別名:アンスリューム
科・属名:サトイモ科・アンスリウム属
原産地:熱帯アメリカ
分類:常緑多年草
寒さ:弱い(10度以上)
暑さ:やや嫌う
日照:明るい日陰
耐陰性:あり
花期:周年(温室)
草丈:10cm〜60cm
花径:5cm〜10cm
用途:鉢植え、切り花
花言葉:煩悩、恋にもだえる心、可愛い
通販:楽天市場にあり
スポンサーリンク
スポンサーリンク
作業カレンダー(暖地基準) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | ||||||||||||||||||||||||
開花時期 | 温室 | 開花 | 温室 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
場所 | レースカーテン越し | 明るい日陰 | レースカーテン越し | |||||||||||||||||||||||||||||||||
植え替え | 植え替え | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
株分け | 株分け | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
肥料 | 肥料 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
水やり | 控えめ | 乾いたら | 乾いてきたら | 控えめ |
仏炎苞と花
サトイモ科の植物は仏炎苞があるのが特徴で、アンスリウムは光沢があり特に美しいです。これは葉の一部で真ん中のとがった花序に小さな花が沢山咲いています。花序は先端の方には雄花が、下の方に雌花が咲いています。仏炎苞と呼ばれるのは苞が大きく仏像と後にある炎がイメージされて呼ばれるようになったようです。色は赤の他に白やピンクをよく見かけますが、他にも紫、橙、黄、茶、緑や色の混じったものもあります。仏炎苞と花 |
橙色と黒 |
いろいろな種類
熱帯アメリカに600種類以上があると言われ、色々な仏炎苞や葉の形をしたものがあります。美しい仏炎苞でお馴染みのアンドレアナムやその園芸品種、葉にとても魅力のある観葉植物もあります。アンスリウム・アンドレアナム
最もポピュラーな種類で、鉢花だけではなく切り花にも人気があります。原産地はコロンビア、学名はA.andraeanum、ベニウチワ(紅団扇)という別名もあります。仏炎苞の大きさは大体10cmぐらいで、葉が大きくなるほど大きくなります。寒さと夏の暑さを嫌うのでやや育て難いですが、夏を涼しくする設備や温室のある植物園では1年中花を咲かせています。アンスリウム・アンドレアナムの白花 |
ヒメアンスリウムなどの矮性種
アンドレアナムの園芸品種で、矮性の小型も出回っています。葉の長さは10cmぐらい、仏炎苞の大きさは半分の5cmぐらいと小さく育てやすいのが特徴です。ハイドロカルチャーにして売られている事もあります。ヒメアンスリウム |
葉だけを楽しむ観葉植物
仏炎苞は美しくないので葉を楽しむ観葉植物もあります。半つる性のポリスキスツム(A polyschistum)は、葉がモミジのようなので、別名にモミジバウチワとも呼ばれています。節から気根が伸びて、ヘゴ仕立てにされる事があります。他に葉脈の美しいクリスタリナム(A.crystallinum)、葉が長くてとても大きくなるベイチー(A.veitchii)、また白から薄紫色の美しい実が成るスカンデンス(A.scandens)など変わったものもあります。アンスリウム・ポリスキスツム |
アンスリウムの育て方
生育する温度について
弱い光が当たり、温度は25度前後でよく生育します。冬は10度以下の低温では葉が傷み、夏は30度を超える高温では生育が悪くなります。冬はできるだけ暖かい所に、夏はできるだけ霧吹きで葉水をして葉の温度を下げてあげる事が大切です。空中湿度を好むので葉水を
土がいつも湿った状態は好みませんが、空中湿度が80%ぐらいある所を好みます。年間を通じて霧吹きで葉水をして、湿度を与える事も大切です。冬は気温が低いので温水を利用して、暖房の効いている時間帯に吹きかけます。5月から10月中頃の管理
よく生育する時期です。強い日差しの当たらない、窓のある明るい部屋や戸外の涼しい日陰に置きます。冷房の効いた部屋では、乾燥した風が直接当たると葉が傷むので、直接当たる所は避けるようにします。水やりは与え過ぎると根腐れする事があるので、鉢土の表面が乾いたら与えます。しかし、真夏はよく乾くので、表面が乾いてきたら与えます。暑さを嫌うので葉水で葉の温度を下げるようの心がけるとよいです。肥料は花用の化成肥料を置き肥して、生育が悪いようなら薄めの液体肥料を追肥します。濃い肥料は根を痛める事があるので注意してください。枯れて見苦しくなった花は早めに切り取ります。植え替え
根が詰まると葉の生育が悪くなって花も減るので、2年に1度を目安に植え替えます。時期は6月から7月中旬の梅雨時期が最適です。子株が増えている場合は株分けを兼ねて植え替えます。用土は通気性がよい土を好むので、ピートモス5、バーミキュライト3、パーライト2など、用土にパーライトを混ぜて使用すると調子が良いです。他に着生植物なので洋ランと同じように水蘚などを使用してもよいです。写真は通気性の悪い土に植えた時に、根腐れしてしまったもので、よい土に植えたら無事に回復しました。2006/7月上旬 |
根腐れ |
2007/3月下旬 |
植え替え後約8ヶ月 |
株分け
株が増えて根が一杯に回ると花つきも悪くなるので、増えすぎた場合は植え替えの時に株分けを行います。古い土をできるだけ取り除いて、絡み合った根を丁寧に分けて植えつけます。また根が出た側枝を元から切り取って、根の所が土に埋まるようにそのまま植えても増やせます。増えた子株 |
切り戻し
茎が伸びすぎて姿が乱れたら、木根の部分から下を切り戻して土に植えるとよいです。親株からも新しい葉が伸びてきます。用土は植え替えのと同じです。時期は6月から7月中旬の梅雨時期が最適ですが、早く行った方が親株から新芽が発生するのが早いです。茎から伸びる気根 |