花と観葉植物(葉っぱの岬)

夏咲きエビネ


学名:Calanthe
科・属名:ラン科・エビネ属
原産地:熱帯性(南西諸島)、ナツエビネ(中国南部、台湾、朝鮮半島、日本 )
分類:多年草
寒さ:ナツエビネは強い
熱帯性は弱い(10度以上)
暑さ:ナツエビネは強い
熱帯性は強い
草丈:30cm〜100cm
花径:約 1cm〜3cm
花色:紫、白、ピンクなど
増やし方:株分け、種まき
場所:明るい日陰、冬は室内(熱帯性)
用土:エビネの培養土、東洋蘭の培養土など
花言葉:誠実、謙虚(エビネ)

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夏咲きエビネの花

夏咲きエビネの葉

夏咲きエビネは伸びた花穂に小さな花が沢山咲く蘭の仲間です。エビネと言えば春に花を咲かせるタイプがお馴染みですが、こちらで紹介しているのは夏に花を咲かせるタイプです。育てられる種類の多くは南西諸島を中心に分布している熱帯性ですが、日本などの山地に自生するナツエビネは寒さに強いです。熱帯性の夏咲きエビネは常緑ですが、冬になると葉を落とす熱帯性落葉カランセというのもあります。

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作業カレンダー(暖地基準の育て方)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花時期 種類によって異なる
場所 明るい日陰(熱帯性は室内) 明るい日陰 明るい日陰
植え替え ナツエビネ 熱帯性
株分け ナツエビネ 熱帯性
肥料 肥料 肥料
鉢の水やり 控えめ 鉢土の表面が乾けば与える 控えめ

夏咲きエビネの育て方

熱帯性とナツエビネ

熱帯性のエビネにはいくつかの種類があって、白花を咲かせるツルラン(C.triplicata)、ヒロハノカラン(C.alismifolia)、薄紫から白の花を咲かせるオナガエビネ(C.masuca)、赤紫色の花を咲かせるリュウキュウエビネ(C.okinawensis)などがあります。いずれも暑さには強いですが寒さには弱いので、鉢植えにして冬を室内で越冬させる必要があります。対照的にナツエビネ(C.puberula)は冷涼な山地に分布しているので夏の暑さを嫌い、冬の寒さに強いので庭植えする事ができます。一見すると全て同じ形の花に見えますが、花弁の下側にある唇弁(リップ)の形が種類によって異なります。
ツルラン(C.triplicata)
ツルラン

春から秋の管理

空中湿度が高く、明るい日陰を好みます。夏の強い日差しに当てると葉が焼けるので注意してください。風通しのよい湿った木陰や池などの周辺に置くと湿度が高くてよいです。水やりは鉢土の表面が乾けばたっぷりと与えます。乾かし過ぎると葉先が茶色く枯れ込んでくるので注意してください。肥料は骨粉入りの固形油粕などを春の4月から6月と秋の9月に置き肥するとよいです。

鉢の植え替え

2、3年に1回を目安に植え替えます。ナツエビネは3月頃、熱帯性は5月頃に行えばよいと思います。鉢植えは5号鉢から6号鉢の深鉢を利用するとよいです。用土は市販されているエビネの培養土、東洋蘭の培養土を利用するとよいです。古土は全て取り除き、新芽が伸びる方向にスペースをあけて植えます。

株分け

芽が伸びる植え替えの時に株分けして増やす事ができます。2つ以上を一塊として切り分けるとよいです。切り口が腐らないよう殺菌剤などを着けておくとよいです。またバックバルブ吹きという、葉のない球茎を2個ずつぐらい切り分けて、ポットなどに植えて増やす事もできます。

農薬の散布

アブラムシが発生すると、葉の汁を吸引されるだけではなく、ウイルス病を媒介する事があるので、オルトラン粒剤などを散布して予防しておくとよいです。またナメクジから蕾を食べられる事があるので、市販されている駆除剤を近くに蒔いておくとよいです。

晩秋の熱帯性

熱帯性は寒さに弱いので晩秋になったら室内へ入れます。気温が下がると土の乾きが遅くなるので、水やりの間隔も自然とあいてきます。

冬の管理

ナツエビネは霜の当たらない軒下などで越冬できますが、熱帯性は10℃以上ある明るい室内で越冬させます。冬は生育が止まるので水やりは控えめにして、肥料は与えないようにします。

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