花と観葉植物(葉っぱの岬)

トキワシノブ

学名:Humata tyermannii
科・属名:シノブ科・キクシノブ属
原産地:中国南部
分類:常緑多年草
寒さ:強い〜やや弱い(−5度以上)
暑さ:強い
日照:半日蔭
耐陰性:あり
用途:鉢植え
花言葉:清涼(シノブ)
通販:楽天市場にあり

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トキワシノブ

トキワシノブ

トキワシノブを使った吊りしのぶ

トキワシノブを使った吊りしのぶ

トキワシノブの根茎

根茎

トキワシノブは白い毛で覆われたユニークな根茎をしています。和風の観葉植物として鉢植えや盆栽、吊りしのぶと同じように仕立てられ楽しまれています。湿り気のある半日蔭を好み、岩や古木に根茎が着生して自生しています。この仲間は常緑と落葉の2つの種類が知られいます。1つはこちらで紹介している常緑のトキワシノブ(H.tyermannii)、もう1つは秋に紅葉して冬に落葉するシノブ(Davallia mariesii)です。シノブは日本に分布しているので、昔から吊りしのぶにして軒下などに下げて楽しまれています。常緑か落葉の違いはありますが、見た目は同じでトキワシノブも同じように仕立てる事ができます。伸びた根茎を切ってミズゴケに植えるだけで根付き、強い寒さと水切れに注意すれば枯れる事もないです。

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作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
鑑賞時期 鑑賞時期
場所 軒下(半日蔭) 半日蔭 明るい日陰 半日蔭 軒下(半日蔭)
仕立て直し 仕立て直し
肥料 肥料
鉢の水やり 乾いたら与える 乾いてきたら与える 乾いたら与える

トキワシノブの育て方

置き場所

木漏れ日が当たるぐらいの半日蔭を好みます。耐陰性が強いので室内の明るい所に飾って楽しむのに向いています。寒さはさほど強くありませんが、凍らないぐらいなら問題ありません。暖地では霜の当たらない軒下でも容易に越冬します。

水やり

湿り気のある所を好み、岩や古木に着生しているので土の乾燥には強いです。水やりは植えつけ材料が乾いたら与え、霧吹きで葉水を与えながら育てます。冬は生育が止まって休眠気味になるので控えめでよいです。苔玉など吊るせるタイプは乾きやすいので、乾かしすぎないよう、シャワーをかけたり、バケツに入る大きさなら漬けて水やりするとよいです。
トキワシノブの苔玉
苔玉

その他、肥料など

肥料はあまり必要としないので、春から秋の間は1ヵ月に1回ぐらい液体肥料を与えるらいでよいです。枯れた葉は見苦しいので、元から切り取ります。病気や害虫の発生は今まで見た事がないです。

仕立て直し

植え替えは行わずに根茎を切り分け、鉢に沢山植えて新しく仕立て直すとよいです。時期は春の3月から4月頃、用土はミズゴケを利用するとよいです。他にヘゴ仕立てや、吊りしのぶと同じように仕立ててもよいです。
トキワシノブの根茎
根茎

ヘゴ仕立て

ヘゴ支柱を好みの長さに切ります。鉢植えに根茎の元が3cmぐらい埋まるよう、ヒモや細いエナメル線を使ってヘゴに巻きつけます。鉢の中央に立て、湿らせて絞ったミズゴケを詰めます。ヘゴに根茎が着いたらエナメル線は取り外します。ヘゴ支柱の代わりに、湿らせて絞ったミズゴケを棒などに巻いて利用してもよいです。
ヘゴ仕立ての材料(トキワシノブ)
材料

エナメル線で根茎を固定
トキワシノブのヘゴ仕立て
ミズゴケを入れて完成

吊りしのぶについて

昔は夏の暑さを和らげるために、吊りしのぶを軒下にぶら下げて楽しまれていたそうです。江戸時代から続く伝統的なもので、日本に分布するシノブが使われこの名前になっています。トキワシノブも常緑という違いがありますが、姿は同じなので代用する事ができます。作り方は同じで、竹に苔を巻いて形作られたり、苔玉などにして楽しめます。

トキワシノブを使った吊りしのぶ

いろいろな作り方がありますが、ここでは簡単な方法を紹介しています。材料はヘゴ支柱、ミズゴケ、細いエナメル線、ぶら下げるために必要なヒモと吊り金具です。はじめにヘゴ支柱や木材を好きな長さに切ります。紐で吊るための吊り金具、反対側にも風鈴を下げるための吊り金具をつけておくとよいです。周りに湿らせて絞ったミズゴケを巻いて、細いエナメル線などでぐるぐる巻きにします。根茎をミズゴケに這わせるようにして、エナメル線で巻きつけて固定します。吊り金具を付けて紐で吊るせるようにします。根茎を巻いたエナメル線は着いたら外すとよいです。
材料(トキワシノブを使った吊りしのぶ)
材料

ヘゴに水苔で覆った

エナメル線で根茎を固定

吊り金具
トキワシノブを使った吊りしのぶ
完成

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