花と観葉植物(葉っぱの岬)

カエデ、モミジ


学名:Acer
科・属名:ムクロジ科・カエデ属
原産地:北半球
分類:落葉中高木〜高木(種類による)
寒さ:強い
暑さ:強い〜やや弱い(種類による)
開花時期:4月〜5月
樹高:5m〜30m(種類による)
場所:日向〜半日蔭
水やり:鉢植え(水切れに注意)
肥料:固形油粕など
増やし方:挿し木、種まき、取り木
作業:剪定、芽摘み(鉢植え)
用途:庭木、シンボルツリー、鉢植え
花言葉:遠慮、自制、大切な思い出
通販店:楽天市場にあり

スポンサーリンク


モミジ

カジカエデ

モミジの赤い紅葉

赤い紅葉

モミジの黄色い紅葉

黄色い紅葉

カエデ、モミジは学的には同じ仲間のムクロジ科カエデ属の落葉樹木で128種類ぐらいが北半球に分布しています。秋になると葉が赤や黄色に紅葉して美しくなるのでお馴染みです。日本の盆栽では葉の切れ込みが多くて深いのをモミジ、逆に切れ込みが少なくて浅いのをカエデと呼び分けられています。日本に分布しているモミジと呼ばれる手の平のような葉はイロハモミジ、オオモミジ、ヤマモミジがあり、カエデはイタヤカエデ、カジカエデ、ハウチワカエデなど沢山あります。

スポンサーリンク

作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
場所 日向 日向〜半日蔭 日向
植え付け 植え付け 植え付け
鉢の植え替え 植え替え
挿し木 挿し木
作業 芽摘み(鉢植え) 剪定
肥料 寒肥 肥料

カエデとモミジの種類

主なモミジ

イロハモミジ

学名は(A.palmatum)で、葉の長さは3.5cm〜6cmぐらい、5裂または7裂の切れ込みがあります。樹高は15mぐらいで、本州から九州に分布しています。秋に赤く染まる紅葉、春の新緑、モミジの中で最も美しいと言われています。名前の由来は裂片が7つあり、イロハニホヘトと数えた事からと言われています。
イロハモミジの葉
イロハモミジの新緑
新緑
イロハモミジの紅葉
紅葉

オオモミジ

学名は(A.palmatum var. amoenum)で、葉の長さは7cm〜10cmぐらいで7〜9裂の切れ込みがあり、葉が大きいのでこの名前になっています。樹高は15mぐらいで、紅葉の色は赤く染まるのと黄色く染まって落ちるのがあります。イロハモミジの変種で、北海道から九州に分布しています。

左:オオモミジ、右:デショウジョウ
オオモミジの葉

ヤマモミジ

学名は(A.palmatum var.mastumurae)で、葉の長さは5cm〜10cmぐらい、5〜9裂の切れ込みがあります。樹高は15mぐらいで秋になると葉が赤く紅葉します。オオモミジの変種と言われ、日本海側の多雪地帯に分布しています。

園芸品種のモミジ

枝垂れ系

葉が枝垂れるヤマモミジの園芸品種がいくつかあります。葉が細くてギザギザして、7〜9裂の深い切れ込みがあります。青葉をしたのを青枝垂れと呼ばれ、紫色をしたのを紅枝垂れ、別名に手向山(タムケヤマ)とも呼ばれています。

紅枝垂れ

紫葉系

葉が青色ではなく紫葉をした種類が沢山あり、ほどんどがオオモミジの園芸品種です。主な品種は葉が小さく新芽が美しく紅葉が真っ赤な出猩々(デショウジョウ)、葉型がやや大きく夏は緑葉になる野村モミジ、またこれらの交配種と思われる猩々野村は葉の切れ込みが深く夏は紫葉のままです。
出猩々
出猩々
野村モミジ(紫葉と夏の緑葉)
野村モミジ(紫葉)
野村モミジ(夏の緑葉)

主なカエデ

イタヤカエデ

学名は(A.mono)で日本や朝鮮半島などに分布しています。葉の長さは7cmから14cmぐらい、縁には鋸歯と呼ばれるギザギザがありません。樹高は20mぐらいになる高木です。秋になると葉が黄色く染まって美しくなり赤くならずに落葉します。公園や街路樹に植えられるだけではなく、盆栽として育てられる事もあります。

トウカエデ

学名は(A.buergerianu)、中国が原産なので唐楓と漢字で書きます。葉の大きさは5cmから8cmぐらい、3裂の切れ込みは浅くサンカクカエデという別名があります。公園や街路樹などに植えられる樹高が20mぐらいになる高木です。秋になると葉が赤く染まります。

モミジを鉢植えで育てる

盆栽のように本格的な樹形にしようとすると、針金で樹形を整えたり小まめな剪定など手間がかかります。単に駄温鉢やプラスチックの鉢に植えて、簡単な剪定や植え替えなどをして、春の新緑、夏の緑葉、秋の紅葉を楽んでもよいと思います。

美しく紅葉させるため

夏の強い日差し、水切れに注意

夏の強い日差しに当たったり、水切れすると葉先が枯れやすいです。紅葉の時期まで美しい葉の状態に保つ事が大切です。夏は強い日差しを避けた明るい日陰に置き、水切れをしないようにします。

秋の置き場所

秋は直射日光に当たって、夜間から朝の低温に当たって紅葉します。秋は日当たりがよい戸外に置く事が大切です。

植え付け

鉢植えに向いた小さなポット苗が売られている事があります。苗に合った大きさの鉢を選び、用土は赤玉土(小粒)7、腐葉土3など、自分好みの標準的な土を使うとよいです。

置き場所

日当たりのよい所に置きますが、夏は強い日差しで葉が焼けやすいので、強い日差しを避けた明るい日陰に置くとよいです。秋は直射日光と低温で紅葉するので、再びよく日光が当たる所に置きます。冬は霜の当たらない日当たりの良い軒下に置きます。

水やりと肥料

水やりは土の表面が乾いたら与えます。夏は土を乾かすと葉を傷めるので、朝夕の水やりになります。肥料は1月と6月に緩効性の化成肥料を置き肥するとよいです。

植え替え

根が詰まると生育が悪くなり水切れもしやすくなるので、2年に1回を目安に植え替えるとよいです。時期は2月中頃から3月頃、樹形の大きさに合った鉢に植え替えます。根鉢の周りの土を3分の1を目安に落とし、伸びすぎた根は短く切って植え替えるとよいです。

樹形が悪くなったら

剪定

冬の落葉木に好みの樹形になるようイメージして、伸びすぎた枝を適度な長さに切ったり、邪魔な枝があれば元から切り取ります。また6月頃に長く伸びて邪魔な枝があれば適度な長さに切るとよいです。

春の芽摘みで樹形を保つ

好みの大きさと樹形になっても、春から伸びる新芽が四方八方に長く伸びて樹形が悪くなりやすいです。春の3月中旬から4月になると次々と新芽が伸びてくるので、少し伸びた頃に葉を2枚ぐらい残して先端を摘みます。その枝はそれ以上伸びなくなり樹形が保てるようになります。また、新芽の葉を2枚ぐらい残して摘んでいるので、節から小枝が伸びて葉も増えます。

種まきしてみる

時期

4月頃に小さな赤い花を咲かせ、6月頃には青い実が成り、秋になると茶色く実が熟します。入手は簡単で秋にモミジがある公園などへ行って木に着いたのを採ってくるとよいです。時期は秋に採ってすぐに蒔くか、2月一杯まで保存して3月に蒔く事もできます。秋に蒔いた方が発芽率がよいと言われていますが、発芽するのは3月頃なのでそれまで気長に水やりする必要があります。春にまく場合はそれまで紙袋などに入れて冷蔵庫の中に保存しておくとよいです。
モミジの花
モミジの青い実
青い実
モミジの熟した実
熟した実

種まきの方法

一晩水に浸けて種を柔らかくして蒔くとよいです。用土は赤玉土(小粒)などを使い、平鉢などに種を沢山蒔いて土を被せます。明るい日陰に置いて、芽が出るまで乾かし過ぎないよう水やりします。芽が出てきたら日向に置いて、本葉が5枚から6枚出たら一つずつポットに仮植えして苗を作ります。

スポンサーリンク

▲ページトップに戻る