花と観葉植物(葉っぱの岬)

温室栽培(観葉植物、洋蘭など)

熱帯の観葉植物や洋蘭などは、日本の冬の寒さに耐え切れず、温度不足で枯れてしまう事も少なくありません。そこで温室を利用すると比較的楽に冬を越す事ができます。室内温室の種類には主に簡易ビニール温室、ヒーターで温度を上げられ温度調節のできる室内ガラス温室があります。

ビニール温室

室内用のビニール温室は、内を暖めるヒーターを取り付ける設備はガラス温室のようにはありませんが、置かれた部屋が暖房で暖かければ、夜間暖房を切って部屋の温度が下がっても、ビニール温室は熱が外に逃げ難くできているので、室内より少し暖かく、寒さにあまり弱くない観葉植物や洋蘭などでなければ、比較的楽に冬を越す事ができます。中は湿度が高く、冬の乾燥による落葉も予防できます。春も一足早く来るので挿し木も早めに行う事ができます。

室内用ビニール温室

4月上旬(挿し木)

3月中旬(胡蝶蘭の蕾)

置き場所(冬)

ビニール温室は一度温まった温度を下がり難くする効果があるので、真冬の寒い部屋に置いてもあまり効果がありません。置き場所は暖房の効いた部屋で、日当たりのある窓辺に置くのが一番よいです。午前中ぐらいは冬の直射日光が当たると、温室内の温度が上がり、寒さに強いハートカズラなどが冬でも成長する事があります。中には直射日光の嫌いなアジアンタムなどのシダ類などもあるので、植物によって置き場を工夫する事も大切です。それと、温室は上の方が暖かいので、上の方に寒さに弱い植物を置くとよいです。

温度の上がり過ぎに注意

春になって温室に日が射すとても暖かく、早春には暖かくて成長を始める熱帯植物もあり、挿し芽も早くできるメリットがあります。4月になって直射日光が当たると、室内は30度を超えてしまう事もあるので、高温を嫌う洋蘭などが入っている場合は、温度が上がりすぎないようビニールを開けるようにしてください。

冬の水やり

冬は気温が低い事と、湿度が高い事で土があまり乾きません。日の当たる場所と当たらない場所で土の乾き方は異なりますが、植物の休眠期と同じ水やりでよく、水の与え過ぎには注意してください。また、水やりの時に床に水が落ちてしまう事があるので、床に水の通さないシートを敷いておくとよいです。

空気の入れ替え

生育に必要な炭酸ガスなどを入れるため、内の空気を定期的に入れ替えます。入れ替える時は、部屋が暖かい時に行います。温室内は匂いが気になる事があるので、冷蔵庫用の脱臭剤などを入れておくと匂いが軽くなります。

水滴に注意

ビニール温室に直射日光が当たって中の温度が上がると、ビニールに水滴が付着して床まで流れ落ちる事があります。床を腐らせないよう、水を通さないシートを床に敷いておくとよいです。水滴が付いてしまった場合は、室内が暖かい時に開けて、着いた水滴を自然に蒸発させるとよいです。冬の空気はよく乾燥しているので、意外とよく乾きます。部屋の暖かい時間帯は開けておき、暖房を切る時には閉めるというのが寒暖の差が少なくなるのでよい方法だと思います。それと、葉がビニールに触れるとその部分が枯れる事があるので、葉が触れないように鉢を置いた方がよいです。

水滴のついた
ビニール温室

開けて水滴を取る


害虫、病気に注意

内は暖かく、冬でも害虫が出てくる事があるので、たまに害虫がいないかチェックする事も必要です。また、外に置いていた鉢植えを入れる時、鉢底にナメクジがいないかチェックしておいた方がよいです。また、内は湿度が高くカビが発生する事があるので、室温の高い日はビニールを開けておいた方がよいです。その他、害虫や病気については病気や害虫をご覧ください。

室内ビニール温室の限界

暖房の効いた時間や日の差す時間は暖かいですが、暖房の切った夜間や朝方になると室内より余熱で多少暖かいぐらいです。熱帯の観葉植物や洋蘭など、耐寒温度を下回ると枯れてしまう事があります。また、朝冷え込む部屋では、日の差す時間との温度差が大きくなり、植物が傷んでしまったったり、通風が悪いので、微風を好む洋蘭の蕾が落ちてしまったり、病気になってしまう事があります。やや高価になってしまいますが、ヒーターで温度を上げる事ができて、内気扇で微風を発生させ、底に水が垂れても大丈夫な構造になっているガラス温室ならそれらをある程度カバーする事ができます。

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