学名:Passiflora
科・属名:トケイソウ科・トケイソウ属
原産地:熱帯アメリカ、東南アジア、オーストラリア
分類:常緑〜落葉蔓性低木
寒さ:強い〜弱い(種類による)
暑さ:強い(高山原産はやや嫌う)
花径:約 1cm〜20cm(種類による)
花色:青、紫、白、赤、黄色など
場所:日向
増やし方:挿し木、種まき
用途:鉢植え、花壇(耐寒性タイプ)
花言葉:聖なる愛
通販店:楽天市場にあり
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作業カレンダー(暖地基準) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | ||||||||||||||||||||||||
開花時期 | 開花 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
実期 | 実 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
場所 | 寒さに弱い種類は室内 | 日向(高山性は夏に半日蔭) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
種まき | 種まき | 種まき | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
植え付け | 植え付け | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
植え替え | 植え替え | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
挿し木 | 挿し木 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
肥料 | 肥料 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
鉢の水やり | 控えめ | 鉢土の表面が乾けば与える | 控えめ |
パッションフルーツについて
花の観賞だけではなく、実が果物として食べられる種類です。学名は(P.edulis)、ブラジル南部が原産で、名前の由来はスペインのキリスト教宣教師がブラジルでこの花を見て、十字架にかけられたキリストの受難(パッション)を連想して名前がつけられたそうです。和名でクダモノトケイソウと呼ばれ、実が紫色のムラサキクダモノトケイソウ、実が黄色のキイロクダモノトケイソウ、それらの交雑種があります。主に出回っているのは交雑種で、実が赤から紫色をしたルビースターやサマークイーンなどがあります。トケイソウの育て方
種類による環境の違い
寒さに強いタイプ
カエルレア(P.caerulea)やチャボトケイソウ(P.incarnata)は氷点下10度ぐらいに耐え、インセンス(P.incense)は氷点下8度ぐらいまで耐えます。庭植えにする事が可能で、冬は寒さで葉が落ちる半落葉から落葉樹になります。フェンスに蔓を這わせたり、夏の日よけとして緑のカーテンにされる事もあります。カエルレア |
花と葉 |
実 |
寒さに弱いタイプ
赤い花で単葉のアラタ(P.alata)など5度以上が必要な種類は、アンドン仕立てなどの鉢植えにして、冬を室内で越冬させます。果物として食べられるパッションフルーツは木が大きく育つと氷点下2度ぐらい耐えますが、霜には弱いので降りる地域では鉢植えで越冬させるのが無難です。アラタ |
花 |
葉 |
苗の植え付け
春から初夏頃に苗が売られている事があります。寒さに強いタイプの庭植え
蔓性なのでフェンス際に植えたり、支柱を立てる必要があります。日当たりの良い所に完熟牛糞などの堆肥、緩効性の化成肥料、水はけが悪いようなら腐葉土などを混ぜ込んで植えるとよいです。鉢植え
自分で作る場合は鹿沼土(小粒)7、腐葉土3などに植え付けるとよいです。蔓性なのでアンドン仕立てにしたり支柱を立てて誘引します。アンドン仕立て |
庭植えの管理
肥料
4月頃、6月頃、9月頃に、緩効性の化成肥料や骨粉入りの固形油粕などをばらまいておくとよいです。水やり
植え付けてから根付くまで、あまり乾かし過ぎないように水やりします。根付けば通常は必要ありませんが、根が浅いので生育期に雨が降らず乾き過ぎるようなら与えます。鉢植えの管理
置き場所
年間を通じて日当たりのよい所に置きます。高山性の種類は夏は半日蔭に、寒さに弱いタイプは秋が深まってきたら室内の日当たりの良い所に置きます。水やり
生育期の春から秋まで、鉢土の表面が白く乾いたら与えます。冬はあまり生育しないので控えめでよいです。肥料
生育期の4月から10月頃まで緩効性の化成肥料を置き肥したり、定期的に液体肥料を与えるとよいです。冬は生育せず不要なので与えないようにします。春の植え替え
根詰まりするとよい花が咲かなくなるので、2年に1回を目安に、鉢底から根が出て根詰まり気味なら毎年でも植え替えます。根鉢の回りを3分の1ぐらい壊して一回りから二回り大きな鉢に植え替えます。一緒に枯れた蔓や伸び過ぎた蔓があれば切り取っておきます。時期は春の4月頃に行うのがよいと思います。用土は植え付けの項目と同じです。植え替え前 |
根鉢の回りを軽く壊して植え替え |
植え替え後 |
パッションフルーツの管理
日当たりの良い所で花を咲かせ実が成ります。実の成る時期に水切れすると酸味が強くなるので、土をあまり乾かし過ぎないようにします。人工授粉
自然ではマルハナバチなど大きな昆虫が受粉しますが、必ず来るとは限らないので、人工授粉するとよいです。花の一番上に3つの雌しべ、その下に黄色い花粉の着いた5つの雄しべがあります。ピンセットで雄しべを摘んで上にある3つの雌しべに擦り着けたり、筆などを使って花粉を着けてもよいです。収穫
熟すと自然に落下します。高い所から落ちると実が傷むので、一つずつネットで保護しておくと安心です。収穫後は少しシワがよるぐらい追熟すると、酸味が少なくなります。冬越し
霜のない地域では路地植えできますが、そうでない地域では鉢植えで育て、冬は室内の日当たりの良い5度以上ある所で越冬させるのが無難です。この時期の肥料は不要で、水やりも控えめでよいです。誘引、整枝
巻きひげが巻きついて登ってゆきます。蔓同士が絡み合ったり、上ばかり伸びて下が透いてしまう事があるので、誘引してあげるとよいです。伸び過ぎてしまった蔓は適度な長さに切り取るとよいです。殺虫剤の散布
アブラムシなどの害虫が発生する事があります。見つけたら対応した殺虫剤で駆除します。増やし方
挿し木
蔓の先端の天頂や脇芽の少しある2、3節分の挿し穂を用意します。巻きひげ、蕾、一番下の葉を取り除き、残した葉の面積を半分ぐらに切ると挿し穂が弱り難くなります。用土は挿し木用の培養土や自分で作る場合は赤玉土(小粒)7、ピートモス3などを利用して、平鉢や箱などを使って沢山挿しておくとよいです。時期は気温が高い5月下旬から9月上旬頃に行う事ができます。明るい所で土を乾かさないよう水やりすると、1週間から2週間ぐらいで発根するので、ポットに仮植えして苗を作ります。種まき
挿し木の方が早く苗ができますが、種まきもできます。実が成る8月から9月頃に採って蒔いたり、保存しておいて翌年の5月頃に蒔いてもよいです。方法は箱まきやポットまきするとよいです。発芽までに時間がかかるので、乾かさないように水やりします。箱まきでは本葉が2、3枚になったらポットに仮植えして苗を作ります。小さい苗はあまり耐寒性に強くないので、冬は室内の日当たりが良い所で越冬させるとよいです。種まき50日ほど |