花と観葉植物(葉っぱの岬)

フィカス・ウンベラータ

学名:Ficus umbellata
科・属名:クワ科・フィカス属
原産地:熱帯アフリカ
分類:常緑中高木
寒さ:弱い(5度以上)
暑さ:強い
日照:日当たりを好む
耐陰性:あり
通販:楽天市場にあり

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フィカス・ウンベラータの写真

フィカス・ウンベラータ2

フィカス・ウンベラータは熱帯アフリカ原産の常緑樹です。葉の形はハート型をしてとても大きく、長さ30cmぐらい、幅が20cmぐらいになり、葉が増えるとボリュームのある姿になります。部屋のインテリアなど人気のある観葉植物で、大きく育てると背丈を超えるぐいになります。寒さには強くないので、冬に葉が落ちてしまう事が多いですが、芽吹きがよいので春になると新しい葉が伸びてきます。また、切り戻して樹高を抑える事も容易で比較的育てやすいです。

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作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
場所 室内の日向(5度以上) 日向 日向〜半日陰 日向 室内の日向(5度以上)
植え替え 適期
挿し木・取り木 挿し木・取り木
切り戻し 切り戻し
肥料 肥料
鉢の水やり 控えめ 表面が乾けば 鉢土の表面が乾いてきたら 乾けば 控えめ

フィカス・ウンベラータの育て方

置き場所

日当たりを好むので、室内では窓際の日当たりのよい所に置きます。購入したものはお店の日陰などに置かれ、直射日光に慣れていないものが多いので、急に強い日差しに当てると葉が焼ける事があるので、徐々に慣らせた方がよいです。真夏は日差しが強過ぎて葉が焼ける事があるので、室内ではレースカーテン越しの日光に当てたり、午前中の弱い日光に当てるぐらいにします。耐陰性があるので、明るい所でも育ちますが、日差しの強くない夏以外は、たまに日光浴させるとよいです。冬の寒さには弱いので、秋の最低気温が15度を下回ってきたら、戸外で育てているものは室内へ入れ、最低温度5度以上ある明るい窓辺などに置きます。その他は観葉植物の置き場所をご覧下さい。
4月下旬から10月中旬
戸外または室内の日当たりのよい所。(真夏の直射日光は避ける)
10月下旬から4月中旬
室内の日当たりのよい所。最低温度は5度以上で管理

水やり

春と秋は鉢土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。夏は乾かさないように鉢土の表面が乾く前に与えます。水が切れてくると葉が垂れ下がってきますが、与えるとまた元に戻ります。年間を通じて霧吹きで葉に水をかけて育てると葉の痛みが少なくなります。秋の最低温度が20度を下回ってくると徐々に水を吸わなくなり土の乾きも遅くなるので、過湿にならないよう表面が乾いて与えるようにします。冬は根があまり水を吸わなくなり湿った状態が長く続くと根が腐る事があるので、鉢土の表面が白く乾いて更に2、3日ぐらいしてと控えめに与えます。冬は空気が乾燥して葉が痛みやすいので、暖房の効いた暖かい時間帯に霧吹きで葉に水を掛けて育てるとよいです。その他、詳しくは観葉植物の水やりをご覧ください。

植え替え

時期は5月から6月が適期で、2年に一度を目安に行いますが、鉢の底から根が出て根詰まり気味なら、毎年でも行います。用土は市販されている観葉植物専用の土、自分で作る場合は赤玉土(小粒)6、腐葉土4ぐらいでよいです。根鉢の周りを3分の1ぐらい軽く壊し、伸び過ぎた根があれば短く切り詰め、一回りから二回り大きな鉢に植え替えます。その他は観葉植物の植え替えのページをご覧ください。

肥料

春の5月頃から秋の10月中旬まで液体肥料を与えたり、緩効性の化成肥料などを定期的に置き肥します。冬は生育しないので与えないようにします。その他は観葉植物の肥料のページをご覧下さい。

増やし方

挿し木

茎挿しで増やすことが出来ます。3節分ぐらの挿し穂を用意して、一番下の節の葉を取り除き、そこが土に埋るように挿します。葉が大きいので丸めて紐で括ったり、葉の面積が3分の1ぐらいになるように切って葉の蒸散を抑えるようにします。その後は土を乾かさないよう、風の当たらない明るい日陰で管理します。時期は5月から7月頃に行い、芽が伸びてきたら植え付けます。その他、詳しくは挿し木のページを参考にしてください。

葉を丸めて括る

取り木

挿し木よりも早く大きい鉢植えが出来ます。下の方の葉がなくなって見苦しくなったり、高くなり過ぎて低く仕立て直したい場合は取り木をするとよいです。時期は4月下旬から6月頃が理想的です。写真はハダニにやられて葉が少なくなり色も悪くなったので行ってみた時のものです。 取り木したい節のすぐ下を、長さ1cmから2cmぐらいカッターなどで皮に切れ込みを入れて取り除きます。その部分に水で濡らした水苔で巻いてビニールで覆い、水分が逃げないようしっかり紐でしばります。

切れ込み

水苔で巻く

全体

発根と植え付け
40日もすると発根するので水苔を取り除きますが、全て取ろうと無理すると根を切るといけないので簡単でよいです。大まかに取り除いたら根の下の部分を切り取って鉢に植え付けます。まだ根が少く水を多く吸えないので、急に直射日光に当てず明るい所に置き、葉が萎れてしまう場合は葉の数を減らしたり丸めるとよいです。1週間ぐらいしたら緩効性の肥料を置き肥して、徐々に日光に慣らせます。 約1ヶ月半もすると元株からも新芽が出ています。

発根

切り取り

植え付けて葉を丸めた

約1ヶ月後

切り戻し・摘心

高くなりすぎて樹形が乱れたら、好みの高さに切り戻すとよいです。また、枝の数が少なく感じる場合は、先端を摘心すると、枝数を増やす事ができます。時期は新芽が伸びる4月から5月頃に行うとよいと思います。

冬の管理方法

室内の暖房が効いた出来るだけ明るい窓辺などに置いて育てます。冬は空気が乾燥して葉が痛みやすいので、暖かい時間帯に霧吹きで葉水を与えながら育てます。霧吹きの水は人肌ぐらいに温めた方が植物にストレスを与えなくてよいです。冬は休眠して生育しないので肥料は与えず、水もあまり吸い上げず土が長く湿った状態だと根腐れしやすいので、鉢土の表面が白く乾いて更に2、3日してからの水やりにします。その他は観葉植物の冬の管理をご覧下さい。

冬を超えたフィカス・ウンベラータ

冬を超えると下葉が減ってしまったり、全ての葉が落ちてしまう事もあります。しかし、根腐れしていなければ、暖かくなるとまた新芽が伸びてきます。もし、葉が減って見苦しくなったら、4月頃に切り戻しや摘心をして樹形を整えるとよいです。また、ここ最近植え替えていなかったり、鉢底から根が出て根詰まりしている場合は5月から6月頃になったら新しい用土で植え替えます。

病気や害虫など

葉ダニ

葉ダニから汁を吸われて葉が白っぽくなってしまう事があります。葉裏によくいて、虫の大きさは0.5cmぐらいと小いのでよく見ないと気がつかない事があります。糸を張るのであったらほぼ間違いなくいると思います。発生したら卵を産んで増え被害が広がるので、早めに殺ダニ剤などの殺虫剤を散布して駆除します。

葉ダニの被害(2月下旬)

葉ダニ

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