トップ洋蘭バンダの育て方

バンダ

■学名:Vanda
■科・属名:ラン科・バンダ属
■原産地:インド、ネパール、ビルマ、タイ、フィリピン、インドネシア
■分類:多年草・非耐寒性・着生蘭
■開花期:不定期咲き
■草丈:30cm〜80cm
■花径:4cm〜8cm
■花色:紫、桃色、黄色
■用途:鉢植え、切花
■花言葉:身軽

バンダの紹介

東南アジアなどの標高500mから1000mの高い場所に生息しています。樹木の5mから10mぐらいの高く風通しのよい場所に着生して育っています。水は霧が多い地域なので、その水分を長い気根から吸って生育しています。普通の洋蘭のように水を蓄えるバルブは持っていませんが、気根に多少の水分を蓄える事ができるそうです。名前はサンスクリット語の「バンダカ」からきていて、意味は「まとわりつく」。木にまとわりついて生きている事からそう呼ばれるようになったようです。バンダの根は空気中にさらされた着生蘭ですが、根はとても空気を好む性質で、ミズゴケや軽石などの用土に植えると根腐れしやすいので、用土は使わずに鉢やバスケットなどの中に根をそのまま入れて育てられるのが一般的です。
作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花時期 不定期咲き
場所 室内の日向(15℃以上) 室内のレース越し 遮光50%(風通しのよい所) 室内 室内の日向
バスケットの植え替え バスケットのみ
バスケットの株分け バスケットのみ
肥料 肥料
バスケットの水やり 1日1回 1日2、3回 1日1回


バンダの育て方

置き場

最低温度が18度以上ある時期は50%遮光下の風通しのよい戸外、最低温度18度以下になったら室内の日当たりと風通しのよい窓辺などで育てます。冬は最低温度15度以上で管理します。10度以下の温度にさらされると痛んでしまい、回復するまでに2年ぐらいかかってしまいます。冬は通常、温室で育てますが、頂き物で温室がない場合は、暖房の効いた出来るだけ暖かく明るい部屋で管理します。また、暖房の熱風には直接当たらないように注意します。

水やり

戸外に置いている6月から9月頃はじょうろで株の上から水をたっぷりと与えます。夏はよく乾くので1日2、3回、それ以外は1日に1回を目安に与えます。室内に置く10月から5月頃では霧吹きを使って与えます。室内の最低温度が15度以上なら1日1回、10度ぐらいでは1日おきに霧吹きで株全体に水を与えます。冬に暖房が利いた20℃以上ある時間帯は、空気がよく乾燥するので一日2、3回、霧吹きで過湿してあげます。

肥料

最低温度が15度以上ある時期は3日に1回、洋ラン用の液体肥料を霧吹きで水やり代わりに与えます。

植え替え

鉢やバスケットに隙間がなくなって根が一杯に回ったら、一回り大きな鉢やバスケットに植え替えをします。最低温度が20度以上あればいつでも行えます。右の写真はプラ鉢を利用しているものです。根が空気をとても好み用土を使うと根腐れしやすいので、水苔や軽石などの用土に植えずに育てられる事が多いです。 バンダの根

株分け

まれですが子株が出来る事があります。子株の根が植え付けられるぐらい出たら、親株から切り離してバスケットに植えます。最低温度20度以上あればいつでも行えます。バンダの花が咲くにはかなりの年月が必要で、子株が開花するまで5年以上かかってしまいます。

温室

冬は温室内で育てるのが一般的のようで、生育するには最低温度20度は必要だそうです。15度では休眠して生育しないそうです。温室については温室栽培のページを参考にしてください。