花と観葉植物(葉っぱの岬)

用土の種類

用土の種類を大きく分けるとベースとなる基本用土と調整する土壌改善剤、その他に鉢底石などに利用される特殊用土、植物にあうようにブレンドされて売られている培養土などがあります。

主な基本用土

ベースの土として利用され基本用土と呼ばれています。赤玉土、鹿沼土、黒土、赤土、荒木田土などがありますが、主に園芸では赤玉土と鹿沼土が使われています。この土を使って植えても保水性が不十分なので、腐葉土などの土壌改善剤と混ぜて土が作られます。

赤玉土

基本用土としてよく利用されていて、肥料分はほとんどありません。赤土が粒になったもので保水性があり、隙間があって通気性と排水性がよいです。大きさは大粒、中粒、小粒、細粒があって、粒が大きいほど隙間が大きくなるので水はけがよくなります。小粒の赤玉土と腐葉土が混ぜられ、鉢花や観葉植物の土としてよく使われています。

鹿沼土

多孔質で軽く保水性と通気性がよいです。肥料分はほとんどなく、PH5ぐらいの酸性なので、そのような土を好むツツジ類などに良く使われています。また根が細く張ると通気性が悪くなってしまう植物や挿し木の土にもよく利用されています。大きさは大粒、中粒、小粒、細粒があります。

主な土壌改善剤

ピートモス

水苔が堆積したもので保水力と保肥力にすぐれ、空気の保持力にも優れています。酸度無調節の土はPH4.5ぐらいの酸性土なので、普通の草花などはPH6.0ぐらいに酸度調節されたピートモスが使用されます。無調節の土でも湿らした用土10リットルにつき約15g〜30gの苦土石灰を混ぜると中和させる事が出来ます。鉢植えの用土として利用さる事が多く、保水性が高く土と混ぜると空気が入って柔らかくなります。また種まきや挿し木の土にもよくい使われていて、種まき資材のピートバンやジフィーセブンはこの土が固められて作られたものです。また土がとても軽いのでハンギングバスケットの用土にもよく利用されます。 乾いた土は水を弾いてしまうので、時間をかけて吸わさないといけないです。

パーライト

真珠岩を高温で焼いた人口の軽い土で保水性、排水性と通気性に優れています。水はけをよくするためや過湿を嫌う植物の土に混ぜられたり、挿し木用の土としてピートモスと混ぜて利用されたりします。また軽いのでハンギングバスケットの土に混ぜて作られる事もあります。粒の大きさは2mm前後の小さなものと5mm前後のやや大きい粒のがあります。PHは7.0ぐらいの中性で、砂質土壌を好む植物にも向いています。

バーミキュライト

原鉱を高温で焼いた人工の軽い土です。保水性、排水性と通気性に優れ保肥力もあります。主に保水性や保肥力を高めるために鉢植えの用土に混ぜたり、軽いのでハンギングバスケットの用土に利用される事もあります。他に挿し木用の土としてピートモスと混ぜて使われたり、乾燥を嫌う球根を保存する土として利用される事もあります。

くん炭

クン炭とはもみがらを蒸し焼きにしたもので軽いです。通気性と保水性があって酸度はPH6.5〜7ぐらいの中性、土と混ぜると根張りが良くなる効果があります。苗を作るポットでは底に5mmぐらい薄く敷くと更に効果が高くなります。黒いので種まきの覆土に利用すると、光を吸収して発芽が促進される効果もあります。

主な堆肥

花壇の土を耕す時には堆肥を混ぜて耕されます。土と混ぜると細かくなった土が団粒化されて排水性、保水性、保肥力がよくなります。団粒化とは堆肥を入れる事で増えた微生物が細かくなった土を団子にしてくれます。土が団子になると保水性が高まり、お互いに隙間ができるので排水性はよくなり、通気性もよいので根張りが良くなります。

腐葉土

広葉樹の落ち葉を腐らせたもので肥料分は少ないです。鉢植えの用土として赤玉土の小粒を6割〜7割、腐葉土を4割〜3割混ぜられてよく利用されています。庭の植え付けの時にも水はけをよくするために混ぜて植えられる事がよくあります。

バーク堆肥

樹皮を発酵させた堆肥です。肥料分は少ないので元肥の効果はほとんどありません。始めは多く混ぜると土が乾きやすいので、種まきする場合は2,3週間前に混ぜ込んで馴染ませてから行った方がよいです。保水性は高いですが、一度乾くと水をはじいて給水し難くなります。多少難点がありますが、分解が遅いので持続性があります。鉢植えの土に1〜2割ぐらい混ぜて利用される事もあります。

完熟牛糞

牛糞とオカクズ、バーク、藁などと混ぜて発酵させた堆肥です。肥料分が少しあって遅効性というすぐに効かず穏やかに効くタイプです。野菜の元肥として利用するには肥料分が少ないので、化成肥料などと併用される事が多いです。草花では肥料を多く必要としないものなら、元肥として利用すれば後は追肥で即効性の化成肥料を与えるだけて育つ種類も多いです。鉢植えの土に元肥として混ぜて利用される事もあり、草花では1割ぐらい混ぜて使われる事が多いです。

発酵鶏糞

鶏の糞を乾燥させて発酵させたやや臭いのある堆肥です。普通は粉状で低価格ですが、ペレットにされた少し値段が高めのもあります。肥料分は種類によって与える餌や作り方でかなり違いがありますが、牛糞と比べると即効性で2〜3倍ぐらい強く、元肥だけでなく追肥としても利用できます。元肥の利用は野菜には十分ですが、草花では多く与えると葉肥えするので控えめにした方がよいです。未発酵のものは植物の根を傷めるので、発酵鶏糞を利用するようにします。発酵鶏糞は霧吹きで水をかけて2週間ぐらいすると、菌が繁殖して白くなるので確かめる事もできます。乾燥鶏糞というのもありますが、火を使って乾燥させただけの未発酵なので、2,3カ月寝かせる必要があります。

特殊用土

水苔

通気性と保水性に優れており、蘭の基本用土としてよく利用されています。PHは低く酸性で保肥力もあります。その他、取り木や挿し木にもよく利用されています。水苔の戻し方は、必要な分をちぎって水の入ったバケツなどに1時間ほどつけ、水分を手で硬く握って使用します。

鉢底石

鉢の底に敷いて水はけをよくするのに利用されています。大粒の軽石がよく使われていますが、大きな粒をしていればボラ土などを利用してもよいです。

バークチップ

用土の乾燥を防ぐマルチングや泥跳ね防止に土の表面に敷かれて利用される事があります。洋蘭専用のバークも売られていて、水苔は保水性が高く水をやり過ぎて根腐れさせてしまう場合に使われる事があります。

専用の培養土

鉢花の土

花や野菜を鉢で育てるための培養土として売られています。鉢の数が少ない場合は赤玉土や腐葉土等を自分で購入して土を作るより、培養土を購入した方が安上がりな場合もあります。肥料を好む植物には元肥入りを選ぶのもよいと思います。

観葉植物の土

鉢の数が少ない場合は、専用の土を利用した方が安上がりになる事があります。根腐れして枯らせる事が多いので、防止になる土が混ぜられている事が多いです。

多肉植物の土

過湿を嫌い排水性のよい土を好みます。特殊な土なので専用の土を購入した方が楽で安上りの場合もあります。

山野草の土

排水性がよく涼しい所を好むので、夏の高温多湿を嫌います。特殊な土なので、自分で作るより専用の土を購入した方が楽で安上りな場合もあります。

種まきの土

細かな種を蒔く土は自分で作るより、購入した方が安上がりで楽な場合もあります。種まき用の土は保水性が高いので、挿し木もできるタイプもあります。

用土の購入

園芸店で販売されています。もし、インターネットでお探しならトーホー で大体揃うと思います。培養土や鉢植えなどの園芸用品をお探しなら ガーデニングどっとコム にいろいろとあります。

▲ページトップに戻る