花と観葉植物(葉っぱの岬)

フィカス・ベンガレンシス

学名:Ficus benghalensis
別名:ベンガルボダイジュ、ベンガルゴム
科・属名:クワ科・フィカス属
原産地:インド、スリランカ
分類:常緑高木
寒さ:弱い(5度以上)
暑さ:強い
日照:日向
耐陰性:あり
通販:楽天市場にあり

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フィカス・ベンガレンシス

フィカス・ベンガレンシスの葉

ベンガレンシスはインド、スリランカが原産の樹木です。仏教三大聖樹の一つでベンガルボダイジュとも呼ばれる神聖な樹木です。中国や日本の寺院ではこの樹木の代用として、寒さに強いにボダイジュが植えられているようです。原産地では大木になると木根が下へ伸び、根付くとやがて太い幹のように成長し神秘的な樹形になります。イチジクの仲間で大きくなると赤い実も成り食べる事もできるようです。主に観葉植物として育てられ、葉は大きいもので20cmぐらいの卵形、深い緑色で産毛のようなものが沢山生えて手触りが柔らかいです。大木は太い木根がありますが、鉢植えはかなり大きく育たないと伸びてこないようです。丈夫で育てやすく冬に葉を減らす事も少ないです。

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作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
場所 室内の日向(5度以上) 日向 日向〜半日蔭 日向 室内の日向
植え替え 適期
挿し木 挿し木
切り戻し 切り戻し・剪定
肥料 置き肥など
水やり 控え目 表面が乾いたら 鉢土の表面が乾いてきたら 乾いたら 控え目

フィカス・ベンガレンシスの育て方

置き場所

日当たりのよい所を好みます。耐陰性があるので明るい日陰でも育てることができますが、あまり暗い所は生育が悪くなるので避けた方がよいです。また明るい日陰に置いているものを急に夏の強い日差しに当てると葉が焼けるので、午前中の緩やかな日光から少しずつ慣らすようにします。また強い日差しの下で水切れすると葉が焼けやすいので、夏の西日が当たらない所に置くと安心です。熱帯の植物で寒さには弱いので、秋の最低気温が15度を下回ってきたら戸外で育てているものは室内へ入れ、冬は最低温度5度以上の暖かい所で冬を越させます。その他は観葉植物の置き場所を参考にしてください。

急な強い日差しによる葉焼け
5月から10月中旬
室内または戸外の日当たりのよい所から半日蔭(夏の西日は避ける)
10月下旬から4月
室内のできるだけ日当たりのよい所。最低気温は5度以上で管理。

水やり

生育期の春から秋までは普通の水やりでよく、鉢土の表面が白く乾いたら与えます。夏はよく乾くので直射日光の当たる場所では、水を切らすと葉が焼けやすいので注意してください。秋が深まって来ると徐々乾きが遅くなるので、水やりの回数も徐々に減ってゆきます。冬は乾燥気味に、鉢土の表面が白く乾いて2、3日ぐらいしてからの水やりにします。真冬に水を与えすぎると根腐れする事があるので注意してください。暖かい時間帯に葉水を与えながら育てるとよいです。その他、詳しくは観葉植物の水やりをご覧ください。

植え替え

鉢の底から根が出て根詰まり気味だったり、2年以上植え替えていない場合は植え替えます。時期は5月から6月頃に行うのが理想的ですが、8月頃まで行うことができます。根鉢の周りを3分の1ぐらい軽く壊し、伸び過ぎた根を適度な長さに切り、腐った根があれば取り除いて、樹形に合った大きさの鉢に植え替えます。用土は市販されている観葉植物専用の土でかまいませんし、自分で作る場合は赤玉土(小粒)6、腐葉土4など自分好みの標準的な土でよいです。その他は観葉植物の植え替えのページを参考にしてください。

植え替え前の根鉢

根鉢の周りを3分の1ぐらい壊した

肥料

生育期の春から秋まで緩効性の化成肥料などを置き肥したり、定期的に液体肥料を与えるとよいです。冬は生育が止まり必要としないので与えないようにします。その他は観葉植物の肥料のページを参考にしてください。

増やし方

挿し木

挿し木で増やすことができます。時期は5月から8月頃まで行えます。挿し穂は2、3節分、長すぎるものは1節でもよいです。葉を1枚残してそれ以外にある節の葉は取り除きます。葉が大きく水分の蒸散が多いので面積を半分ぐらいにハサミで切ります。切り口から白い樹液が出るので水の中に止まるまで入れ、葉の表が上になるよう切り口が軽く出るぐらいに用土に挿します。明るい日陰に置いて土が乾かないようにしておくと2ヵ月で発根します。普通の用土に鉢上げして、徐々に直射日光に慣らるようにします。その他は挿し木のページを参考にしてください。

挿し穂

挿し木

取り木

枝の皮に切れ込みを入れ、そこを濡らしたミズゴケで覆うと水分を求めて根が出てきます。比較的太い枝でも行えるので、すぐに大きな苗を作る事ができます。伸びすぎてしまった枝や下葉が少なくなって見苦しくなった枝を利用して増やしてもよいし、大きくなりすぎて置き場所に困ってしまった場合も、取り木から作り直すという方法があります。
@皮の取り除き
根を出させて切り取りたい所に、2cm幅ぐらいの上下にカッターナイフなどで茎の周りに切れ込みを入れ、縦にも入れてそこからはがすようにします。切り込みを入れるのと皮をはがすのは、中心の白い部分が固く皮は柔らかいので慣れれば難しくはないです。

切れ込みと皮のはぎ方

皮の取り除き
Aミズゴケとビニールで覆う
濡らしたミズゴケを絞って、皮をはいだ所に巻きます。水分が蒸発しないようビニールで覆ってヒモやビニタイなどを使って巻きつけ、後で水やりする時のためにほどけやすくしておくとよいです。

ミズゴケを巻く

ビニールで覆う
Bその後の管理
その後はミズゴケが少し乾燥してしまう事があるので、2週間に1回ぐらいビニールの上側だけを外し、霧吹きなどでミズゴケを濡らしてあげるとよいです。置き場所は通常の所でかまいません。
C鉢上げ
2ヵ月もするとミズゴケから根が見えるようになるので切り取ります。ミズゴケは無理に取ると根を切るので、土となじむよう濡らして軽く表面を取り除くぐらいにして植えつけます。新芽が出るまで明るい所に置いて、徐々に直射日光に慣らせるようにします。
D翌年の切り戻し
枝の数を増やしたい場合は先端を切り戻すとよいです。時期は今シーズン行うと冬までの生育期間が短く枝が伸び難いので、翌年の春に行ったほうが良いと思います。

切り戻し、剪定

もし枝が高く伸びすぎてしまったら、好みの高さになるように切り戻すと、切った付近から新しい枝が伸びてきます。また冬に葉を落としてスカスカになったり、四方八方に枝が伸びて樹形が乱れたら、将来の樹形を考えて剪定するとよいです。時期は遅くならないよう4月中旬から5月頃までに行うと早く葉を茂ります。

冬の管理方法

寒さには強くないので、室内の5度以下にならない明るい窓辺などに置いておくとよいです。寒さで成長が止まり水の吸い上げは緩やかで、肥料は全く必要としなくなります。水やりは控えめに、いつも湿った状態だと根腐れすることがあるので注意してください。冬は空気が乾燥するので、暖かい時間帯に霧吹きで葉水を与えると葉が傷むのを抑える効果があります。その他は観葉植物の冬の管理をご覧下さい。

冬を超えた春の状態

冬はあまり葉を落とさずに越冬するので、葉が多く落ちてしまった場合は、根詰まりや根腐しているかもしれません。5月から6月頃に植え替えをして必要なら剪定を行うとよいです。

害虫の発生など

発生はほとんどないと思いますが、アブラムシやハダニが発生することがあるそうです。もし発生してしまったら各害虫に適した殺虫剤を散布しておきます。

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