花と観葉植物(葉っぱの岬)

グラジオラス

別名:トウショウブ(唐菖蒲)
学名:Gladiolus
科・属名:アヤメ科・グラジオラス属
原産地:南アフリカ、地中海沿岸原産
分類:半耐寒性球根植物
開花時期:夏咲系(6月〜10月、自然では6月〜7月頃)
春咲き系(4月下旬〜5月頃)
草丈:約30cm〜120cm
花径:約5cm〜12cm
花色:白、桃色、赤、黄色、紫など
場所:日当たりを好む
用途:花壇、鉢植え、切り花
花言葉:情熱的な恋、用心、密会

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グラジオラス(ピンク)

6月下旬、自宅の庭

グラジオラス(赤)

7月中旬、自宅の庭

グラジオラスの全体(白)

6月中旬、植物園

春咲き系グラジオラス(カルネウス)

春咲き系グラジオラス(カルネウス)
5月上旬、自宅の鉢植え

グラジオラスは長い花茎の先に複数の花をつける昔から人気のある球根植物です。南アフリカが原産のものが多いので、寒さにはさほど強くありません。大別すると夏咲き系と春咲き系がありますが、一般にグラジオラスと呼ばれているのは春植え球根の夏咲き系です。花の大きさは品種によって10cmを超えるものもあり、花茎も高く切り花としても人気があります。春咲き系は早咲き系とも呼ばれ、比較的寒さに強い秋植え球根で4月から5月頃に花を咲かせます。写真のカルネウスという品種は高さが30cmぐらいとコンパクトで、4号鉢で丁度良いほどの大きさです。

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グラジオラスの育て方

夏咲き系

春に球根を植え付けると夏に花を咲かせます。単にグラジオラスというとこの夏咲き系さすのが一般的です。1m以上になる高い花茎を伸ばし大きな花が下から上へ向かって次々と咲いてゆきます。単体で植えると少し寂しい感じですが、群生すると見ごたえがあります。秋が深まると地上部の葉が枯れ、寒さにはあまり強くないので掘り上げて冬は室内で越冬させた方がよいです。
作業カレンダー(夏咲き系)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花時期 開花
場所 日向
植え付け 植え付け
植え替え 植え替え
掘り上げ
肥料 肥料
鉢の水やり 鉢土の表面が乾けば与える

植え付け

時期は3月から6月頃まで行えます。植え付けてから2、3ヶ月ぐらいの開花なので、夏咲き系は開花時期を調節する事ができます。植えっぱなしでは6月から7月頃に自然と花が咲くので、3月から4月頃が植え付けに適した時期だと思われます。鉢植えの用土は赤玉土6、腐葉土3、パーライトか川砂1ぐらいで球根1個分ぐらいの深さに植えます。花壇では連作を嫌うので翌年植えていた所は避け、苦土石灰、腐葉土、牛糞などを混ぜ込んで、倒れないよう球根3個分ぐらいとやや深めにに植えるとよいです。間隔は鉢植えでは球根1個分ぐらい、花壇では球根3個分ぐらいあけます。
4月上旬
夏咲き系グラジオラスの球根
5月上旬
夏咲き系グラジオラスの発芽
7月上旬
夏咲き系グラジオラスの開花

肥料

花壇では元肥に牛糞などを、芽が出てから花が咲く前まで追肥として即効性の化成肥料などを与えます。鉢植えでは緩効性の化成肥料を芽が出てから秋まで置き肥して、生育が悪いようなら液体肥料を追肥するとよいです。その他は肥料の使い方を参考にしてください。

掘り上げ

寒さにはあまり強くないので、秋になって葉が枯れてきたら掘り上げます。日陰で乾燥させ、段ボール箱などに入れて室内に保存します。暖地では数年ぐらい植えっぱなしでも花が咲く事がありますが、同じ場所を嫌う連作障害が起きやすいので、庭でも毎年掘り上げるか2、3年に1回ぐらい別の場所に植え直した方がよいです。
グラジオラスの掘り上げ

増やし方

球根を堀上げた際に小さな球根(木子)があるので、それを4月頃に植えつけ、芽が出たら肥料を与えて球根を太らせます。
球根と木子

春咲き系(小型種の鉢植え)

早咲き系とも呼ばれ、夏咲き系を全体的に小さくしたような姿で、花茎の高さも50cm前後と低いものが多いです。比較的寒さには強く庭植えだけではなく鉢植えにも向いています。名前通りに4月下旬頃から5月中頃に花を咲かせ、植え付け時期は夏咲き系とは逆の秋植え球根になります。寒さにはさほど強くないのですが、氷点下に当たっても葉先が枯れる事はあっても球根自体が枯れる事はないです
作業カレンダー(春咲き系)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花時期 開花
場所 日向(霜よけ) 日向 日向 日向(霜よけ)
植え付け 植え付け
植え替え 植え替え
肥料 肥料 肥料
鉢の水やり 表面が乾けば与える 表面が乾けば与える

植え付け

時期は10月から11月中頃に植え付ける事が出来ます。小型の品種で草丈が35cmぐらいのは4号鉢に5〜6球ぐらいを目安に、草丈がもっと高くなるものは5号鉢に植え付けるとよいです。用土は赤玉土6、腐葉土3、パーライト1などに、球根1個分ぐらいの深さに植え付けます。
10月上旬
春咲き系グラジオラスの球根
春咲き系グラジオラスの植え付け
5月上旬
春咲き系グラジオラスの開花

肥料

植え付け後に葉が出てからと春に緩効性の化成肥料を置き肥しておくとよいです。花が咲き終わってきたら液体肥料を与えて球根を太らせます。

冬の置き場所

霜で葉が痛む事があるので、日当たりが良く霜の当たらない軒下に置いておくとよいです。凍りそうな日は室内へ入れておくと、葉の痛みを少なくする事が出来ます。写真は軒下へ置きっぱなしのもので葉先が痛んでいます。この年は氷点下3度ぐらいになる日が何日かありました。
葉先が痛んだ春咲き系グラジオラス

夏に葉が枯れたら

球根を掘り上げて保存してもよいし、鉢のまま土を乾燥させて雨の当たらない所に置いておくとよいです。秋になったら新しい土で植え直します。

水やり

鉢植えでは鉢土の表面が乾けば与えます。花壇では通常は必要ありませんが、あまり雨が降らないようなら与えるぐらいでよいです。やや過湿に弱いので、水の与え過ぎには注意してください。葉が枯れて休眠してきたら水やりを止めます。

支柱立て

背が高くなって倒れやすいようなら支柱で支えておくとよいです。

花がら切り

咲き終わったら花穂のすぐ下で切って、種が出来ないようにします。種を作ると養分を必要とするので、球根を太らせるのを妨げます。花茎は葉の代わりになって光合成をするので、残しておくと球根を太らせるのに役立ちます。

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