花と観葉植物(葉っぱの岬)

ミセバヤ

別名:タマノオ(玉の緒)
学名:Hylotelephium sieboldii
科・属名:ベンケイソウ科・ムラサキベンケイソウ属
原産地:日本
分類:宿根多年草
寒さ:強い
暑さ:強い
草丈:5cm〜30cm
花径:約 1cm
花色:桃色
増やし方:挿し芽、株分け
場所:日当たりを好む。
用途:花壇、鉢植え、吊り鉢
花言葉:静穏、憧憬、安心
通販店:楽天市場にあり

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ミセバヤ
10月下旬、自宅のプランター

ミセバヤの蕾
10月下旬、自宅のプランター

ミセバヤは小さな花が集まって丸い花序の花を咲かせます。名前は’見せばや’と書くのですが、これは昔、僧侶が師匠に見せばやと言ったのが始まりと言われています。葉は肉厚で水分を蓄える事ができる多肉植物で、とても乾燥に強い植物です。多肉植物の仲間は水を与えすぎる根が傷む種類が多いのですが、これは普通の水やりでも枯れたりする事はあまなく丈夫な植物です。下のミセバヤはかなり前に育てていたもので、挿し穂を貰って挿したら簡単に着きました。花だけでなく丸い葉の観賞価値も高いです。

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作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花時期 開花
場所 日向
植え付け 苗の植え付け
植え替え 植え替え
株分け 株分け
挿し木 挿し木 挿し木
肥料 肥料 肥料
鉢の水やり 控えめ 鉢土の表面が乾いてから与える(過湿は嫌う) 控えめ

種類と環境

いくつかの種類が日本に生息しています。元々は香川県小豆島の種類がミセバヤとして江戸時代から育てられていましたが、その後に富山県で発見されたエッチュウミセバヤ、北海道の日高ミセバヤなどがあります。いずれも環境の変化などによって数が減り絶滅危惧種に指定されています。生息環境は崖などの岩場に自生して、葉に水分を蓄えるので乾燥には強い多肉植物です。10月から11月頃にピンク色の花を咲かせるので、草花として楽しまれる他、葉がユニークで斑入りもあり多肉植物として育てられる事もあります。過湿にはやや弱いですが、寒さ、暑さにも強く比較的育てやすいです。

斑入りミセバヤ

ミセバヤの育て方

場所

夏の暑さも冬の寒さにも強く、直射日光を好むので年間を通じて戸外の日当たりの良い所で育てます。冬は寒さで葉が落ちてなくなりますが、株元から小さな葉が出て夏には元のように葉が茂ります。

ポット苗の植え付け

鉢植え

苗が売られていることがあります。葉が長く伸びて下がるので、高さのある鉢や釣り鉢によく植えられます。岩場に生息するので水はけのよい土を好むので、市販されている山野草の培養土を利用するとよいです。鉢は一回りぐらい大きいのに植え付けます。

石垣やロックガーデン

崖などに生える多肉植物なので乾燥には強いので、石垣にある隙間に植えたりロックガーデンにも向いています。冬が深まると葉が赤く紅葉します。

水やり

葉に水を蓄えるので乾燥には強くやや過湿を嫌います。難しい水やりではないので、過湿にならないよう鉢土の表面が乾いたら与えればよいです。冬は葉が完全になくなり、水をあまり必要としないので、完全に乾いてから与えるぐらいでよいです。

肥料

あまり多く必要ないです。春の4月、初夏の6月、秋の9月に緩効性の化成肥料を置き肥するとよいです。真夏は暑すぎ、冬は葉が落ちるので必要ないです。

鉢の植え替え

2年に1回を目安に植え替えます。時期は春の3月から4月頃、根鉢の周りを3分の1ぐらい壊して植え替えます。もし増えて大きくなりすぎたら株分けを兼ねて行うとよいです。用土は植え付けの項目と同じです。

増やし方

株分けが手軽

春の植え替えの時に株分けで手軽に増やせます。好みの大きさに塊を手で分けて、適当な大きさは鉢に植えつけます。写真は浅鉢に植えていますが、普通に高さのある鉢の方が大きく育つように思えます。
株分け
株分け前
株分け
株分け後 

挿し木は容易

沢山のポット苗が欲しい時は挿し木で容易に増やせます。時期は5月から6月頃、秋の9月頃にも行えます。方法は長さ8cmぐらいの挿し穂を用意して、一番下の葉を取り除きます。葉の取った節を用土に埋めて、明るい日陰で水を切らさないようにします。発根して新芽が出てきたら日向に置きます。平鉢などに沢山挿してもよいし、ポットに2,3本ずつ挿して翌年の春に植えつけてもよいです。
挿し木

挿し穂

ポットに挿し木

春の新芽 

病害虫の防除

ベンケイソウスガという蛾の幼虫が発生する事があります。蜘蛛の巣のようなもの出して新葉を食べ、放置しておくと食べつくされてしまいます。7月頃に多く発生するので、見つけたら農薬用の殺虫剤を散布して駆除します。

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