花と観葉植物(葉っぱの岬)

観葉植物の植え替え

植え替えについて

通常の観葉植物は2,3年に一度植え替えなくてはいけません。根詰まりした株は鉢の底から根が沢山出てきています。これは根が鉢一杯に回り、底から根が出てきたためです。鉢の中の空気が少なくなり、酷くなると根が呼吸できずに枯れてしまいます。また、長い間植え替えをしていない株は、土の微生物や栄養分が減っていますので、生育が著しく悪くなります。2、3年に一度は新しい用土と入れかえる必要があります。お店や通販で購入した鉢植えは水はけを良くするためや鉢植えを軽くするために発砲スチロールが多く入っている事があります。これは鉢の大きさの割りに土が少ないと言う事なので、思ったより根詰まりが早くなる事があります。特に10号鉢以上の大きな観葉植物は鉢の半分ぐらい発砲スチロールが入っている事があります。植え替える時はまた同じように底に発泡スチロールを使用すると鉢を軽く出来ます。マメ科の植物など、根鉢を壊されるのを嫌う観葉植物があるので、このような観葉植物は根鉢を壊さずに一回り大きな鉢に植え替えます。

時期

観葉植物の植え替えは、最低気温が15度以上の5月から9月まで行えます。一番最適な時期は、春の植え替え時期の5月から6月頃が最適になります。真夏でも植え替えはできますが、暑さが苦手な観葉植物や、夏はあまり根が活動していない観葉植物もありますので、こういった観葉植物は少し涼しくなる、9月中頃まで待ってから行ないます。秋の植え替えは、残りの成長期間が1、2ヶ月と短いので、やも得ない理由で行う意外は、できるだけ避けた方が無難です。種類によっては秋の植え替えをする時は、根の生育が遅く、根鉢を崩してはいけない観葉植物もあるので注意してください。冬までによく根の張っていない観葉植物は、冬の耐寒力に弱いです。秋に植え替えた場合、その観葉植物が好む最適な場所に置き、できるだけ根を張らせるようにし、生育が衰える涼しさになったら戸外にあるものは早めに暖かく明るい室内に入れ、さらに根を張らせるようにします。

用土

基本的な用土

用土は水はけがよく、保水性に優れたものを使うのが理想的です。一般に売られている観葉植物に対応した培養土や観葉植物専用の土を利用すれば問題はありません。自分で作る場合は赤玉土(小粒)6、腐葉土4で大体の観葉植物は大丈夫です。

水切れに弱い観葉植物

水切れに弱い保水性の優れた用土を好む種類は、赤玉土(小粒)5、ピートモス(PH調節済み)4、バーミキュライト1ぐらいの用土を使用するとよいです。

排水性のよい土を好む観葉植物

排水性のよい用土を好む種類は、赤玉土(小粒)6、腐葉土3、バーライト1ぐらいの用土を使用するとよいです。

サボテン、多肉植物の用土

サボテンなどの多肉植物は多湿を嫌うので、専用の用土を使用するのが一番安全です。自分で作る場合は、赤玉土(小粒)5、腐葉土1、パーライト4ぐらいでよいです。

吊り鉢の用土

吊り鉢に利用する用土はピートモス(PH調節済み)6、パーライト2、バーミキュライト2ぐらいにして軽くすればよいと思いますが、土の多湿を嫌うものはパーライトを多く入れて調節します。ピートモスが主体で保水性がよいので、冬の休眠中に水を与えすぎると根腐れしやすくなるので注意してください。また、熱帯の観葉植物は、冬の寒さで根が休眠しており、長く土が湿っているのを嫌います。ピートモスは保水性が高く、水を与え過ぎると長く湿った状態が続き、酷い場合は根腐れしてしまいます。保水性の優れた用土を好む観葉植物を除いては、出来るだけピートモスの多様は避けた方が安全です。自分はそういった理由で赤玉土(小粒)と腐葉土を中心に使っています。用土の種類について知りたい方は用土の種類を参考にしてください。

購入後の観葉植物の植え替え

購入後、10号鉢ぐらいだから土が沢山入っていると思い、2年は植え替えをしなくても大丈夫だと思っていたのが、2年目の冬に調子が悪くなってしまった事があります。冬を越して春に鉢から根鉢を抜いてみると、鉢の半分ぐらい発泡スチロールで埋まっていて、完全に根詰まりしていました。水はけをよくするためというか、鉢を軽くするためにしているのだと思いました。他にも鉢の側面に発泡スチロールが入っていたものも過去にありました。購入後の鉢は中がどうなっているのか分からないので、翌年には植え替えた方がよいと思います。

My用土

自分が利用する土は主に腐葉土、赤玉土(小粒)、ピートモス(PH調節済み)、バーミキュライト、パーライトを使用しています。大体の観葉植物の土の割合は赤玉土(小粒)6、腐葉土4を基本に使用していますが、購入したばかりの観葉植物などよく育って欲しいと思う観葉植物には、バーミキュライトとピートモスを2割ずつほど足して混ぜ、元肥にマグァンプK(中粒)を混ぜ込んでいます。ピートモスは保水性が高く、夏の水切れ防止の意味合いで、バーミキュライトはピートモだけでは水はけがとても悪くなるので、排水性が高く保水性の高いバーミキュライトをピートモスより少し多めに入れています。元肥のマグァンプK(中粒)は入れると肥料切れの心配がなくなるので、これはよく使っています。ピートモスは保水性が高いので、冬の休眠期にあまり水を必要としない熱帯観葉植物は用土が乾きにくくなるので、水遣りが多いと根腐れのリスクが多くなってしまうので、冬の水やりには注意が必要です。特にセダム、シャコバサボテン、月下美人などの多肉植物は多湿を嫌うので、ピートモスやバーミキュライトは一切使用せず、赤玉土(小粒)6、腐葉土4を基本に水はけがよくなるパーライトを多めに足して使っています。逆にアジアンタムやプミラなど、水切れに弱く水を好む観葉植物にはピートモスやバーミキュライトを多めに使っています。うちは鉢植えがとても多いので、自分で用土を作って節約していますが、少しの鉢なら観葉植物専用の土を買って使えば簡単でよいと思います。しかし、独特な用土を好む種類もあって、多肉植物類、花の蘭、セントポーリアなどは専用の培養土が売られているので、これを使った方が育てやすいと思います。

赤玉土、腐葉土、ピートモス、
バーミキュライト、パーライト

観葉植物の土

元肥

用土の中にマグァンプK(中粒)などの緩効性の元肥を混ぜて植え替えると、肥料切れの心配がなくなるので楽になります。マグァンプK(中粒)は一度混ぜ込んでおくと1年ほどの効果があるので、よく育って欲しい観葉植物には必ずと言っていいほど利用しています。その他は観葉植物の肥料のページを参考にしてください。

ピートモスについて

ピートモスは元々は強い酸性なので、普通の植物にはよくありません。そこで酸度を中和した「PH調節済み」のピートモスを使用するのですが、調節済みのピートモスが手に入らない場合は、アルカリ性の苦土石灰で中和して使います。石灰の量はピートモス1リットル辺りに1.5gほどの少量を混ぜればよいです。

植え替え後の用土の再利用

植え替え後の用土は痩せているので、そのまま利用することはできません。自分は土壌改善に牛糞と苦土石灰を混ぜ込んでからしばらく寝かせ、あまり用土にうるさくない観葉植物や花の用土(腐葉土6と赤玉土(小粒)4)などに足して再利用したり、畑の土が減った所にばら撒いたりして使っています。

植え替え方

株を大きくしたくない場合で、同じ大きさの鉢に植え替える場合は、古い土を全体的に3分の1ぐらい取り除いて、長すぎる根と痛んだ根を取り除いて植え替えます。株の大きさも鉢とバランスがよいぐらいに、植物の種類によって剪定したり株分けしたりします。株を大きくしたい場合や根鉢を壊されるのを嫌う観葉植物は、周りの土を薄く剥ぎ取り、痛んだ根は取り除き、一回り大きな鉢へ植え替えます。

コンシンネを一回り大きな鉢へ植え替えた時の写真です。今までは鉢が7号で丁度良いよいうに、必要なら切り戻しをして、根鉢を3分の1ほど壊して植え替えをしていたのですが、今回は一回り大きな8号に植え替えて切り戻しを行なわない事にしました。通常一回り大きな鉢に植え替える時は、周りの土を軽く取り除いて行なうのが基本ですが、自分はコンシンネの春の植え替えはいつも古い土はできるだけ取り除いてから行なっています。根を痛めずに土が取れやすく、古い土は養分に貧しいという理由からです。一応、この方法で失敗した事はありませんが、基本どおりに根鉢の3分の1ぐらい軽く壊して行なった方が安全だと思います。特に秋に植え替える場合は根鉢はできるだけ壊さないように注意してください。

植え替え前

植え替え直後
2005年4月中旬頃に植え替えを行ないました。この観葉植物の理想的な植え替え時期は5月上旬〜6月中旬頃で、ちょっと早めですので、植え替え後はしばらく室内で管理しました。
1.鉢から抜いて、古い土や腐れた根を取り除きます。先ほども書きましたが、自分は春に植え替えする時は、簡単に取り除ける分の古い土はできるだけ取り除くように行なっています。通常、春の植え替えは根鉢を3分の1ぐらい崩すぐらいの方が安全です。

鉢から抜いた状態

古い土や腐れた根を取り除いた

2.丸く穴の開いた素焼きなどの鉢の場合は穴に鉢底ネットを敷いてから、ゴロ土を敷きます。プラ製の鉢は通常鉢底ネットは必要ありません。ゴロ土は軽石、鹿沼土、ボラ土、赤玉土などの大きな土ならなんでもかまいません。大きな鉢では発泡スチロールを多めに使用すると鉢を軽く出来きます。ゴロ土はあくまでも水はけをよくするだけのものなので、特に材質は選びません。

鉢底ネット

ゴロ土を敷く(使用ボラ土)

3. 鉢の底に用土を入れます。もし、根鉢の底がへこんでいたら、山のようにもってから、植えこみ材料を乗せます。乗せる前に植え込み材料の高さが丁度よくなるように、用土の量は調節しておきます。

用土を底に敷く

植えこみ材料を乗せる

4.植えこみ材料が鉢の中心に垂直になるように手で持って、鉢を軽く叩きながた鉢の8分ぐらいまで土を足していきます。あとで水を上げると沈みますので、少し多めでかまいません。土はあまり詰め過ぎないように注意してください。もし根と根の間に隙間があって土が入り難い場合は、隙間にも土が入るよう、鉢を軽く揺さぶったり、軽く地面に叩いたり、更に指や棒で隙間に土が入るように埋めていきます。しかし、土は詰め過ぎないよう注意してください。これで、植え替えは終了です。後は水を与えてゆっくりと水が引けば成功です。もし、水がなかなか引かないのであれば、これは植え替え失敗です。原因は赤玉土などが足りずに土の水はけが悪い、土の詰め過ぎ、鉢の底から水が抜け難いなどが考えられます。残念ですが、植え替えをやり直さなければ、冬に根腐れする恐れが高くなります。やり直す際、濡れた土は一度乾かさないと利用できないので注意してください。びっしょり濡れたままの土で植え替えをすると、水はけがとても悪くなります。植え替え後の水やりは、あればメネデールを使用すると、根からの水揚げがよくなり、植え替え後の生育を助けてくれます。

根と根の間に隙間がある

植え替え終了(その後水やり)

植え替え直後の管理

植え替え後は肥料を与えず、直射日光、風の当たらない場所に置き、新芽が伸び根の活動がよくなってから、その観葉植物にあった通常の管理をします。高温湿地帯に生息するアンスリウムなど、成長するまでの間は葉の蒸散を抑えるため、霧吹きをかけたり、何箇所か穴の空けたビニール袋を被せるなどして保湿をしてあげた方がよい観葉植物もあります。もし植え替え後に葉がしおれるなど、調子が悪い場合は、葉の枚数を減らしたり、霧吹きをかけたり、数箇所穴の空けたビニールを被せたりして、葉からの蒸散を少なくしてあげるようにします。

用土の購入

もし、用土をお探しならガーデニングどっとコム で大体揃うと思います。メネデールをお探しならこちら に、鉢をお探しなら楽天市場 にいろいろあります。

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