花と観葉植物(葉っぱの岬)

ハナショウブ


学名:Iris ensata
科・属名:アヤメ科・アヤメ属
原産地:日本、朝鮮半島など
分類:宿根多年草、湿生植物
寒さ:強い
暑さ:強い
草丈:50cm〜100cm
花径:10cm〜15cm(種類による)
花色:青、紫、白など
増やし方:株分け
場所:日当たりを好む
用途:花壇、鉢植え、ビオトープ
花言葉:伝言、優しい心、あなたを信じます
通販店:楽天市場にあり

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ハナショウブ
6月下旬、神楽女湖

ハナショウブの全体
6月下旬、神楽女湖

ハナショウブ2
6月下旬、自宅の鉢植え

ハナショウブの全体
6月中旬、自宅の庭

ハナショウブ3
6月中旬、自宅の鉢植え

ハナショウブ(白)
6月中旬、自宅の庭

アヤメの仲間はとても種類が多く、陸地で育つものから水辺で育つ種類があります。こちらで紹介しているハナショウブは水辺に近い湿った所に生息して育つ仲間です。花の咲く時期は梅雨頃で、菖蒲園に行くと沢山植えられた花が一斉に咲いている姿はとても見事です。特に梅雨の曇り空の中に咲いている紫色のハナショウブはとても美しく見えます。

原種はノハナショウブという紫色の花を咲かせる種類で、江戸時代から品種改良が続けられ、今では5000以上の種類があるそうです。主な品種は江戸種、伊勢種、肥後種、長井古種に分けられており、長井古種は原種に近い花の形をしていて、昔の絵に描かれているようなすっきりした姿をしています。その他の品種は花びらが広く丸っこい感じで、江戸種は花びらが短い感じ、伊勢種は花びらが長い感じ、肥後種は花びらが重なった感じにみえますが、似ているので見分けが難しいです。

アヤメの仲間とハナショウブの見分け方

全てのハナショウブの品種は花びらの根元が黄色くなっています。花びらの付け根が白いアヤメの仲間はイチハツやカキツバタなどがあり、同じ花びらの元が黄色い仲間はジャーマンアイリス、アヤメなどがあります。ジャーマンアイリスは花弁の根元にヒゲ状の毛のようなものが生えているので見分ける事ができ、アヤメの花弁の元は紫の網目になっているので見分ける事ができます。また、黄色い花を咲かせる’愛知の輝’という、キショウブとハナショウブとの交雑種もあって、花の姿がそっくりです。見分け方はキショウブの花色は鮮やかな黄色に対して花色が薄いです。

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作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花時期 開花
場所 日向
植え付け 苗の植え付け 植え付け
植え替え 花後 植え替え
株分け 株分け 株分け
肥料 肥料 肥料
鉢の水やり 乾く前に与える(5月〜9月は腰水栽培可)

ハナショウブの育て方

苗の植え付け

苗が売られている事があるので、入手したら植えつけます。植え付けの適期は3月から7月中頃、秋の9月下旬から10月頃になります。

鉢植え

鉢植えでは6号鉢に1株を目安に、65cmプランターなら5株ぐらいを目安に植えつけます。用土は水を好むので保水性のよい用土、黒土にピートモスを半分ぐらい混ぜたり、赤玉土(小粒)6、腐葉土2、ピートモス2などに植え付けます。元肥は根の生育を妨げる事があるので、入れないようにします。

庭植え

庭では日当たりのよい所を好むので、半日以上は直射日光の当たる所に植えつけます。水辺に近い湿った所に生息していて乾燥を嫌うので、庭の土にピートモスを混ぜ込んで植えつけるとよいです。株間は15cmから20cmぐらいあけて植えつけます。

春から秋の管理

日当たりを好むので、できるだけ日当たりのよい所で育てます。水辺の湿った所に生息する植物です。水切れさせないよう、鉢植えでは鉢土の表面が乾く前に与えます。水をよく吸う5月から9月の期間だけ、鉢の底の受け皿に水を溜めて育てる、腰水栽培をすると水切れの心配が少なくなります。庭では雨が降らないようなら、乾かさないよう水を与えます。 肥料は春の3月中頃から4月中頃、秋の9月から10月頃に骨粉入りの固形油粕や緩効性の化成肥料などを与えておきます。開花前の5月から花の咲く6月頃には与えない方がよいです。

花茎切り

花茎の先端に二輪の花が順番に咲きます。咲き終わった花茎に実が成ると、実に多くの養分が吸収されるので切り取ってしまいます。もし、種を採って蒔きたい場合は、秋の熟す頃まで残して採っておき、春に蒔けばよいと思います。

植え替え

鉢植え

鉢植えでは、毎年植え替えた方がよい花が咲きます。時期は花後の7月中頃までに行ってしまいます。もし間に合わなかった場合は、花後にお礼肥を与えて、秋の涼しくなった9月下旬から10月中旬頃になってから行います。植え替える際は、出来るだけ古い用土を取り除いてから、必要なら株分けして植え替えます。用土は植え付けの項目の用土と同じです。

庭植え

庭のハナショウブは4年以上するとよい花が咲かなくなるので、庭でも3年を目安に株分けして植え替えた方がよいです。連作という同じ場所で育てるのを嫌うので、別の場所に植え替えた方がよいです。植えつける際の株間は15cmから20cmぐらいと密植えにします。

冬の管理

秋が深まると葉が枯れるので、枯れた葉は切り取ってしまいます。水やりは葉の無い時期も土を乾かさないよう、鉢土の表面が乾いてきたら与えます。春の桜が咲く頃になると株元から新しい葉が伸びてくるので肥料を与えます。

3月下旬

増やし方(株分け)

子株が増えたら株分けで増やす事ができます。時期は植え替えと一緒に、真夏の暑さが来る前の梅雨時期に行ってしまいます。花後の茎は根元から切り取り、古い用土は全て取り除いて、子株を1つから3つ付けて切り分けます。切り取った株の葉からの蒸散を防ぐため、長さ20cmから30cmぐらいに葉を切ります。根の少ないものは、長めに切って葉からの蒸散を減らすとよいです。1つの株なら9cmポットなどに仮植えして、3週間ほどしたら根が伸びてくるので肥料を与えます。秋の9月頃になったら、6号鉢に子株1つ、65cmプランターなら子株6つぐらいを目安に、庭では株間を15cmから20cmぐらいの間隔に根鉢を壊さずに定植します。
7月上旬に株分け
9月中旬に植え付け
翌年の6月に開花

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