花と観葉植物(葉っぱの岬)

アスクレピアス


学名:Asclepias
科・属名:キョウチクトウ科・アスクレピアス属
原産地:アフリカ、北米、南米
分類:多年草または一年草(種類による)
寒さ:多年草(強い)、一年草(やや弱い)
暑さ:強い
草丈:50cm〜180cm(種類による)
花径:約 1cm
花色:橙色、黄色、白など
種まき:春まき
発芽温度(20℃〜25度)
箱まき、ポットまき
場所:日当たりを好む
用途:花壇、鉢植え
花言葉:健康な体、心変わり

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アスクレピアス
9月上旬、自宅の庭

アスクレピアスの全体
10月上旬、自宅の庭

アスクレピアスの仲間はアフリカやアメリカに200種類以上があると言われています。主に日本で草花として育てられているのは春まき一年草のクラサヴィカと多年草のツベロサがあり、夏から秋にかけて次々と花を咲かせ続けます。花は5枚の花びらが後ろに反り返り、中央は5つに分かれた花冠のある変わった形をしています。クラサヴィカは熱帯植物でそれぞれが別々の色でカラフルに見えます。秋になると実が成り、冬になると弾けて綿毛のついた種が風に乗って繁殖地を広げています。

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作業カレンダー(暖地基準)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
開花時期 開花
実期
場所 日向
種まき 種まき 仮植え 定植
植え付け 苗の植え付け
挿し木 挿し木
肥料 控えめ
鉢の水やり 鉢土の表面が乾けば与える

主な種類

クラサヴィカ(A.curassavica)

トウワタとも呼ばれる熱帯アメリカが原産の春まき一年草です。花の咲く時期は夏から秋、花色は橙色と黄色が混じって咲くタイプと単色の黄色トウワタがあります。寒さに弱いので一年草扱いされますが、暖かい地域では地上部の葉が枯れて根だけで越冬する宿根多年草になります。

アスクレピアス・クラサヴィカ

ツベロサ(A.tuberosa)

ヤナギトウワタや宿根パンヤとも呼ばれる北米原産の多年草です。花の季節は夏から秋、花色は橙色か黄色の単色です。 アスクレピアスの仲間は白い樹液があるものが多いのですが、こちらはありません。

シリアカ(A.syriaca)

オオトオワタとも呼ばれる北米原産の多年草です。花色は白からピンク色をしています。花には芳香があって草丈は180cmぐらいと高くなります。

インカルナータ(A.incarnata)

北米原産の多年草で花の季節は夏、花色は紫からピンク色をしたものが多いですが白花もあります。アスクレピアスの仲間は乾燥した所に生息するものが多いですが、こちらは湿地帯で育ちます。草丈は150cmぐらいになります。

綿毛の種

花が咲いた後に緑色をした縦長の実が成ります。秋から冬になると実が熟して自然と割れ、中から綿毛のついた種が出てきて、風に乗って繁殖地を広げます。綿毛は羽毛のような断熱性があるので、海外では断熱材などに使用される事があるそうです。


実が熟すと弾けて綿毛が出てくる

風で種が飛ぶ様子

アスクレピアスの育て方

種まき

種まきは時期は4月頃に行えます。生育温度が高めなので、気温が上がるまでは生育は緩やかです。種まきの方法は箱まきポットまきで行えばよいです。覆土は軽く行い発芽するまでは乾かさないようにします。箱まきでは芽が出てからお互いの葉が重なるようになったら、元気なのを残して間引きします。本葉が2、3枚になったらポットに仮植えして、少し大きくなってきたら薄めの液体肥料を与えて苗を大きく育てます。
アスクレピアスの種まき
種まき
アスクレピアスの仮植え
仮植え

苗の植え付け

植え付けの間隔は30cmぐらいです。水はけのよい砂質土壌を好むので、鉢植えの土は赤玉土(小粒)6、腐葉土3、パーライト1などを利用してもよいです。花壇では日当たりのよい所に、痩せ地で育つので堆肥などを混ぜ込んで植えつければよいです。写真は定植が遅くなって9月上旬頃と花が咲くのが遅くなりましたが、それでも10月一杯まで花は咲き続きます。
7月下旬
アスクレピアスの定植
定植(遅れてしまった)
9月上旬

開花(遅くなった)

春から秋の管理

日当たりのよい場所で育てます。

水やり

比較的乾燥に強いです。プランターなどの鉢植えでは、鉢土の表面が乾けば与えます。夏はよく乾くので、あまり乾かし過ぎないように注意してください。花壇では植え付け後はしばらく乾かし過ぎないように注意しますが、その後は特に必要ないです。その他は花の水やりを参考にしてください。

肥料

痩せ地で育つので、肥料はあまり必要ないです。鉢植えでは植え付けから秋まで定期的に置き肥したり、液体肥料を与えるぐらいです。花壇では堆肥を混ぜて植えるぐらいで、特に痩せ地でなければ追肥しなくても花が咲き続けます。その他は花の肥料を参考にしてください。

花がら摘み

見頃を終えた痛んだ花を切り戻し、下の節から脇芽を伸ばして再び花を咲かせます。

殺虫剤の散布

アブラムシが発生する事があります。生育が著しく悪くなるので見つけたらスミチオンなどの殺虫剤を散布して、予防として株元にオルトラン粒剤を撒いておくと効果があります。その他は花の病気や害虫のページを参考にしてください。
アスクレピアスに発生したアブラムシ
発生したアブラムシ

挿し木、水挿しで増える

時期は5月から6月頃、2節分ぐらいの挿し穂を用意して、一番下の葉を取り除きます。土を入れたポットや箱に葉の取り除いた節が土に埋まるように挿して、明るい所に置いて乾かさないように水やりします。水挿しは適当な長さの茎を用意して、水を入れたコップなどに漬けておきます。しばらくすると根が出てくるので土に植えます。

暖地で越冬するクラサヴィカ

ツベロサは冬に地上部の葉が枯れて越冬する宿根多年草ですが、クラサヴィカは熱帯の植物なので冬に枯れる一年草植物として分類されています。しかし、軽い霜が降りるぐらいの暖地では越冬して4,5年ぐらい花が咲きます。寒い地域でも秋に挿し木をして苗を作り、冬を室内の日当たりが良く凍らない所に置けば越冬させる事ができます。低温で地上部の葉が枯れる事がありますが、春になって暖かくなると新芽が伸びてきます。

種採り

種を採っておけば、春に種を蒔いて育て直すことができます。実が熟すと自然と弾けて種が全部飛んで無くなってしまうので、その前に採っておきます。種まきは一晩水に漬けてから蒔くとよいです。

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