花と観葉植物(葉っぱの岬)

フィカス・アルティシーマ

学名:Ficus altissima
別名:フィカス(フィクス)・アルテシマ、フィカス(フィクス)・アルティッシマ
科・属名:クワ科・フィカス属
原産地:インド、タイ
分類:常緑高木
寒さ:弱い(5度以上)
暑さ:強い
日照:日向
耐陰性:あり
通販:楽天市場にあり

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フィカス・アルティシーマの写真

フィカス・アルティシーマの寄せ植え

フィカス・アルティシーマは高さは20m以上になる高木です。現地では巨木になると太い気根を伸ばし、ビワの仲間で黄色い実を成らせます。葉は卵型で光沢があり、長いものは20cmぐらいです。原種は深い緑色の葉をしていますが、写真は斑入りの園芸品種で濃い緑色とライム色で明るい印象のある観葉植物です。古くなった葉は斑がだんだんと薄くなって緑色になりますが、新しい葉はライム色がハッキリしてとても美しいです。日当たりのよい所で育っていますが、耐陰性があるので室内の明るい部屋に置く事もできます。熱帯植物で寒さを嫌いますが、冬もあまり葉を落とさずに育てやすいです。

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作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
場所 室内の日向(5度以上) 日向 日向〜半日蔭 日向 室内の日向
植え替え 適期
挿し木 挿し木
切り戻し 切り戻し・剪定
肥料 置き肥など
水やり 控え目 表面が乾いたら 鉢土の表面が乾いてきたら 乾いたら 控え目

フィカス・アルティシーマの育て方

置き場所

日当たりの良い所でよく育ちます。耐陰性があるので室内の明るい所で育てる事もできますが、あまり暗いと葉が落ちる事もあるので、できるだけ窓辺などの明るい所に置いた方がよいです。もし室内の明るい所から夏の強い日差しが当たる所に移動する場合は、急に当てると葉が焼ける事があります。午前中の弱い日光を短時間当てる事から始め、徐々に強い日差しに慣らせるようにします。また、真夏は日差しは強く水切れすると葉焼しやすいので、西日を避けた所に置いておくと安心です。熱帯の植物で冬の寒さには弱いので、戸外に置いているものは秋の最低気温が15度を下回ってきたら室内へ入れ、冬は最低温度5度以上ある所で管理します。その他は観葉植物の置き場所を参考にしてください。
5月から10月中旬
室内または戸外のできるだけ日が当たる所(夏の西日は避ける)
10月下旬から4月
室内のできるだけ日が当たる所。最低気温は5度以上で管理。

水やり

生育期の春から秋は鉢土の表面が白く乾いたらたっぷりと与えます。夏の日差しの下では土の乾きが早いので毎日の水やりになります。秋の最低気温が20度を下回ってきたら徐々に水の吸い上げが鈍ってくるので、水やりの間隔も自然とあいてきます。冬にもなると生育が止まり乾きがとても遅くなるので、鉢土の表面が白く乾いて2、3日してからの水やりと控えめにします。真冬は根からの水の吸い上げが少なく、いつも湿った状態だと根腐れする事があるので注意してください。その他はは観葉植物の水やりを参考にしてください。

葉水

空中湿度を好むので、年間を通じて霧吹きで葉に水をかけてやるとよいです。可能なら生育期は戸外でたまにシャワーをかけてあげると、葉についたホコリが取れてきれいになります。冬は空気が乾燥して葉の水分が奪われ傷みやすいので、昼間などの暖かい時間帯にお湯を入れた霧吹きで葉水を与えるとよいです。

植え替え

2年に1回を目安に、鉢の底から根が出て根詰まり気味なら毎年でも植え替えをします。時期は5月上旬から6月頃に行うのが理想的ですが、8月頃まで行う事ができます。用土は市販されている観葉植物専用の土を使うとよいですが、自分で作る場合は赤玉土(小粒)6、腐葉土4など自分好みの標準的な土でよいです。根鉢の周りの3分の1ぐらい古土を取り除いて、伸びすぎた根は適度な長さに、腐った根は取り除くようにします。樹形にあった一回りぐらい大きな鉢に植え替えます。その他は観葉植物の植え替えのページを参考にしてください

肥料

春から秋まで緩効性の化成肥料を置き肥したり、定期的に液体肥料を与えます。生育がよくなり葉色も美しくなります。冬は生育せずに必要としないので与えないようにします。その他は観葉植物の肥料のページをご参考にしてください。

冬の管理方法

寒さに弱いので5度以上ある暖かい室内で育てます。冬は生育が止まり休眠気味になりますが、光合成も少ししているので窓辺など日当たりのよい所が良いです。水はあまり吸わず土がいつも湿った状態が続くと根腐れする事があるので、鉢土の表面が白く乾いて2、3日後に与えるぐらいでよいです。冬は空気が乾燥して葉が傷みやすいので、暖かい時間帯に霧吹きで葉水を与えるとある程予防する事ができます。冬は生育せずに肥料は必要ないので与えないようにします。その他は観葉植物の冬の管理を参考にしてください。

増やし方

挿し木

時期は5月から8月頃まで行えます。挿し穂は2,3節分、長すぎる場合は1節分でもよいです。切り口から白い樹液が出るので水の入った容器などに出なくなるまで漬けておきます。葉の面積が大きく水分の蒸散が多いので、ハサミで葉を半分ぐらいに切ると挿し穂の痛みが緩やかになります。葉の表が上になるよう切り口が土に埋まらない程度に土に埋めます。明るい日陰に置いておくと2か月もすると発根するので鉢に植えつけます。その他は挿し木のページを参考にしてください。

水に漬けて樹液を出す

挿し穂

挿し木

取り木

茎の途中に切れ込みを入れてミズゴケを巻くと根が出るので、その部分を切ってすぐに大きな苗を作る事ができます。また大きく育ちすぎてしまった場合は取り木から仕立て直すという方法もあります。
@皮の取り除き
取り木する所に2cmぐらいの皮をはぎます。上下にカッターナイフなどで茎の周りに切れ込みを入れ、縦にも切れ込みを入れて指で剥がします。皮の所は柔く白い所が固いので、カッターは柔らかい皮の所で止まるので慣れれば難しくないです。

切れ込み

皮の取り除き途中

皮の取り除き後 
Aミズゴケとビニールで覆う
皮をはいだ所に濡らして絞ったミズゴケを巻きます。乾燥しないようビニールで覆い、ヒモやビニタイなどを使って取れないように巻きつけます。後でミズゴケに水やりする時のために、ほどけやすいように括っておきます。

ミズゴケを巻く

ビニールで覆う
 
取り木の位置
Bその後の管理
ミズゴケが少し乾燥する事があるので、2週間に1回ぐらい上側だけビニールを外し、霧吹きなどでミズゴケを濡らしてあげるとよいです。その他はいつも通りの所に置いて普通に管理すればよいです。
C鉢上げ
2ヵ月もすると発根してミズゴケから根が見えるようになるので切り取ります。普通の用土を使って鉢植えに植えつけますが、ミズゴケを無理してはがそうとすると根が切れやすいので、濡らして簡単にほぐす程度でよいです。葉が伸びてくるまでは明るい所に置き、少しずつ直射日光に慣らせます。

取り木での発根

鉢上げ

左が元、右が取り木したもの
D翌年の切り戻し
枝の数を増やしたい場合は先端を切り戻すと、脇芽が複数伸びてきます。今シーズン切ると脇芽が伸びずに冬を迎えることがあるので、翌年の春に行ったほうが良いと思います。

切り戻し、剪定

時期は4月中旬から5月頃、枝が伸びすぎた場合は適度な所で切り戻すとよいです。しばらくすると切った所の下にある葉付近から脇芽が出てきます。葉が茂るまでるまで数か月かかるので遅くならないようにした方が良いです。また下葉がなくなったりして樹形が乱れたら、将来の樹形を考えて適度な長さに切ったり、不要な枝は元から切って剪定するとよいです。

病気や害虫

あまり発生しませんが、一般的なアブラムシ、ハダニ、カイガラムシの発生があるようです。カイガラムシの成虫は通常の殺虫剤が効かないので見つけたら使い古しの歯ブラシでこさぎ取り、濡らしたティッシュなどで排泄物をふき取るとよいです。幼虫は殺虫剤が効くので、最後に散布しておくとよいです。その他は観葉植物の害虫のページを参考にしてください。

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