学名:Dahlia
科・属名:キク科・ダリア属
原産地:メキシコ
分類:球根植物
寒さ:やや弱い
暑さ:やや弱い
草丈:20cm〜100cm(矮性種:20cm〜40cm)
花径:5cm〜30cm
花色:赤、桃色、橙色、白、紫、黄色など
種まき:春蒔き(4月〜5月中旬)
発芽温度(20℃〜25℃)
箱まき
増やし方:分球、挿し芽
場所:日当たりを好む
用途:花壇、鉢植え、切花
花言葉:華麗、優雅、威厳、感謝
スポンサーリンク
ダリアの紹介
ダリアは6月から7月、9月から10月頃に花を咲かせる球根植物です。種類が豊富で10000種類以上の園芸品種があるそうで、球根植物の他に夏越しが難しい一年草タイプ、木化して大きくなる木立ダリア(皇帝ダリア)、矮性種であまり草丈が高くならない種類もあります。花の形はいろいろなタイプがあり、八重咲きで筒状の花を沢山咲かせるポンポン咲きの他、一重咲きのシングル咲き、内側に花びらと異なる色をした副弁のついたコラレット咲き、花びらの尖ったオーキット咲きなどがあります。花色も豊富で単色や色の混じった花色があります。スポンサーリンク
作業カレンダー(暖地基準) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | ||||||||||||||||||||||||
開花時期 | 開花 | 開花 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
場所 | 鉢植え(0度以上) | 日向 | 防寒 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
種まき | 種まき | 仮植え | 植え付け | |||||||||||||||||||||||||||||||||
植え付け | 球根 | ポット苗 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
植え替え | 植え替え | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
分球 | 分球 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
挿し芽 | 挿し芽 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
掘り上げ | 掘り上げ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
肥料 | 元肥 | 追肥 | 追肥 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
鉢の水やり | 鉢土の表面が乾けば与える |
中輪から大輪のダリア
大輪から超巨大輪
花の大きさが24cmぐらいのを大輪、30cm以上になると超巨大輪と呼ばれています。より大きな花を咲かるために、切り戻しや芽かきなどの作業は欠かせません。写真はデコラディブ咲きで大輪に多い種類ですが、他に細い花びらのカクタス咲きもあります。草丈は種類によって異なりますが、高いもので草丈が130cm以上もあります。中輪から中大輪
花の大きさは中輪で17cmぐらい、中大輪では21cmぐらいの大きさです。大輪と比べると小さいですが、それでも花としては立派な大きさです。草丈も種類にもよりますが、大輪とさほど違いはないです。小輪系のダリア
大きな花を咲かせる大輪から中輪ダリアは、花を大きくするために切り戻しや脇芽かきなど手入れが大変ですが、小輪系のダリアはそこまで手入れが必要ないです。花の大きさは5cmから10cmぐらいと小さく一重咲き八重咲きもあります。大まかに下で紹介している2系統がよく売られています。ガーデンダリア
ポットに植えられたものが売られている事があります。葉の色が品種によって銅葉もあってシックな感じです。花は小型ですが草丈は品種によりますが80cmぐらい、さほど低いという事はありません。矮性ダリア
種まきから育てられる小輪で草丈が20cmから40cmと低い矮性もあります。プチガーデンダリアという名前で売られている事もあり、プランターや花壇の縁に植えるのにも向いています。小輪系ダリアの育て方
生育サイクル
メキシコの高地が故郷で冬は平均12度ほと夏は平均22度ぐらいととても温暖な所に生息しています。日本の暖地では3月頃中旬から4月頃に植えられ6月頃から花を咲かせます。夏の高温を嫌うので梅雨頃まではよく花を咲かせますが、梅雨が明けて暑くなると花があまり咲かなくなります。涼しくなる9月下旬頃からまた花を咲かせるようになり、春の花よりも秋の花の方が美しいと言われています。寒さに弱いので秋が深まり気温が下がると葉が枯れて、冬は地面の中の球根だけで越冬します。暖地では簡単な防寒で越冬しますが、寒い地域では球根が掘り上げられて凍らない所で保管されています。球根の構造
サツマイモと同じ塊根性の球根で、種類によって細長いものから丸っこい形をしたものがあります。普通の球根は中心から芽が伸びてきますが、ダリアは球根の端から芽が伸びてきます。植える時はその芽の部分を上にして鉢の中心になるように植えられます。もし芽の部分がなくなると茎が伸びないので、注意して取り扱わないといけないです。秋に球根を掘り上げると茎の周りに並んで増えていて、手で割くように分球できないので、カッターなどを使って切り分けられます。球根や苗の植え付け
球根の植え付け時期は3月中頃から4月頃になります。園芸店へ行くと写真付きで売られているので、気に入ったものを購入すればよいと思います。もう少し後の5月頃になるとガーデンダリアなどのポット苗が売られている事があるので、球根を植える手間を省いて植える事が出来ます。また初秋にも苗が売られている事あるので秋の花を楽しむ事ができます。鉢に植える
鉢の大きさは矮性で5、6号鉢、小輪のガーデンダリアでも8号鉢ぐらいの大きさがあった方がよいです。矮性は草丈が20cmから40cmぐらいなのでプランターに植えたり他の花との寄せ植えにも向いています。植え方は芽の位置が鉢の中央になるように置いて、球根の上に3cmから5cmぐら土が被さるぐらいに植えます。その他は標準的なので水はけがよくなるよう鉢底石を敷いて、市販されている花の培養土や赤玉土(小粒)6割、腐葉土4割ほど混ぜたもの、使い慣れた土があればそれを利用するとよいです。植えたらたっぷりと水やりして日当たりのよい所に置きます。鉢底石を入れます |
3cmから5cmぐらい覆土して植えます |
庭に植える
日光に当たってよく花を咲かせるので、日当たりのよい所に植えられます。植え付ける所に牛糞堆肥と苦土石灰を混ぜ込んで植えるとよいですが、強い酸性土壌は嫌い、強いアルカリも嫌うので石灰は入れ過ぎないように注意します。元肥に緩効性の化成肥料を混ぜてもよいし、混ぜずに植えた後に追肥してもよいです。複数を植える場合はガーデンダリアで30cmぐらい、矮性では20cmぐらいの間隔になります。球根を埋める深さは5cmぐらいで深く植えないようにします。支柱立て
矮性種は草丈が低いので必要ありませんが、その他は草丈が高くなると強風や雨の重みで傾むく事があるので、支柱で支えておくとよいです。一般的な管理
鉢植えの置き場所
日当たりのよい所で花を咲かせます。暑さにあまり強くないので、梅雨明けに開花が鈍ったら午前中の日光が当たる半日陰に置くとよいです。秋にはまたよく日光に当てて花を咲かせます。秋が深まると葉が枯れて球根だけで越冬します。凍るような所では球根がダメになってしまうので、鉢土を乾かした状態で室内の凍らない所で越冬させるとよいです。春の3月中頃になったら新しい土で植え替えるとよいです。肥料
緩効性の化成肥料や骨粉入りの固形油粕などを与えるとよいです。緩効性とは2か月ぐらいかけてゆっくりと肥料分が溶け出るタイプです。元肥を混ぜて植えていない場合は3月中頃に、追肥は5月、秋にもよい花が咲くように9月にも与えます。水やり
鉢植えでは鉢土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。夏はよく乾くので水切れさせないように注意します。花壇でも日照り続きで雨が降らず、乾き過ぎるようなら与えます。花がらつみ
咲き終わった花は見かけが悪く、種を作ろうと養分を多く必要とします。次から次へと花を咲かせるために早めに切り取った方がよいです。摘心
球根を植えてから3、4節ぐらい伸びて先端を摘心すると、脇芽が伸びて花の数を増やす事が出来ます。夏の刈り込み
梅雨が明けた7月の終わりから8月の上旬頃になると、暑さで姿が乱れ花もあまり咲かなくなります。地際から2、3節残して刈り込んでおきます。株元から新芽が伸びてきて秋になるとまた花を咲かせます。刈り込み |
病気や害虫
葉が白くなってうどん粉病になる事があります。定期的にダコニール1000などの殺菌剤を散布して予防するとよいです。また、害虫のアブラムシやハダニが付く事があるので、見つけたら殺虫剤を散布して駆除します。庭での掘り上げ
寒さにやや弱いのですが、暖地の庭では堀上げずに越冬できます。凍らないよう球根の周りに土を厚く盛って防寒しておくと安心です。寒い所では秋の初霜が降りる頃に茎を切って堀上げます。堀上げた球根は洗って日陰で乾かして、ダンボールなどの中にバーミキュライトやピートモスなどと一緒に埋め、室内の暖か過ぎず凍らない場所に保存しておきます。分球
分球して増やす事ができます。球根がいくつか引っ付いている基部に芽があるので、その芽を付けるようにカッターナイフなどで切って分球します。芽をつけないで分球すると、茎が伸びないので注意してください。春の植える前に行うと芽が確認できてやりやすいです。挿し芽
分球して増やすのが一般的ですが、挿し芽をして増やす事ができます。挿し穂は必ず二節分を用意して、一番下にある節の所が土に埋まるように挿します。節の下で根を出さないと芽のある球根が出来ないからです。ポットに一つずつ挿したり、平鉢や箱を使って沢山挿すとよいです。時期は春の5月から6月頃に行え、うまく行くと秋には花を咲かせ球根が出来ます。挿し穂 |
平鉢に挿し芽 |