花と観葉植物(葉っぱの岬)

スカシユリ


学名:Lilium maculatum
科・属名:ユリ科・ユリ属
原産地:日本
分類:耐寒性球根植物
寒さ:強い
暑さ:強い
草丈:60cm〜80cm
花径:10cm〜15cm
花色:赤、黄色、白、桃色など
増やし方:分球、木子、鱗片ざし(植え替え時)
場所:日当たりを好む
用途:花壇、鉢植え、切り花
花言葉:注目を浴びる
通販店:楽天市場にあり

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スカシユリ(赤)

5月下旬、自宅の庭

スカシユリの全体

6月上旬、自宅の庭

スカシユリ(ピンク)

スカシユリのアップ

八重咲きのスカシユリ(ファタモルガナス)

八重咲き(ファタモルガナス)

八重のスカシユリ2(ファタモルガナス)

スカシユリは初夏に咲くユリの仲間で、アジアティック・ハイブリット系として大別されています。名前の由来は花びらが重ならずに隙間があるのでこう呼ばれています。日本に原種が分布しており北海道のエゾスカシユリ、太平洋側のイワトユリ、日本海側のイワユリなどが海岸の砂地や岩場に自生しています。花は上向きに咲き、橙色で中央に黒い斑点があり芳香はなく、これらの仲間が交配された園芸品種が出回っています。他の系統との交配で花びらに斑点のない品種もあり、切り花にも人気があります。

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作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花時期 開花
場所 日向
植え付け 植え付け
植え替え 植え替え
分球 株分け
鱗片ざし 鱗片ざし 鱗片ざし
肥料 追肥 お礼 元肥
鉢の水やり 表面が白く乾いたら 表面が乾いてきたら(葉の青い時期) 表面が白く乾いたら

スカシユリの育て方

植え付け

時期は10月から11月に行います。鉢植えの大きさは6号から7号鉢に3球を目安に、覆土は球根2つ分の深さ、庭植えの場合は球根2個分ぐらいの間隔をあけ、覆土は球根3つ分ぐらいの深さに植えつけます。ユリの仲間は、茎の途中から根が発生して栄養を吸収するので、必ず深植えします。鉢植えの用土は赤玉土7、腐葉土3などの水はけのよい用土に植え付けます。庭植えの場合は、庭土では元肥に堆肥などを、水はけが悪いようなら、腐葉土などを混ぜて水はけをよくしてから植え付けます。また連作を嫌うので、植え替える際は前に植えてあった場所とは違う所に植え付けたり、用土を入れ替えたりして植え付けます。

スカシユリの植え付け

場所

日向を好むので、日当たりのよい所で育てます。ユリの仲間は地温が高温になるのを嫌うので、鉢が強い直射日光に当たって高温にならないよう、風通しがよく、暑くなる5月下旬頃からは鉢の所だけを日陰になるようにしたり、二回り大きな鉢に用土を入れて鉢ごと埋めるなどして、鉢を高温から守るようにするとよいです。花壇でも株元に背が高くならない植物があった方が、葉が直射日光を遮って地温が上がらずによいです。

水やり

鉢植えの場合、鉢土の表面が乾けば与えます。夏場の開花期は乾かさないよう乾く前に与えます。球根は乾燥に弱いので、葉のない時期でも球根が乾き過ぎないように水やりしてください。いくら乾燥に弱いからと、水の与え過ぎもいけません。庭植えの場合は、あまり雨が降らないようなら与えるぐらいでかまいません。

肥料

庭では芽が出た時に骨粉入りの固形油粕などを、花後のお礼肥に即効性の化成肥料などを追肥します。鉢植えでは芽が出た時から花後まで、緩効性化成肥料などを置き肥したり、液体肥料を定期的に与えます。その他は肥料の使い方を参考にしてください。

花がら摘み

花が終わったらすぐに摘み取り、次の花の成長を妨げないようにします。最後の花も終わったら早めに摘み取り、球根を太らせるようにします。

植え替え

時期は葉が枯れる10月から11月頃、鉢植えの場合は毎年掘り上げて、必要なら分球して植え付けます。庭植えの場合は連作を嫌うので、3年に一度ぐらい、別の場所に植え直します。ユリの仲間の根は、地中に埋まった茎から伸びる上根と球根の下から伸びる下根があります。球根の下から伸びた下根は取り除かないようにして、上の茎は切り取ります。上の茎の上根に木子(子球)ができていれば、切って植え付けると数年で開花します。

増やし方

分球、木子

分球と球根の上根から発生する木子(子球)で増やす事かできます。時期は植え替えと一緒に行います。

増えたスカシユリの球根

鱗片ざし

球根の鱗片の根本を3分の2ぐらい埋めると芽が伸びてきます。適温は20℃から25℃ぐらいで、時期は秋の10月頃、春の3月から4月頃に行うのがよいと思います。埋める側の切り口は日陰で乾かしてから行います。秋に行った場合は冬になったら室内の明るい場所で育てます。芽が伸びて霜の心配がない時期に鉢上げします。

スカシユリの鱗片

病気や害虫

ユリクビナガハムシの幼虫

黒い糞がついて、その中にも潜んでいます。放置するとせっかくの蕾を食い尽くしてしまうので、見つけたらゴム手袋などをして、摘まんで駆除します。念のためにスミチオンなどの殺虫剤も散布しておくとよいです。

アブラムシ

アブラムシがつく事があります。見つけたらスミチオンなどを散布して駆除します。芽が伸びてきたら3週間おきにオルトラン粒剤などを蒔いて防除しておくと安全です。その他は花の病気や害虫を参考にしてください。

球根の堀上げ

毎年、球根を掘りあげて保存しておく必要はありません。もし、一時的に保存しておきたい場合は、乾燥に弱いので軽く濡らしたバーミキュライトなどと一緒に箱などの中に入れ、涼しい日陰で保管しておきます。

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