半日陰を好む種類があります。また、これらの交配種も出回っています。
日当たりを好む種類 半日陰を好む種類
アジアティック・ハイブリット系、ロンギフローラム・ハイブリッド系、トランペット・ハイブリッド系 オリエンタル・ハイブリッド系
カノコユリ、キカノコユリ、スカシユリ、オニユリ、テッポウユリ、ローリーポップ、クリムソン・ピクシー、ショートケーキリリーなど ヤマユリ、サクユリ、ササユリ、ヒメサユリ、オトメユリ、カサブランカ、コンカドール、イエローウィン、ル・レーブ、アカプルコ、スターゲザー、モナリザなど

球根の植え付け

球根の植え付け
秋の10月から11月が適期になります。球根から伸びた茎にも上根が伸びるので、庭では球根3個分ぐらいの深さに土を埋めるようにします。 鉢は深めのを利用して球根2個分ぐらい土に埋めるようにします。

植え替え

ユリの植え替え
時期は10月から11月頃が適期になります。鉢植えは毎年、必要なら分球を兼ねて行います。庭植えは連作を嫌うので、3年に一度ぐらい別の場所に植え直すとよいです。球根の下から伸びた根は取り除かないようにして、上の茎は切り取るようにします。

肥料と水やり

鉢植え

芽が出た時から花後まで緩効性化成肥料などを置き肥したり液体肥料を定期的に与えます。水やりは鉢土の表面が乾けば与えます。

庭植え

芽が出た時に緩効性化成肥料などを置き肥します。花後には即効性の化成肥料を与えて球根を太らせるとよいです。庭の水やりは自然の雨で足りるので特に必要ないです。

ユリの増やし方


木子
地下茎の節に木子ができる事、球根の分球で自然に増えます。木子は植え付けると数年で開花します。その他に以下の方法でも増やすことができます。

鱗片挿し

鱗片挿し
球根の鱗片をバラバラにして、元の方を土に埋めると芽が出て増やすこともできます。時期は10月から11月頃に行えます。

ムカゴ


ムカゴ
オニユリなど種類によって、5月から6月頃、葉の付け根にムカゴと言うものが出来るものがありますこれを種まきの要領で土に埋めると発芽して増やすこともできます。平鉢などを使って行い、秋になったらポットなどに鉢上げして苗が作れます。

病気や害虫


ユリクビナガハムシの被害
ユリクビナガハムシが卵を産んで幼虫が発生すると蕾を食い荒らしてしまいます。幼虫は黒い糞の中に隠れていているので、ゴム手袋をして潰すようにします。また、アブラムシが発生するとウィルスを媒介して病気が発生する事もあります。定期的に殺虫剤を散布して予防しておくと安心です。
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