花と観葉植物(葉っぱの岬)

パキラ

学名:Pachira
科・属名:パンヤ科・パキラ属
別名:カイエンナッツ
原産地:熱帯アメリカ(メキシコ、ギアナ、コスタリカなど)
分類:常緑小高木
寒さ:弱い(5度以上)
暑さ:強い
日照:日向(夏は半日蔭)
耐陰性:あり
花言葉:快活
通販:楽天市場にあり

スポンサーリンク


パキラ(2001/8)

パキラ2(2007/12)

パキラ属は20種ほどがあり、観葉植物として出回っているのはグラブラ種(Pachira glabra)とアクアティカ種(achira aquatica)があるようです。見分け方は分かりませんが、アクアティカ種は水辺で育つパキラで、カイエンナッツという別名があり、以前は食用ナッツとして食べられていましたが、有毒な成分が含まれている事が分かり、今は食べられていません。グラブラ種の実は以前から食用にされておらず、最近出回っているパキラはグラブラ種の方のではないかという説があり、自分もそうではないかと思います。写真は2000年頃に購入したもので、乾燥に比較的強く、丈夫で育てやすいので今も元気に育っています。生育がよいので伸びるのが早く、2年周期で切り戻しをしていますが、樹形の大きさをコントロールするのが容易であまり根も張らないので、大きくせずに長く育て続ける事ができます。昔から人気の高い観葉植物で、手を広げたような葉と樹形がとても魅力です。

スポンサーリンク

作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
場所 室内の日向(5度以上) 日向 半日陰 日向 室内の日向
植え替え 適期
挿し木・取り木 挿し木・取り木
切り戻し 切り戻し
肥料 肥料
鉢の水やり 控えめ 鉢土の表面が乾けば与える 控えめ

パキラの育て方

置き場所

日当たりを好むので、日当たりのよい所でよく育ちます。しかし、夏の日差しは強すぎるので、強い日差しは避けて育てます。耐陰性があるので日陰でも育ちますが、日照が不足すると節と節の間が開いて間延びしやすいので、窓辺などのできるだけ明るい所で育てます。熱帯の植物で冬の耐寒性がないので、戸外に出しているものは秋の最低気温が15度を下回ったら、室内へ取り入れます。冬は最低温度5℃以上で、明るくできるだけ暖房の効いた暖かい室内で育てます。その他は観葉植物の置き場所をご覧下さい。
5月から10月中旬
室内または戸外の日当たりのよい所から半日陰(真夏の直射日光は避ける)
10月下旬から4月
室内の日当たりのよい所。最低温度は5度以上で管理

水やり

普通の水やりでかまいません。鉢土の表面が白く乾けば与えます。夏頃の生育期はよく水を吸うので、乾かし過ぎないように注意してください。9月下旬から気温が下がるにしたがい、水やり回数をだんだん減らしていきます。真冬の水やりは表面が白く乾いて4,5日して与えるぐらいに、乾燥気味に管理する事がうまく冬を越させるコツです。真冬の水の与え過ぎは根腐れの原因になるので注意してください。春になって暖かくなってくると、だんだんと水を吸いはじめて乾きが早くなるので、鉢土の表面が白く乾けばたっぷりと与えます。その他は観葉植物の水やりをご覧ください。

植え替え

あまり根の張らない観葉植物です。鉢の底から根が出て根詰まりしてしまったり、ここ2年以上は植え替えていない株や、根が痛んで新芽の伸びが悪かったりしたら、春の植え替えをします。時期は春の5月上旬から6月までに行います。どうしても真夏に植え替えたい場合は、秋の9月中頃まで待ってから、9月一杯までに行った方がよいです。パキラの根は細根ですので根を痛めないよう注意してください。土は市販されている観葉植物専用の土、自分で作る場合は、赤玉土(小粒)6、腐葉土4ぐらいでよいです。その他は観葉植物の植え替えのページをご覧ください。

冬を越えた春のパキラ

葉のふちが枯れたり、葉が枯れ落ちて数が減ったりしてるものです。もし、根詰まりで鉢底から根が出ているようなら、春に植え替えをするようにします。根詰まりの状態だと、今後の成長に影響するだけでなく、今度の冬は根腐れして枯れてしまう恐れもあります。また、葉が減って樹形が乱れているものは、元の姿になるよう切り戻しをするとよいです。左隅のは廊下に置いていたので寒さで葉が落ちたものです。植え替えをして、必要なら切り戻すとまた元のように葉を茂らせます。

2007/3

2007/12

肥料

5月から10月中頃まで緩効性の化成肥料などを置き肥したり、液体肥料を定期的に与えます。その他は観葉植物の肥料のページをご覧下さい。

冬の管理方法

暖かい部屋などで管理します。暖房の効いた部屋では空気が乾燥するので、葉水を与えながら育てます。その他は、観葉植物の冬の管理をご覧下さい。

切り戻し、剪定

樹形や鉢を大きくしたくない場合、伸びすぎた若枝を切り戻して、樹高をコンパクトにします。切り戻しは落ち葉跡の節を2〜3ヶ所残し、そこから新しい芽を出させるように、将来の樹形をイメージして鋏やカッターなどを使って、きれいに切り戻します。時期は新芽を吹く4月中旬から5月頃に行うのがよいと思います。写真は樹高を抑えたい理由で7月始めに切り戻しましたが、せっかくの鑑賞時期に葉がないのはちょっと寂しいものです。
切り戻し

2002/7月上旬

2002/8月上旬

2002/8月中旬

増やし方

挿し木

春の5月から夏の8月上旬まで行えます。長さ10cmから20cmぐらいの挿し穂を用意して、先端の葉を1枚ぐらい残し、ピートモス3、パーライト(小粒)7などに挿し木します。葉が多すぎると蒸散作用が盛んになり、しおれやすくなるので、写真のように葉を半分に切って葉の面積を少なくしています。根が出て成長を始めるまでは、日陰の涼しい風の当たらない場所に置きます。2ヶ月ぐらいしたら新芽が出てくるので鉢上げします。写真は切り戻しの時の先を定植用の用土にそのまま挿し木してします。その他は挿し木のページをご覧ください。

2002年7月

2002年9月

取り木

パキラの下葉がなくなって見苦しく感じたり、背が高くなり過ぎたら取り木ができます。2ヶ月もしたら発根しますが、写真のように膨らむだけで水苔から根が出ない事があります。パキラは根の生育は遅いようなので、株の大きさ次第では3ヶ月以上してから植え付けた方よいと思います。切り取った元の親株の節からは新芽が出てきます。あまり太くないものでなければ挿し木した方が簡単でよいです。その他は取り木のペジをご覧ください。

2006/3月下旬

2006/6月中旬

種から育てられたパキラ

お店では挿し木されたものと種から育てられたものがあります。種から育てられたものは基部には膨らみがあります。最近はミニ観葉植物がよく出回っていて、基部はまだ膨らんでいませんが、種から発芽した名残の丸い双葉が残って見られる事があります。耐陰性が強いのでハイドロカルチャーにしても育てやすいです。

編み込み

発芽した若い苗を3本植えて茎を3つ編みにしてみるのも楽しいと思います。新しく枝が伸びるたびに徐々に編んでゆき、好みの高さになったら春から初夏頃の芽が吹く時期に切り戻して先に葉が茂るようにすとよいです。3つ編みが面倒なら写真のように2本をクルクルと単に巻くだけでもよいと思います。もし面倒でなければ5本編みという事もできます。

スポンサーリンク

▲ページトップに戻る