トップウォーター・マッシュルーム

ウォーター・マッシュルーム

学名:Hydrocotyle verticillata
別名:ウチワゼニクサ
科・属名:ウコギ科・チドメグサ属
原産地:アメリカ
分類:抽水植物(水草)
寒さ:やや弱い(0度以上)
暑さ:強い
日照:日向
耐陰性:あり
葉の大きさ:3cm〜8cm
花期:6月〜10月
観賞時期:4月〜11月
用途:鉢植え、ビオトープ、睡蓮鉢、アクアリウムなど



ウォーター・マッシュルームの葉は丸くてかわいらしく、きのこに似た葉をニョキニョキと伸ばすのでこのような名前が付いているようです。水生の抽水植物で根や茎は水の中や湿った所に漬かり、地上部に葉が出て育っています。葉を水中に沈めても育つので、水槽の中に葉を沈めて観賞される事もあります。水をとても好むので鉢植えでは鉢底から給水されたり、睡蓮鉢などに植えられたりします。やや寒さに弱いですが、暖地ではビオトープにして戸外で越冬でき、繁殖すると茎が太くなって葉も5cm以上と大きくなります。20年以上前に日本へ水生植物として輸入されたのが、日本の池や沼で繁殖してウチワゼニクサと呼ばれています。初夏から秋にかけて小さくて目立たない白花が咲きます。
作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
場所 室内の日向(3度以上) 日向 室内の日向
植え替え 植え替え
株分け 株分け
鉢植えの肥料 肥料

ウォーター・マッシュルームの育て方

鉢植えの管理

置き場所

日当たりを好む水生植物ですが、真夏はハイドロカルチャーなど水の入った容器は水が高温にならないよう、涼しい場所に置きます。耐陰性があるので、明るい窓辺でも育てる事ができます。寒さは凍らさなければよいぐらい強く、室内の窓辺などの明るい場所に置いておけば大丈夫です。
4月から10月 日当たりのよい所。真夏のハイドロカルチャーなどは涼しい日陰。
11月から3月 室内のできるだけ明るい所。最低温度は3度以上で管理します。

水やり

水生植物なので常に湿った状態を好みます。鉢植えでは鉢底の受け皿に水を貯めて育てるとよいです。容器に水が入って売られているものもあるので、つねに水を貯めて育てるようにします。写真は水切れさせてしまい、葉が黄ばんでしまったものです。冬の水やりはも、室内の凍らない明るい場所で、植え込み材料を乾かさないようにします。水切れに気をつければ丈夫で育てやすいです。

水切れ

水切れで葉が黄ばんだ

黄ばんだ葉を取った

植え替え

よく増えるので毎年行った方がよいと思います。時期は春の4月頃から10月上旬頃、一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けしを兼ねて同じぐらいの大きさの鉢に植えます。根は丈夫なので、少々大胆に行っても大丈夫です。用土は保水性のよい土、例えば花の培養土などでもよいと思います。水切れさせないよう、鉢底の受け皿に水を貯めて育てるとよいです。写真のようにミズゴケを入れたポットに植えて、水を入れた容器に入れてもよいです。

肥料

あまり必要としないです。鉢植えでは春から秋に液体肥料を薄めに与えるぐらいでよいです。その他は観葉植物のハイドロカルチャーを参考にしてください。

ビオトープの管理

植え付けや植え替え

時期は春から秋ならいつでも行えます。底に敷いた土に直接植えると茎や根が張りまわるので、鉢植えにして沈めた方が管理が楽になります。用土は水生植物の用土を使うのが理想的ですが、赤玉土の単用などを使ってもよいです。赤玉土ははじめは細かい土が舞って濁りますが、時間が経つと次第に澄んできます。葉が水中に漬かっても大丈夫で、自然と水面から出てくるようになります。植え替えは根が詰まると鉢底の穴から根が出て、敷いている底の土にも根が回る事があるので毎年行うとよく、必要なら株分けも行います。

戸外の寒さ

暑さには強く、寒さに少し弱いです。しかし、暖地のビオトープでは薄氷が張るぐらいなら、地上部の葉が枯れても水中の茎が生き残り、春になって暖かくなると葉が茂ってきます。もし厚く氷が張る所では、秋に一部を切って鉢に植えたり、鉢ごと室内で越冬させておくと安心です。

伸びすぎた茎の整理

生育期になると水中に茎や根を伸ばし、メダガが泳ぐスペースが無くなるぐらい大繁殖する事があります。増え過ぎたら切って減らすとよいです。鉢植えでは横に茎をのばして、敷いた底の土に根を張って繁殖する事があるので、望まない場合は切るとよいです。

肥料

与えなくてもよく繁殖するので、生育が悪い場合を除いて特に必要ないです。

株分け

株分けして簡単に増やす事ができます。地下茎を伸ばして増えるので切り分ければ簡単に行やす事が出来ます。時期は植え替えと一緒に行いますが、水中に這い回っている茎は春から秋ならいつでも行えます。鉢の大きさに合わせて適当に切り分けて植えるとよいです。
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