花と観葉植物(葉っぱの岬)

花壇を耕して土作り

石灰について

土壌酸度(PH)について

日本は雨が多く土が酸性に偏ってしまいます。酸性土壌になると肥料の吸収が悪くなったり病気になりやすくなるので、強いアルカリ性の石灰を土と混ぜて、PH5.5〜PH6.5ぐらいの弱酸性に中和させて植えられる事が多いです。石灰を多く入れればよいと言う訳でもなく、逆に土がアルカリ性になっても様々な影響で生育が悪くなってしまいます。

植物によって好むPHの違い

一部の植物は酸性土壌を好むものや逆に嫌う微酸性〜中性を好むものがあります。土壌は酸度の違いによって物質が溶け出したり様々に変化するので、好みの酸度と異なる土だと生育が悪くなってしまいます。酸性土壌を好む植物は石灰を混ぜずに耕し、特に酸性土壌を嫌う微酸性〜中性を好む植物には石灰を多めにまいて耕されます。
酸度 植物
酸性(PH5.0〜5.5) ツツジ、アザレアなど一部の植物
弱酸性(PH5.5〜6.0) プリムラなど多くの植物
微酸性(PH6.0〜6.5) カーネーションなど多くの植物
微酸性〜中性(PH6.5〜7.0) スイートピー、ジャーマンアイリスなど一部の植物

種類と役割

園芸では一般に苦土石灰、有機石灰がよく使われ、水に10%ぐらい混ぜると約PH9〜10ぐらいあるアルカリ性になります。他に消石灰と言う水に10%ぐらい混ぜると約PH13ぐらいある強いのもありますが、2週間ぐらい間隔をあけて植えないと根に障害が出る事があります。有機石灰は貝殻を砕いたもので効きが緩やかで、苦土石灰の方が効きは早く苦土(マグネシウム)という肥料の一種が含まれ、不足すると葉色が黄色くなって光合成ができなくなるのを予防する役割があります。石灰は酸度を中和するだけではなく、殺菌作用や土壌改善の役割もあります。手につくと荒れるのでゴム手袋をして作業した方がよいです。

苦土石灰

有機石灰

耕し方

土が固くなってしまうと排水性と通気性が悪くなってしまうので、耕して土に空気が含まるよう柔らかくします。石灰や堆肥を混ぜる時に行いますが、一緒に混ぜると根に悪い影響のあるガスが発生する事があるので、別々の日に行うのが推薦されています。植え付けや種まきの2週間前に石灰をまいて耕し、1週間期間をあけてから堆肥を混ぜ込みます。使う道具は桑やスコップがよく使われ、表層の土と30cmぐらい下の土を反転させるように耕します。はじめは土が固くて桑が入り難い場合はスコップで行うと楽になります。植えつけ1週間前の堆肥を混ぜる時には固まった土を桑を使って細かく砕きます。耕す方向はスコップの場合は後方に、桑の場合はどちらでもよいですが、自分は耕した土を踏み固めないよう後方に進む事が多いです。植え付け前には必要なら緩効性の化成肥料をまいて混ぜ込み、桑やレーキを使って平になるように土を慣らせます

耕す方向

スコップ


レーキ

石灰の量と酸度計について

苗の植え付けや種をまく2週間前に、必要なら石灰をまいて耕しておきます。標準的にまく量は苦土石灰で1uにつき150g、消石灰で1uにつき100gぐらいで、土質にもよりますが大まかにPH1ぐらい上がる計算です。植物によって微酸性〜中性の酸度を好むものは、1.5倍〜2倍ぐらい多く混ぜて耕すとよいです。土の酸度が適正にも関わらず石灰を入れると、理想よりもアルカリに偏ってしまいます。そこで土壌酸度計というのが売られているので、計って石灰の量を調節すると安心です。写真のは電池は要らず、土に挿すだけで計ることが出来ます。土が乾いた状態や肥料分が多いと正確に計れないので、バケツ一杯の水をかけて30分から1時間して計るとよいです。

もし、土壌酸度計をお求めなら楽天市場 にあります。

堆肥の量

混ぜると水はけがよくなり、肥料分が補えて吸収もよくなります。苗の植え付けや種をまく1週間前になったらまいて固まった土を砕きながら耕しておきます。標準的な量は一年草なら完熟牛糞を1uあたり1kgを目安に、発酵鶏糞は肥料分が強いので牛糞の半分〜3分の1以下を目安にまいて耕すとよいです。多年草は長く植えられるので効果の長い完熟牛糞を1uあたり1kg〜2kgを目安にまくとよいです。痩せ地を好む植物は肥えるとよい花が咲かないので、水はけが悪い場合にバーク堆肥や腐葉土などを混ぜるぐらいでよいです。

期間があけられない場合

石灰と堆肥は1週間ぐらい間隔をあけて別の日にまいて耕すのが理想的ですが、花壇の植え替えの時に期間があけられない事があります。すぐに植える場合は有機石灰、完熟牛糞などを使って耕すとよいです。未熟な堆肥は根を傷めるので、必ず信頼のある完熟堆肥を使うようにします。苦土石灰を使って植えても害になる事は少ないと思いますが、もし余裕があれば1週間ぐらいあけた方がよいと思います。消石灰を使った場合は、必ず2週間ぐらいあけるようにします。

元肥

肥料を好む植物は、植え付け時にマガァンプK(中粒)などの緩効性の化成肥料を土の表面にばら撒いて軽く桑などで混ぜて耕すとよいです。肥料をあまり好まない植物に沢山与えると葉ばかりが茂るので、元肥はせずに生育を見ながら即効性の化成肥料などを追肥すればよいと思います。

農具の購入

もし、桑やレーキなどをインターネットでお探しなら楽天市場 にあります。

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